Live At FUJIKYU HILAND on 8.6.2000


すばらしかった。なかなか言葉が見つからない。ビリー、マイク、トレ、やっぱりあんたらは最高だ。やれオルタナティブ崩壊だの、メロコアブーム終焉だの、ロック倦怠気だの今は彼らにとって向かい風の状況だといわれているが、そんなもの全然関係ない。グリーンデイ最高、後のことはどうだっていい、どうなったって構わない、本気でそう思えたライブだった。

本年初開催のロックフェスティバル、サマーソニック2000、その二日目最終日の大トリ(富士急会場での話。ちなみに大阪会場ではグリーンデイは初日のトリで、最終日の大トリはJon Spencer Blues Explosion。)、しかも野外と文句無しのシチュエーションでの彼らのライブ。やはり対バン相手も半端じゃなかった。この日の朝は前日のJSBX、James Brown等の噂で持ちきり、当日も新鋭At The Drive InをはじめLiving End(かっこよかった!もっと日本で有名になったっていいはず。彼ら本国オーストラリアでグリーンデイの前座の経験もあるんだよね。)、Weezer(リヴァース元気そうでほんとうれしかった。)、Ben Folds Five(んーちょっと調子悪そうだったかな。)、そんなそうそうたる面子の中、我らがグリーンデイが締めのステージを行うわけであります。うきゃああ〜。

夕方まだ日の沈みきらないころ、BF5がアクトを終えて約45分間のセットチェンジへ。その間にどんどんと彼らの機材が運び込まれてくる。数時間後には粉々にぶっ壊される運命にあるトレのドラム、マイクのベース、おなじみのステッカーまみれのビリーのギター、そして同じくステッカーがべたべた張ってあるアンプケース(そういや前まであった白スプレーで落書きされまくったアンプは今回無かったな。壊しちゃったのかな?)、セットチェンジが時間がかかってたのもあっていても立ってもいられなくなる。

そして夕刻六時半過ぎ、奴らが遂にステージに姿をあらわした!真っ赤なTシャツのトレ、もはやおなじみの袖なしTシャツから自慢のタトゥーを惜しげも無くさらし出したマイク、そして 今回は赤のシャツに黒ネクタイ姿のビリー・ジョー、あの3人が今僕達の目の前に!!とたんに客席はモッシュの渦。

この日のセットリストは以下の通り。
Welcome To Paradise
Hitchin' A Ride
Geek Stink Breath
Lonview
Nice Guys Finish Last
Brain Stew
Jaded
Knowledge
Basket Case
She
Scattered
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
Platypus(I Hate You)
King For A Day
When I Come Around
Good Riddance(Time Of Your Life)

全15曲、総時間80分弱、その時間の間にあまりに多くのすばらしい光景を目の当たりにすることが出来た。それにしてもビリー、動く動く。ひっきりなしに「オイ!オイ!」と客を煽りでかいステージの上を隅から隅へと動き回り、あの怪物マスクを2回もかぶり、コール&レスポンス合戦、客席へのダイブ(しかも結構高いところから!!)、もうすでに恒例となった客を一人ステージに上げてギターを弾かせてのKnowledge、その4人目のメンバーとなった客に曲が終わったあとにビリーがキス(!!!)、そしてBasket Case、Sheへの流れ、一切手抜き無し。
アンコールではPlatypus〜King For A Dayの巨大ダンスパーティ、When I Come Around終了後には始まった始まった、破壊行為。ドラムはもちろんベースも弦をぶちきられ空高く放り投げられ、アンプは倒され、トレとマイクはステージ上の水やビールを客席に向かってぶっかけ、無くなったと見るやステージ脇の巨大な鉄骨の建造物にジャングルジムに登るかのようにひょいひょいよじ登り(このとき気づいたけれどアンコールの時トレはなんと下半身にバレリーナのひらひらスカートをはいていた!もう、お馬鹿過ぎ。)、その間ビリーはノイズの嵐を作りつつ客席から投げ込まれたタオルやTシャツを残らず自分の身体にまとい、騒ぎが収まったところで「Now,let me play one more song for you,」と言って弾き語りのGood Riddanceへ(そのときステージ脇の鉄鋼物に攀じ登ったマイクがビリーの様子を見守りつつ客に手を振ってた姿がものすごく感動的だった!!)、そして花火……もう全てが感動的だった。

ただそれよりも、ビリー、マイク、トレという3人が、死ぬほど思い入れのあるこのバンドが死ぬほど思い入れのある、もう何年も前から何遍繰り返し聞いたか分からない曲を僕らの目の前でやってくれた、この事実が一番嬉しかった!!代表曲Basket Caseはもちろん、Hitchin' A Ride、She、Brain Stew、Scattered、そしてLongviewに至ってはもう思い入れが深すぎて何がなんだかわかんなくなっちゃった。

泣いた。終演直後、ものすごく大量の涙が溢れた。いや、大げさじゃなく、本当に。花火も手伝ってかもしれないけど、とにかくライブを見てあんなに涙が出たのは初めて。結局僕らはフェスティバルが終わった後帰路につきまた日常生活に戻るわけだけども、はっきりいって日常なんてろくでもないことの連続だ。嫌な事ばっかりが頭の中に残り、金は無く、目の前は面倒くさい事ばかり、自分は本当にこれでいいのかと不安ばかりがつのり………ただこんな悪い事続きの日常をなんとか生き抜いてやろうというモチベーションを彼らに分けてもらったような気がする。いやいや、大げさなんかじゃなく、本当に。第一彼ら自信のモチベーションもそういう要素が少なからず絶対にあるわけだし。そいうところも含めてあんなに涙が出たのかもしれない。

「I throw away my past mistakes and contemplate my future
俺は過去の過ちなんか投げ捨ててこれからを見つめつづけるんだ」 〜Going To Pasalaquaより

今回この曲はやらなかったけど、これは僕の大好きなフレーズのひとつ。こんな巷に溢れかえりすぎてうそ臭くすら聞こえてしまいそうなこのメッセージも、今ものすごくリアルに、正直に、感動的に鳴り響いている。今僕は本当に彼らに感謝している。ホントにありがと、グリーンデイ。さ、俺もがんばろ。マジで。

来年の春、グリーンデイはもう一度日本に戻ってきてくれる。確かに彼らは老けちゃったかもしれないし(グリーンデイも老けたけど、僕が思うにベンフォールズのほうがもっと老けてた気がする!髪の毛のほうもまた更に薄くなった気が……)、あのデビュー当時の少年のようなあどけなさを求めるのは無理な話なのかもしれない。でも彼らは彼らでい続けることが出来ている、それを今回確認する事が出来た。それで十分。また、もっかい会お。それまで身体に気をつけてね。