2.26.1999.新設 © S.Terajima
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街で見かけた
フィンランド
S U O M I
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私は、初の海外旅行で何故かフィンランドへ行ってしまった。旅行は、あまり好きでもないのに、ポッと思い立ってフィンランドの知人に電話、急に押しかけることになった。95年。9月になってもまだ30度以上の日が続き、しかも円高で1ドル90円くらいだったから、今考えるとラッキー。
ヘルシンキから北へ電車で約1時間、そこからバス(ベンツ)で30分、さらに徒歩で20分ほどの森の中。日本の感覚でいえば辺鄙な山奥といったところだが、フィンランドには山がない。毎日、自転車でその辺を走り回って、ビデオを取りまくった。(ビデオは、ファインダーもほとんど覗かず撮りっ放したが、帰ってから見てみるとまあまあ。ただし、周囲には評判が悪く、退屈だと言われている。)
その昔からの知人は、フィンランド在住足掛け30年になる。おかげで、ポッと出かけた私も、普通のツアーでは体験できないディープなフィンランドを体験した。
フィンランドの空は、何となく日本より低く感じた。空の色が濃いのと高度の手がかりになる山や高層建築がないせいだと思う。それと、夕焼け空が黄色になるんですね(「夕焼け」といっても、9月で、夜8時過ぎ)。子供に太陽を描かせると、決まって黄色で、絵本を見ても太陽は赤くない。私は、小学校低学年の頃、太陽を黄色く描いて、月だ月だと冷やかされた。
フィンランドから帰ってからというもの、青と白を見るとパブロフの犬になる私が、あえて壁紙に青と白を使っていないのは、夕焼けの黄色がもっと印象的だったからである。
もう一度、ぜひ行ってみたいと思っているフィンランドだが、そう簡単には実現しそうもない。それで、身近にフィンランド気分を味わえる物や場所(もちろんインターネットでも)を探してみたりしている。
| 地理と歴史 | バイキングとフィンランド 国旗の色 |
| ショッピング | aarikka ARABIA iitala marimekko ANTTILA |
| 音楽 | Värttinä Sirmakka NIEKKU 北欧メタル |
| 自然と暮らし | 木 石 蚊 家屋 囲い 水 バルト海 フィンランドの風景写真(リンク) |
| 語学 | フィンランド語 スウェーデン語 旅 |
| フィンランドの音楽サイト | Suomi Finland Perkele Metal ring からmp3のあるサイトのリストを作成しました。(8/25) |
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ムーミン、サンタクロース、「森と湖の国」でもいいんですが、まず少し歴史と地理もお勉強してみましょう。
フィンランドは、スカンジナビア半島の付け根、バルト海の奥、ボスニア湾とフィンランド湾に囲まれた国。国土は日本よりやや狭く、他方人口は約500万人。フィンランド航空のコピーにあるように一番近いヨーロッパ。フィンランド航空の直行便だと、10時間を切る。
北と南の気候の差は大きく、人口のほとんどは南部に集中している。また地形は平坦で、山らしい山はない。
フィンランドは、1917年ロシア革命の最中に独立を果たしたといわれている。それだけをみると、比較的新しい国ということになるが、当然のことながらそこに至る長い歴史が横たわっている。なかでも、大きな節目となるのは、19世紀の始めバルト海の覇権を争ったスウェーデンとロシアとの戦い(ナポレオン戦争)の結果、それ以前スウェーデンの一部となっていたフィンランドが、ロシアの支配下に移ったことだろう。
それ以前のフィンランドは、いわばスウェーデンの一部として北欧史のなかに埋没しているといってもよい。それでは、北欧はヨーロッパ史の中でどうだったかというと学校の西洋史では、あまり習っていない、というのが実情ではないだろうか。極めて大雑把に言えば、もちろん北欧にも石器時代の遺跡が発見されてはいるらしいが、バイキング時代(800年から1000年頃まで)は古代史ということになるらしい。しかし、北欧がヨーロッパ史に登場するのは、バイキングからである。
バイキングは、バルト海沿岸の北方ゲルマン民族。当時の先進国ローマ帝国の衰退を背景に、バイキングがヨーロッパ各地へと散った。現在のイギリス、フランス、さらには地中海イタリアまで、他方、東はロシア、水路があれば河をさかのぼってバイキングは出没したという。
初めはバイキングには組織らしい組織もなかったといわれるが、そのなかで次第に国家らしい権力が登場した。それが、デンマークを中心とするカルマル同盟(1397〜1523)へと発展した。カルマル同盟の覇権のなか、このカルマル同盟に対抗して、建国の祖となることになる王がスウェーデンにいた。グスタフ・バーサ1世である。
西欧流の国王というのは、確かに原則世襲であるが、周囲から支持されないといつでもすぐ降ろされてしまう。グスタフ・バーサは、この点、ダーラーナの農民を独立への反乱に決起させ、さらにハンザ同盟(リューべック)の商人たちの支持を受けた。こうしてスウェーデンのデンマークからの独立を達成し(1523)、後にはプロテスタント(ルーテル派)を支持、味方につけることにより(1527)、カトリック教会・修道院の握っていた多くの富・権益を手離させることに成功した。
フィンランドに行かれた方はご存知と思うが、(日本でもそうだが)フィンランドの都市はそれぞれロゴ・マークがある。ヘルシンキのマークは、バイキング船をデザイン化したものである(と思う)が、武田氏の著書によると、フィンランド人がバイキングに参加したかという点には懐疑的である。民族的に言えば、フィンランド人の大多数はフィン族であってゲルマン系ではない。いわゆる金髪・青い目、はスウェーデンに比べると少ない。
ともかく、ヨーロッパの都市のシンボルとも言える教会の尖塔が、ストックホルムではカトリック系の塔が2つというシンメトリックな様式ではないし、ヘルシンキの大聖堂(TUOMIOKIRKKO)の塔はロシア正教の丸型になっている。(ただし、フィンランド国内でのロシア正教の信者数は多くはない。)
たとえ少しでも、お勉強してみると、街の景観にも長い歴史や文化の違いが投影されていることに気がついて、もっと面白くなりますよ、ネ。
大聖堂
(なお、この項は、武田龍夫著「物語北欧の歴史」中公新書の他、語学参考書の歴史の記述を参考にまとめました。)
links: フィンランド大使館
フィンランドの国旗は、白地に青の十字。スウェーデンや他の北欧諸国と色は違うが似ている。ところが、この青が、フィンランド国内で見かけるものでさえ、よく見るとかなりまちまちなのである。絵の具の色でいえば、コバルト・ブルーのものとセルリアン・ブルーのもの、その中間のような青もある。
それで、フィンランドの人に尋ねてみたのだが、正式のものは確かに色番号の指定など決まっているはずだが、日常的には色がヘンだとか細かいことは言わないらしいのである。そうはいっても、紺に近いような青では-デザイン上特別な意図がある場合は別として-やはり間違っているということになるだろう。
では、かなり色彩音痴なのかというと、そういうわけではなさそうである。日の丸のマルの大きさが多少違っても気にしないのと同じだろう。普通、本にも「青」としか書いてないし、正式の色はどうなんだという疑問に出会ったがない。しかし、私の見たところ、公式の場でよく見かけるセルリアン・ブルーに近い青が正式のもののようである。どちらかといえば、水色っぽい。
私の使っているHP制作ソフトについている
この青は正確な色をしている(と思う)。もっとも、自分のパソコンで見る限りの話だが…。
木工アクセサリーのアーリッカ(aarikka)、陶磁器のアラビア(ARABIA)、ガラスのイータッラ(iitala)、テキスタイルのマリメッコ(marimekko)などが有名です。
都内では、京王デパートでアラビアやイータッラの製品を扱っています。私も時々、眺めに行きます。(見てるだけ〜。)伊勢丹では、アラビアの他コスタ・ボーダ(スウェーデンのガラス器)も見られます。
ある時、渋谷のアクセサリー店でアーリッカのチューリップを見かけました(売り物ではなかった)。日本に代理店があるようです。
驚いたのは、某地下街のカレー屋さんで、楊枝立てに使っていた器をふっと見たら、「marimekko」と書いてあったこと。店員さんに断って底を覗いてみたら、made in Japan でした。
それと、都内某W大学西門を出たところに、北欧グッズのお店があります。わりとプライベートな感じでやってるので「おじゃましまーす」「ありがとうございました」とお断りしないと見学しにくい(毎日開いているわけではない)ですが、北欧の木工製品とムーミン・グッズが揃っています。
フィンランドの小売業の話ですが、アンティラ(ANTTILA)というスーパーのチェーンがあります。私が行ったその数年前にスパー(SPAR)という国際的なボランタリー・チェーンに加盟したとかで、スパーのマークをつけた大型トラックが100キロ以上の猛スピードでビュンビュン走っているのを何度も見ました。
マクドナルドやボディー・ショップといった国際的なチェーンは、ヘルシンキにも出店していますが、セブン・イレブンはストックホルムで見ただけです(95年当時)。セブン・イレブンのCMにコペンハーゲンが出てきたことがありますが、北欧ではドイツやフランスと違って、宗教ないしは生活習慣上の理由でコンビニが開けないということはありません。ただ、一般的には、生協やボランタリーのような組合組織が強いと言われているようです。
日本のある流通業関係者に言わせるとハンザ同盟の伝統だとか…もっともらしく聞こえて、歴史的に深そうなものの見方に私はすごく感心してしまった。
link: Memories of Finland Retail 通信販売のHPですが、iitala、ARABIAの商品が紹介されていますのでリンクをつけてみました。
●ノキア
昨日(4/30/00)見たCNNで、フィンランドの携帯事情をレポートしていた。
フィンランドの携帯普及率は60%以上で、世界一。NOKIAは、フィンランドのブランドでは世界に一番知られているそうである。
数年前にはノキアの伸びも頭打ちというニュースがあったのに、フィンランドの経済はもう持ち直したのだろうか。
そういえば、インターネットの普及率も40%以上で世界一だそうだけれど…私のお友達はまだです。メールが来ません。
link:日本のノキア
ヴァージン新宿店、WAVE六本木とか、フィンランドコーナーがありますが、一番揃っているのは、渋谷タワー・レコードでしょう(2/25/99記-その後未確認)。ヴァルティナの来日もここに置いてあったチラシで知りました。(なお、北欧ロックがあったかどうかは未確認です。)
フィンランド関係で私の持っているCDをあげると;
| The First Album / Värttinä | |
| Aitara / Värttinä | (KICP475) |
| Kokko / Värttinä | (WPCR-5551) |
| Vihma / Värttinä | (BVCF-31002) |
| Tsihi Tsihi / Sirmakka | (WPCR-5557) |
| NIEKKU 3 / NIEKKU |
何と、番号をつけてある4枚は国内盤。日本にいながら、こんなに入手できてしまう。そのうえ、ヴァルティナは、2回来日しており、私も1度見ました。
links:
| ヴァルティナのHPにはこちらから |
| Sibelius Academy シベリウス・アカデミーのHP |
| Digelius Music ヘルシンキのディゲリウスというCDショップのHP |
フィンランドには、カンテレ(KANTELE)という伝統的な弦楽器があります。シベリウスの音楽のモティーフにもなった伝統的叙事詩「カレワラ」(Kalevala)のなかで、キリスト教と異教の戦いの後、スオミに民族の永遠の悦びとしてカンテレが残された、とあるそうです。(小泉保氏の著書による。)
「カレワラ」(Kalevala)をテーマに作品を残した画家にガレン・カレラがいる。知り合いのフィンランド人は、カレラの国際的評価が低いことに不満をもらしていた。アテネウム美術館(ATENEUMIN TAIDEMUSEO)のホームページで見かけたので、リンクをつけようと思っているのですが、見つかりません。
ヴァルティナのメンバーも名門シベリウス・アカデミーでカンテレを学んだと、確か何かで読みました。(ただし、ヴァルティナはカンテレを使っていない。)
カンテレの演奏は、マルッティ・ポケラ「北斗のささやき」(WPCS4812)、ミンナ・ラスキネン「Paliastuksia/Revelations」などのCDがあります。
(その他〉
最近、レニングラード・カウボーイズのCD国内盤(日本語解説つき輸入盤?)を見かけました。(5/6/99記)
その他、80年代にアメリカで成功したハノイ・ロックスについては、ファンだという方、あるいはご記憶の方も多いでしょう。ハードロックっぽかったような…残念ながら私は、はっきり覚えていません。それに、70年代の後半、ウィグアムって、バンドが活躍していたような…。覚えている人いませんか?
私は、最近知ったばかりだが、北欧のロックは、けっこう日本でも知られているということ。フィンランドのへビィ・メタルはNet上でもよく見かける。なかでも、ストラトヴァリウスはその代表格らしい。
その他のバンドも、少しだけMP3のサンプルで聴いてみた。ゴシック・メタルとか言っても、どちらかといえばプログレ風のメロディーを持っていたりする。それに、エンシャント・ドライブというバンドの歌い方など何となく、エドガー・ブロートン・バンド(70年頃のイギリスのバンド。暗い。)を思い出してしまう。へビィ・メタルといっても最近のは絶叫しまくるわけではないんですね…。
エンシャント・ドライブとか、アット・ドーン・ゼイ・スリープとか、この唸るような歌い方が特徴なんですかねえ…。この系統では、最近のはあんまり知らないもんで…何か変なこと言ってるかも。このトシでゴシック・メタルはやばいよねえ…。でも、この暗さ、けっこう好きだ。(7/3)
ハノイ・ロックスだけではなかったんだ…と、フィンランドのイメージが少し変わってしまった。ま、しかし考えてみれば、ロックをやっていないのは、ご近所のあの国くらいなもんでしょう。
LINKS
フィンランドのロック・バンドはWEB上ではいろいろ見かけます。
| l o s t -i n- t w i l i g h t ロスト・イン・トゥワイライトというフィンランドのバンド。 |
| The Homepage of Ancient Drive こちらもフィンランドのゴシック・メタル, エンシャント・ドライブ。 |
| the official torment of Lost in Tears もうひとつ、ロスト・イン・ティアズ。 |
| Do you sleep at dawn? - At Dawn They Sleep - Finnish Melodic Deathmetal アット・ドーン・ゼイ・スリープ。 |
アット・ドーン・ゼイ・スリープはデス・メタルだとか…でも、ゴシック・メタルとデス・メタルはどう違うんだか…?
MP3.com > Europe > Finland こちらはMP3.COMのフィンランドのページ。
上の4つのバンドのMP3はここからダウンロードできます。だいたいノーカット版です。
| Suomi Finland Perkele Metal ring フィンランドのメタル・リング。約160のサイトが参加。 |
| フィンランドの音楽サイト Metal ringからHPのリストを作成しました。(8/25) |
〈フィンランドで流行った日本の音楽〉
フィンランドで流行った日本の音楽もあります。NHKのみんなの歌「黒猫のタンゴ」が、70年代にフィンランドでヒットしたそうです。私の知人はその頃ちょうどフィンランドに住み始めたのですが、どこへいっても「黒猫のタンゴ」について聞かれると言っていました。あくまで、スキヤキ的な受け方だったようですが…。
フィンランドではタンゴが好まれると聞いていたのですが、私の滞在中にはテレビでも、ラジオでもそれほどタンゴは聞かれませんでした。
【木】
フィンランドで覚えた英語がある。birch
(白樺)とrowan (ナナカマド)である。フィンランド南部では、ちょうど9月がナナカマドの赤くなる季節だということで至る所でその赤い実を見かけた。私の家の近くにも、庭にナナカマドのあるお宅があって、通りすがりに楽しませていただいている。こちらは、赤くなるのは11月頃だ。
【石】
もう一つフィンランドで多い木は、エゾ松(?)らしいが、とにかく針葉樹である。その森を散歩していると、人の背丈ほどの大きな石(岩?)をよく見かけた。森の空き地のような草むらで見かけると、それが、何か人工的に配置されているかのようで、宗教的な意味でもあるかのように見えてくる。この点を尋ねてみたが、もともとあちこち自然にあるのだという。ムーミンのアニメを見ていたら、この森の石が背景に出てきた。よく観察してるなあ、と感心した。
(注)なお、ドゥルーイッドの遺跡のような、環状列石の一種は北欧一帯にもあるそうであるが、私の見かけたものはそういう特別のものではない。
【蚊】
フィンランドは湖が多いせいで蚊が多いことでも有名である。語学書(FINNISH, Teach Yourself など)には必ず蚊の話が出てきて、"blot of landscape"とまで表現している。蚊というのは、流れのある水では繁殖しない。確かに私の見た湖は流れがなく、澱んでいた。それが、一見重く水質まで違うかのように見える。私の行った9月には、蚊は全くいなかったが、そのかわり、ぶつかりそうなくらい多くのトンボが水辺に舞っていた。日本では見かけない種類のトンボばかりだった。
【家屋】
もう一つ語学書を読んで気のついたのは、フィンランドでは家の中では靴を脱ぐ家庭が多いという(注;FINNISH、 Teach Yourself 197頁)。私のお邪魔したところでもそうしていた。日本へ来たことがあるためと思っていたのだが、そうではないらしい。日本と同じように木造家屋が多いせいかもしれない。
また、フィンランドでは、別れの挨拶をする時、敷居に足を乗せたままではいけない(unlucky)ともある。日本でも似たような話があって、古くは全国的に敷居に足を乗せるのは無作法とされていたとも聞く。木造家屋では、骨格になる柱や敷居は大事にしないといけないのでそうなったのだろう。そういえば、最初に降り立ったヴァンター(ヘルシンキ)空港の床には、板が敷き詰められていたのを覚えている。
スウェーデンでも、フィンランドでも夏になると街中を裸足で歩く人を見かけるそうである。「欧米人」は、寝る時以外靴を脱がないと固く信じている自称国際人もいるようだが、「欧米」は北欧よりも、もっと広い。
【囲い】
森の中の道は、私道が多い。自転車で走っていると、湖畔の小屋(kesämökki)に出る。確かルソーの「所有権の起源」という本の冒頭の一節だと記憶しているが、「土地に囲いをつくって、どうたらこうたらした者が、人類最初の何とかだ」(偉そうにルソーを引用しようとしたが、この程度の記憶しかない。)とかあるが、フィンランドでは、街中は別であるが、あまり塀や柵などの囲いを見かけない。
それどころか、さすがに小屋の中まではだめだが、他人の敷地に入っても文句を言われることはないのだそうである。スウェーデン語の本にも、他人の敷地内にテントを張って過ごしたり、キノコ採りやブルーベリーを摘むのは自由だという記述( Swedish,Teach Yourself 145頁など)がある。
イングランド(ガリア)に侵攻したローマ人は、ケルト人の侵入から守るため大きな囲い(注)を造ったそうだが、バイキングの発想には、そういうものはないのだろう。私の見た限りでは、住宅街を歩いていても、うちは金持ちだと言わんばかりの豪華で威圧的な塀には、お目にかからなかった。
ということで、フィンランドでは、すべての道はケサモッキ(kesämökki)に通じていた。
(注)Hadrian's Wall ローマ皇帝ハドリアヌスが2世紀にイングランド北部につくったといわれる120Kmに及ぶ防壁。Antonine Wall 同じくローマ皇帝アントニウスが建設した防壁。(イギリスの言語文化U/川西進、山内久明編著/放送大学教育振興会、54頁など)
【水】
ある小屋(kesämökki)の庭先で、昔懐かしいポンプ式の井戸を見かけた。フィンランドの水質は良く、一般に水道水もそのまま飲料用に供されている。日本からの観光客の中には、それでもミネラルウォーターしか飲まないという方も多いらしいが…
シリヤ・ラインのフェリーでヘルシンキからストックホルムへとバルト海を渡った。
スウェーデン語では、バルト海をÖstersjön という。しかし、このsjön は、湖(sjö)に定冠詞-n(スウェーデン語の定冠詞は後ろにつく。)がついたものだから、よく考えてみるとおかしい。もちろん、スウェーデン語にも海と湖の区別はあるし、スウェーデン人の頭の中にその区別がないということはないはずだけれども、バルト海を湖のように自由に行き来してきたので湖に近い感覚があるのかもしれない。
ストックホルム沖の群島には、ほとんど水際にまで別荘が建てられている。上げ潮になったら水没してしまうのではないかと心配してしまうが、バルト海は、干満の差が少ないので大丈夫だという。そのうえ、水深が比較的浅く (日本海溝のようなものはない)、塩分濃度が普通の海よりも薄いのだそうである。
大型フェリーで、群島の狭い隙間をくぐりぬけると、湖の上を走っているような錯覚に陥ってくる。
なお、フィンランド語では、バルト海を Itämeri と言っている。itä は東、meriは海。西にあるのに変なのだが、スウェーデン語の影響らしい。
link: Silja シリヤ・ラインのHP。英語もある。
〔LINKS; フィンランドの風景写真の見られるHP〕
the windup legged groove machine 私と同じジオシティ、MusicStar(旧ブロードウェイ)の中でフィンランドを扱っているmikaさんのHP。
ワンダー・スタッフというUKのバンドがメインですが、ソラヲミアゲテのコ/ーナーに冬のトゥルク、ロバニエミの写真があります。冬のラップランドはさすがに寒そう。
Enigma Suite こちらは、ストラトヴァリウス・ファンのChikakoさんのHP。
北欧旅行記では、2度のフィンランドの他、ガムラ・スタン(ストックホルム)やマルメー(スコーネ地方)の写真も拝見できます。
フィンランドでは、フィンランド語とスウェーデン語を公用語とするバイリンガル政策が採られています。若い人の間で、英語が学ばれるようになってきているとは言われているようですが、私の見聞きした範囲では英語が使えたのはフィン・エアーのカウンターくらいです。ただし、私の知人の周囲には英語の得意な方もいましたが、特殊な例と考えた方が無難です。
当のフィンランド人は、フィンランド語は外国人には難しすぎると考えているらしく、片言でも話すとたいてい驚いた顔をします。私の知人(フィンランド在住足掛け30年)など、フィンランド語が上手だと言って、店員さんにおまけしてもらったりしていました。
【フィンランド語】
*「エクスプレス フィンランド語」 松村 一登 著 白水社 (テープあり)
入門書としては、手頃だが、難しい文法には触れていない。この本の練習問題は、暗記するまでやったほうが、後が楽になる。
本格的に取り組んでみようというのでなければ、フレーズ・ブックに目を通しておいて、必要になったら「これ、これ」とやる手もある。
*「海外旅行会話辞典北欧編」 石川 敏男、白川 宣力 共著 昭文社
日本語、英語、ノルウェー語、スウェーデン語、フィンランド語、デンマーク語のフレーズ集
*「フィンランド語会話練習帳」 庄司 博 編 大学書林 (テープあり)
*「Finnish PHRASE BOOK」 BERLITZ (テープあり)
*「フィンランド語文法読本」 小泉 保 著 大学書林 (テープあり)
会話と読み物のテーマのバランスがよい。
*「基礎フィンランド語文法」 荻島 崇 著 大学書林 (テープあり)
基礎と題されているが、高度なレベルまでカバーされていてる。私の力不足か日本語で書かれた説明が難解(はっきり言ってわかりにくい。)例文が暗記用の例文としては実用的ではない。暗記用には、「フィンランド語会話練習帳」をお勧めする。
*「やさしいフィンランド語読本」 荻島 崇 著 大学書林 (テープあり)
「基礎〜」の姉妹編。同じく、私の力不足か説明が極めて難解。「やさしい」ものではないし、会話を学ぼうという人には教材としてやや実用的ではない。
英語を勉強した人には、英語の語学書の方がわかりやすくて、役に立ちます。しかも安いです。
*"FINNISH A COMPLETE COURSE FOR BEGINNERS" TEACH YOURSELF BOOKS / Terttu Leney / Hodder & Stoughton (テープあり)
一応中級レベルまでの会話といってよいと思う。会話以外の記事にも興味を引くものが多い。
*"Colloquial Finnish The Complete Course for Beginners" Daniel Abondolo / Routledge (テープあり)
「フィンランド語会話練習帳」 庄司 博 編 では、ヘルシンキ方言として紹介されている話し方(minä olen 〜が mä oon 〜となるなど)が、普通の口語として扱われているので面食らう。はっきりいって、難しい。ナチュラルな会話という意味では、必要かもしれないが、私はそのレベルまでは考えていない。ただし、せっかくフィンランド語を勉強して、初めて接した時に驚かないよう耳慣らしは必要と思うが…。
フィンランド語の辞書については、フィンランドで買った英語とフィンランド語の辞書(Taskusanakirja/Aino Wuolle/WSOY)を使っている。日本で出版されているものは、高いうえに例文がないので持っていない。例文のついていない辞書なら、単語集の方が初心者には役に立つ。
【スウェーデン語】
フィンランドのもう一つの公用語スウェーデン語についても参考書はあまり多くはないうえ、高い。
*「エクスプレス スウェーデン語」 横山 民司 著 白水社 (テープあり)
松村一登 著 フィンランド語と同じシリーズだが、やや勝手が違う。文法練習問題が少ない。同じ著者の別の著書を併用しないと分かりにくい。
*「スウェーデン語の入門」 横山 民司 著 白水社 (テープあり)
*"Swedish in Three Months Hugo's Simplified System" Peter Graves, Gunilla Blom / Hugo's Language Books Limited (テープあり)
文法練習問題は、この(上の)本に頼ることになった。
*"SWEDISH A COMPLETE COURSE FOR BEGINNERS" TEACH YOURSELF BOOKS / Vera Croghan / Hodder & Stoughton (テープあり)
*"Colloquial Swedish The Complete Course for Beginners - Second edition" Philip Holmes and Gunilla Serin / Routledge (テープあり)
Colloquialのシリーズは、スウェーデン語についても難しくて、5課以降は今のところ参考書程度の利用にとどまっている。
スウェーデン語については、今のところ辞書は持っていない。単語集で間に合わせている。
これらは、英語、フランス語などと違って、扱っている書店も限られている。おもに、渋谷の大盛堂、紀伊国屋新宿南店、洋書ビブロス(高田馬場)などの書店で入手した。
はっきり言って、私は語学オタクである。しかし、大学時代は第2外国語(仏語)が、苦手だった。それが、フィンランドに旅行して、出会った日本人の方がみな3ヶ国語、4ヶ国語とやっているのを見て刺激され、私も始めた。
私の感じでは、機械的な暗記力は別として、言語能力は年をとるにつれて向上するものだと思っている。(やらなければ、向上もしないのは当然の話だが…)HNKの語学講座の投書などを見ていても、定年後にドイツ語を始めたとか、フランス語を始めたとかいう方は案外多い。私は、まだそこまで年齢が行っていない。語学的な素養は磨けば、他の言語に応用の利くものだと思っている。
ある年配の方が、フランスで "Un café, s'il vous plaît? "と注文、まわりのツアー仲間の喝采を受けたとか…。貯金と同じく、21世紀(老後)に備えて続けるつもりである。
【挨拶】
外国語習得のためには、まず日本語を勉強しなさいという語学教師がいるが、それは正しいと思う。きちんと挨拶できないようでは、外国語の挨拶を覚えたところで、やはり、挨拶はきちんと言えない。
実は、フィンランドに旅立つ前にある本を使って、入門レベルの基本会話というべきものをいくつか詰め込んだ。しかし、実際フィンランドに着くと覚えた挨拶が使いものにならないことを知った。「こんにちは」はHei!、「さようなら」はHei,hei !。Hyvä Päivää, Näkemiinなんて風に普通には挨拶しないのである。(注)
”Hei”という挨拶の仕方は、ひょとするとスウェーデン語の”Hej”から来ているいるのかもしれない。フィンランド語とスウェーデン語は、言語学的には全く別の言語なのだが、ときどき言い回しに似ているところがある。買物での店員さんの決り文句”Mitä saa olla?” と ” Vad får det vara?”は、何となく似た発想である。(直訳で理解しようとすると、難しいのですが、それは何であるべきか、といったところで、英語のMay I help you?などよりは、日本語の「何にいたしましょう」などに似ていると思う。)
英語で書かれた自習書は別として、日本で出版されている自習書は、はっきりいって実際の会話には実用的でない。フィンランド語あたりになるとそれも無理はないと思うが。
(注)ヘルシンキのツーリスト・インフォメーションで配布している日本語のパンフレットには、「こんにちは」はHei,「さようなら」はHei,hei.だと書いてある。
【 旅 】
「一番近いヨーロッパ」という、フィンランド航空のキャッチ・コピーは、かつては文字通り実感されていたことである。
ヨーロッパへ行こうとすると、まず、ウラジオストクへ船で、そこからシベリア横断鉄道でモスクワ、レニングラード(ぺテルスブルグ)を経て、ヘルシンキ。フランスにしても、イギリスにしても、ヘルシンキからバルト海を渡って行くわけである。帰りは、ヨーロッパを回ってお金がなくなってしまったら、ストックホルムから日本へ強制送還などという最後の手段もあったそうである。
私の知人もそういう時代にヨーロッパへと渡った。ヨーロッパへ来たと思った、とヘルシンキの中央駅の前で、最初に降り立った時のことを振り返りながら言っていた。
「旅」といえば、好奇心や自分を試す旅であって、商用旅行や留学・観光ではない。海外へ出てしまうと急に自分が無力に思えてきて、誰かに頼りたくなる。ヴァンター/ヘルシンキ空港で右も左もわからず、日本人のツアーの一行を発見してホッとし、後ろについて手続きを済ませたりもした。
私の知人は、日本のバブル景気を話としてしか知らない。だから、よけいにフィンランドでの日本人と日本企業の傲慢さばかりが、目につくらしい。ヘルシンキでもストックホルムでも、日系企業の看板ばかりが目についた。私にしても、いつから日本人は、そんなに偉くなったんだろうと思ってしまう。
〈リンクについて〉
リンクは、公的なサイト、商用サイトを除いて、原則として先方の了解を得たものについてのみリンクしている。事後承諾を求める場合もあるが、承諾を得られない場合は、削除している。また、原則として、indexとかwelcomeとかいう最初のページにリンクをつけている。
なお、ヴァルティナのHPについては、HOEDOWNからリンクの了解をいただいている(2/17)。
また、商用サイトの中には、通信販売等行っているものもある。私自身リンク先の内容すべてを理解しているわけではないので、ご自身の責任で利用なさるようお願いします。
(ご注意)
デパートその他、固有名を上げていますが、取扱商品・売り場構成等が、変更される場合も考えられますので、その点、現状と食い違いがありましたら、お許しください。
お知らせいただければ、助かります。
1999 © S.Terajima