例えばの話だけれど、痛快極まりない犯罪というのがある。悪でありながら、それはいけてるよ、と思えるものがあると思う。「俺達に明日はない」のボニー&クライドなどもそうだったらしい。明らかに残虐な犯罪をしていたにも関わらず、アメリカ国民は、彼らにエールを送った。それは国の経済が悪化し、それに対するアンチテーゼとして機能したのかもしれない。見ている側は、決して犯罪者を責めたりせず、むしろ逆に羨望の眼差しで見るのだ。
まあ、こういう書き出しがどうかとは思うのですが、それにしても痛快。渋さ知らズの海賊盤なんて、思いもつかないことです。それにしたってオフィシャル自体が海賊盤みたいじゃないか!と言う突っ込みもあるでしょう。でも、渋さ知らズの音に家に居ながらにして触れられる至福というのは、渋さのライブを体験し、その尋常じゃないハイブリッドな音楽に触れた人間なら分かるはず。
しかも、なぜか海賊盤の登場だ。経緯はともかくとして、ダンドリストの不破さんの許可を得たとはいえ、海賊盤。そんなものが登場した時点で、もう愉快で堪らない。
海賊盤というのは複雑な感じがするものだ。僕も安いモノは幾つか買った事があるがアーティストにとって、これほど憤慨やるかたないモノは無いんじゃないか?と思うことがある。だって、ハッキリ言って、これくらい他人のふんどしで相撲をとる、って言葉が合うものもない。しかし、聴きたい。どんなライブで、どんなアレンジでやってるんだろう?という誘惑はつきまとう。ましてや、「あのライブは凄かった」なんて評判が立っているライブだったらなおさらだ。その片鱗だけでも聴きたい!と言うファンの気持ちも分かるってもんだ。でも、アーティストの事考えると・・・。こういう堂々巡りは必ずある。
それにしても、この海賊盤に関しては「あっぱれ!!」としか言いようがない。それくらい良い!断言します。もちろん生で見たわけではないので、こういう言い方が正しいかどうか分かりませんが、このライブは日本でも滅多に見れない位、良いライブだったんじゃないか?と言う気がするのです。とにかく演奏の熱気が・・。踊らせてやる!!!とか、外人共聴きやがれ、俺達が渋さだ!!!っていう気迫がびしびし伝わってくるんだから。ハッキリ言って、嫉妬しました。これくらいドスの効いた渋さを日本でもやってくれよ。って感じで。しかも、ジャズは、やっぱりライブなんです。そして、この実況録音は、そのライブの臨場感がびしびし伝わってくるのです。メンバーのせめぎ合いが目に浮かびます。しかも、そのせめぎ合いが内に向かってではなく異国の外人達に向けられたアグレッシブな演奏。もうたまりません。
この海賊盤は、明らかにアーティストの権利を侵害する、ましてや、そんなに儲かっている訳でもない渋さ知らズから利権をかっさらう犯罪行為です。もっと強い奴等を叩くべきだ。もっと金を貯め込んでやる奴等から利権をかっさらう方が格好良いだろう。何も、まるでボランティアのように楽しい音楽を提供しているバンドから・・。とも思う。しかし、このライブは多くの人に聴かれるべき歴史的ライブ盤であることも正しい。
何て痛快な犯罪だ。あまりにも罪深く、余りにも素晴らしくて、何も言いません。これを聴いて、少しでも多くの人が渋さ知らズのライブに行けば、これは完璧な犯罪になる。
さあ、これを読んでいる貴方!!!貴方も完璧な犯罪に加担してみませんか?
ネットですぐに注文も出来ます。詳しい事はこちらに!!!
それにしても、パッケージが本家よりもお洒落なのは罪深い・・。