最近は、よく言われる事ですが、アメリカの宇宙人来襲ものの映画(そんなジャンルがあるんでしょうか?)は、その時時の仮想敵を反映した侵略者が描かれると言われます。
1950年代の仮想敵は、もちろんソ連で、突然やってきて、ガンガン打ちまくります。しかし、そこには「宇宙戦争」のように地球の空気が宇宙人には毒だった、と言うような安直なラストが用意されていたりします。平和だったんだなあ。変わり種では、ジョンフォード監督の「遊星よりの物体X」は、少し気が利いています。この映画の宇宙人は姿を変えます。人間そっくりになって襲ってくるのです。人間達は、誰が宇宙人か分からないというパニックに陥るのです。
これは、ハリウッドが赤狩りとかで騒々しかった頃の影響もあるかもしれません。誰が共産主義者か分からないというパニック状態。密告やうわさ話等が人々を恐怖に陥れた時代を意識していたとしても、あながちおかしくはないでしょう。一時期平和を求める動きが活発だったときに、「コクーン」「未知との遭遇」「ET」なんていう平和の使者的ニュアンスで地球にやってきているのも面白い所。
では、ソ連が勝手に壊れちゃった今、アメリカにとっての仮想敵は一体何になっているのでしょうか?それは二つあるかもしれません。イスラム教信者か、もしくは、北朝鮮やキューバといった、未だ共産主義の国の人達。もしくは、エイズと言った自然からの虐殺者かもしれません。
そう思うと、大ヒットをかましたバカ映画「インディペンデンスデイ」は、イスラム文化圏を示唆しているかもしれません。突然やってきて、突然攻撃をしてくる。降伏もしないし、地球人の話すら聞こうとしません。虐殺あるのみ。その徹底した暴力主義は、アメリカから見るイスラム圏の姿かもしれません。
ニューヨークで起きた、貿易センタービル爆破事件にしても、湾岸戦争の余波というのが定説にされてしまうくらいですが、ああ言った予告無しの虐殺事件は、正しくアメリカ人を恐怖に陥れたのでしょう。
では、最近の「ボルケーノ」「アルマゲドン」「ダンテズピーク」と言ったパニックものは?というと、エイズと言った自然からの虐殺者に対する恐怖から来た、と言うところもあるでしょう。しかし、それだけではないでしょうね。というのも、あれは日々進歩する特撮技術をひけらかしたい、アイディアはないけど、技術がある人が安直に作っただけのような気もする。しかし、キリスト教国家的ニュアンスの強いアメリカでは、もしかしたら本当に審判の日というのを信じている人達が、本当に終末の日を信じて、恐怖しているのかもしれません。それはアメリカ人に聞いてくれ。
ではでは。