The Beatles Story 1

1.出会い
 すべての事の始まりは1956年6月15日、イギリスはリバプール郊外ウォールトンにあるセント・ピーターズ教会での野外パーティーだった。この日、15才のジョン・レノンが率いるクオリーメンというバンドが演奏していた。その演奏を聴く観客の中に14才のポール・マッカートニーがいた。バンドの演奏が終了した後、二人は共通の友人アイヴァン・ヴォーンを通して知り合うことになる。それから一週間後、ジョンはポールにクオリーメンに入らないかと誘った。こうして1960年代に世界を席巻する二人が手を組むことになる。
 二人が組むことになった数ヶ月後、ポールはジョージ・ハリスンと知り合いバンドに加入させた。こうしてビートルズの核となる3人が揃った。


2.バンド創世記
 クオリーメン時代、ジョン、ポール、ジョージの3人以外のメンバーは流動的で、世界中の何処にでもいるアマチュアバンドとなんら変わることは無かった。さらにバンド名もジョニー&ムーンドッグスを始め、思いつくままのバンド名に変更している。そして50年代末頃にはシルバー・ビートルズと称するようになっていた。そんな彼らに1960年になってドイツのハンブルグへの巡業の仕事が舞い込んできた。これを機にバンド名をビートルズに変更。ジョンとポールは学校を、ジョージは仕事を辞めている。当時決まったドラマーが居なかったビートルズはピート・ベストをドラマーに迎えてドイツに旅立つ。その結果、メンバーはジョン(vo.g)、ポール(vo.g)、ジョージ(vo.g)、スチュアート・サトクリフ(b)、ピート・ベスト(ds)の5人となった。(ハンブルグ時代の彼らの生活は映画「バックビート」でスチュアートを中心に一部紹介されているので興味のある方はどうぞ。)
 彼らはデビュー直後までの2年余りで計5回、ハンブルグの巡業に出かけている。彼らにとってハンブルグは忘れられない地に違いない。なにせ最初の巡業ではジョージが未成年で働いていたと言う事で強制送還にあっているし、このハンブルグで彼らは始めてのレコーディングを行っている。同じリバプール出身のトニー・シェリダンのバックバンドとして「マイ・ボニー」を録音したのだ。またこの時、スチュアートは絵画の勉強の為にバンドを脱退している。その結果、ポールがベースを担当することになった。


3.デビュー
 ハンブルグから戻ってリバプールのキャバーンクラブというライブハウスに出演するようになったビートルズを見に、ブライアン・エプスタインという男がやってきた。ブライアンは彼らの魅力に取りつかれ、マネージャーを買って出る。ブライアンは幾つかのレコード会社に売り込み、オーディションを受けるようになる。まずデッカ・レコードのオーディションを受けるが、結果は不合格。その後、EMI傘下のパーロフォンレーベルからオーディション合格の連絡を受け取る。早速プロデューサー、ジョージ・マーティンのもとで仮レコーディングを行う。デビュー曲はオリジナルの「LOVE ME DO」に決まった。当時、新人はカバー曲でデビューするのが常だったが、彼らはオリジナル曲にこだわった。ジョン、ポール、ジョージの3人は以前からビートの取り方に不満を持っていたピートを首にして、変わりにロリー&ハリケーンズのドラマーだったリチャード・スターキーをドラマーに迎えることにした。リチャード・スターキーはビートルズに参加するにあたってリンゴ・スターと名前を変えた。4人が揃っていよいよデビューとなる。本番のレコーディングでジョージ・マーティンはドラムに不安を感じ、スタジオミュージシャンのアラン・ホワイトを用意していた。結局リンゴとアランの2つのドラムバージョンがレコーディングされ、シングルではリンゴの、アルバムではアランのバージョンが使用された。ちなみに現在では仮レコーディング時にピートがドラムを叩いているバージョンも聴く事が出来る。