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FUJI ROCK FESTIVAL 2000

 

2000年7月28〜30日開催

2000年の日記より転載しました。1999年よりレポートの分量一気に増えています。


  7月28日

今年はなぜかトンボの数が少なかったです。代わりにバッタを見ました。あとてんとう虫。苗場の虫は怖い系がいないので助かります。木が生い茂っているのに蚊がいないのも不思議(ありがたい、ありがたい)

28日は見事に雨に降られました。ちゃんとトレッキング用レインスーツを持って行ったので、とりあえず雨よけは出来たのですが、芝生のないところがぬかるんでしまったので、根性なしの私は一日グリーンステージ(メインステージ)から移動せずに過ごしました。雨の中でも濡れないようにして寝転ぶ方法(ピクニックシートを折り曲げて餃子の具状態になって入る)を考えついたときは、人間はいろいろな状況に対応できるものだと感心しました。という状況で、ELLIOT SMITHは心地よいピアノと声を聞きながら眠ってしまったのでした。

ライブエリアまで行ったのはPLACEBO。予習で『You Don't Care About Us』が『モダン・ラブ(原題QUEER AS FOLK)』で使われた曲だと気づき、にわかマイブーム(1週間前から・笑)。ぎゅんぎゅんのギターサウンドとブライアン・モルコの弾ける声の絡まり具合が最高でした。特に立て続けに入る韻を少し足らずの声(でも明瞭に聞こえる)で発音するのが、歌を歌うというより楽器演奏のようになっていて、大変私好み。ラストはほぼ持ち歌状態の『20th Century Boy』。これはすごい盛り上がり様でした。ついでにベースのステファン・オルスタルのアメンボのように細い足も感動的。

聞いているうちにすごい、と思ったのがFOO FIGHTERS。私のライブの聴き方は、ライブがCDよりいい音だったら得をした、声が音を外していたりすると、しまったCDだけで聴いておくべきだったと思う傾向があります。FOO FIGHTERSはボーカルのデイブ・グロールが最初、しゃがれ声で音程が不安定で歌詞もCDほどはっきりと歌わなかったりで、こんなものかと寝転んで聴いていたのですが、このしゃがれ声で元々の歌詞をすっとばしてさびを繰り返すと、とにかく迫力で耳が、というより体が響いてくる音に惹きつけられるんです。結局は途中から立ちあがって、舞台を注視することに。声なんて野太くて私の好みでは全然ないのだけど、歌っているデイブ・グロールの存在には圧倒されました。
途中で彼は舞台の右端から降りてライブエリアのセキュリティが立っている通路をがーーーっと通り抜けていきました。観客と一緒に雨に濡れる彼を見ていると、すごく遠いところに彼はいるにもかかわらず、確かに彼はここにいるんだ、と思いました。


7月29日

29日は前日とはうって変わってのいいお天気となりました。
グリーンステージを見下ろす芝生に陣取りをしてごろごろしていると、11時に最初の出演者OZOMATLIが紹介されました。すると後方から景気のいい太鼓や笛やラッパ(サックスです)が鳴らされて、なになに、ファンが鳴らしているのかと思いきや、これが当バンドの演奏だったのです。彼らはラテンぽい演奏をしながら芝生の丘の上を下って、ライブエリアへ、そしてステージへと、演奏につられて踊る観客を引き連れて移動していきました。人って本能的に鳴り物に弱いというか、面白いようにOZOMATLIに吸い寄せられる観客を見ていると、なんだかハメルンの笛吹き男ってこんな感じかなと思いました。
フェスのいいところは普段は聴かない音楽に接することですが、OZOMATLIのように夏に似合う曲を演奏するバンドは、芝生の上に寝ころんで聴くのには最適です(元気があれば踊るけど・笑)。「ライブに行く」というと、いつもだとCDを聞き込んで、歌詞を暗記して、としゃかりきになることが多いのですが、フジロックですとこういう風に肩の力を抜いて音楽をシンプルに聴くことができるので好きなんです。

ラフィータフィー(忌野清志郎)は今年もすごい歌を作りました。韓国のロックフェスティバルに招待されて練習一生懸命やったのに中止になったから、代わりにここで演ります、というMCの後に演奏されたのが北朝鮮をモチーフにして世界平和を訴えるもの。前半は過激な歌詞なのですが、後半でしんみりとさせます。サックスを吹いている武田真治がスクリーンによく映しだされていましたのでWOWOWでの放送でも見られる可能性が高いでしょう。

グリーンステージから一番遠くて小さい「フィールド オブ ヘブン」というステージで奥田民雄を聴きました。彼目当てに観客が大勢押し掛けるのは想像ができたので、前日の雨でぬかるんだ道で立ち往生しないように、早めに移動をして聴いたのが一つ前のDEADWEIGHT
電子ヴァイオリン、電子チェロ、ドラムによるファンク、ロック、ヘビメタを混ぜたミクスチャーロック。ようするにヴァイオリンとチェロがギターとベースの役割で、みな踊る踊る。一緒に行った友人によれば、ニルヴァーナの曲もやったそうです。
ロックとワールドミュージック(というジャンル名も不思議なものだけど)あるいはクラシックの線引きはどこにあるんだろう、線引きをする必要はあるのだろうか、と思うのが、こういう音楽を聴いたとき。2年前にエジンバラにフェスの時期に行ったときに、通りの場所場所で様々な楽器の演奏が行われていて、バグパイプやアフリカの太鼓(何て名前だろう)がギターやヴァイオリンetc.とが違和感なくマッチしており、楽器は音を出す道具で、それを使う人間が音楽を作るのだと思いました。
日本では六三四(むさし)が邦楽器を使ってロックをやっているそうですが、フジロックに来ていたのに聴きそびれて残念に思いました(パンフを後から読んで気がついた)。

さて奥田民雄は、始まったとたんに膨れ上がった観客が跳ねまくり、DEADWEIGHTに引き続いて前の方にいた私は怖くなって早々に後ろに逃げたら、やはり演奏が一時中断、観客が少し舞台から下がってから再開になりました。
「フィールド オブ ヘブン」は森の中にぽっかり開いたスペースにステージがあるのでこぢんまりとしています。夜になって辺りが闇に覆われると、森の中のホールという感じになります。スペース入り口にあるミラーボールみたいな回転照明が蛍のようなちらちらとした光を落として、とても幻想的でした。
人が多かったのでステージ上がどんな様子かは分かりませんでしたが、「荒野を行く」を広い空間で聴けたというのがとてもよかったです。

ところで、29日のグリーステージのトリはTHE MICHELLE GUN ELEPHANT。そして前日のトリはBLANKEY JET CITY。ブランキーはこのフジロックのステージで解散だったのですね。もはやフジロックは紅白歌合戦みたいなものなのでしょうか。実は、この日本を代表するバンドを前にして、私は眠りこけていました……(^_^;; トリは9時半スタートなのですが、睡魔におそわれて、いつのまにかピクニックシートの上で寝ているんです。去年は日射病で頭痛も引き起こしていたので、それがなかった分、今回はましでしたが、トリで眠ってしまうというのはあまりにももったいなく、体力作りをしなくてはと思いました。

7月30日

さてフジロック最終日7月30日(日)はUKファン泣かせの一日でした。
その前に、30日朝いちのステージの予定だったEVE6ですが、29日の終演頃に放送が入って、なんと「飛行機会社のトラブルでドラマーが来られない」という事態が起こり、突然キャンセルに! 飛行機会社のトラブルってなんだろう、そんなのないじゃん、とがっくり。ギターだけではできないのかな、とかグリーンステージの穴をどうするんだろう、と考えつつ29日はホテルに帰りました。

で、EVE6の代わりに30日の朝いちばんのステージをやったのが、前日フィールド・オブ・ヘブンでやったDEADWEIGHT。ステージの大きさはグリーンステージ>ホワイトステージ>フィールド・オブ・ヘブン>レッドマーキーですから、いきなりの大抜擢。何事もなかったようにステージをおさめました。

ステージの割り振りの基準というのがよく分からないのですが、これはバンドにとっておもしろくないだろうなあと思ったのが、グリーンステージでやったTOPLODER。日本盤は8月に1枚目がリリースされるのですが、やはり知名度がないので、舞台前が閑散としていてかわいそうでした。フジロックのひと月前にでも日本盤が出て雑誌で紹介されていれば、どんな音だろうかと思って興味を持つ人がいるはずなのに。あるいはホワイトステージくらいの小さいところでやれば、こぢんまりとした雰囲気を楽しめるのに。もう少しステージ割を考えるべきだと思いました。
あんまりさびしいのも何なので、賑やかしに前にいきました(人混みがないから行けるということも)。私にとっては、まあ、ふつうのステージ印象。パンフの紹介ではボーカルのジョセフ・ウォッシュバーンはビッグマウスだと書かれていましたが、歌の合間あいまに律儀にサンキューという好青年でした。

日本初ステージがフジロックということで言えば、今回はEVE6とTHE KILLER BARBIESが直前に日本盤をリリースしていて、EVE6は非常にめだつジャケットイラスト(かなり日本のアニメに影響されたコミックイラスト)で、インターFMのブースではイラスト入りうちわを配っており、友人は「これを持って聴くんだ」と意気込んでいました。私は、「混んでいなかったら行くー」なんていうものぐさですが。こうしてみると、(1)フジロック前日本盤リリース&雑誌、ラジオ紹介 (2)フジロックステージ (3)数日後の低価格ライブ(クアトロクラスで3500円)の流れは効果的な宣伝なんですね。

ZEBRAHEADは観客へのかけあいが絶妙でした。最初「シーブラと言うんだよ」と言っていて、シーブラってなんだろうと思ったら次に「ヘッド」と言ったのでそうか「ZEBRA」のことかと合点。

ELASTICAはアルバムがなぜか入手できず、今回初めて聞きました。ギターの旋律が凝っていて、楽しゅうございました。
ちょっと曲と曲との合間が開いてしまって、勢いを削いでしまっているのが残念でしたが。
キーボードのミュウがとってもかわいいです(元モデルだそうです)。キーボードを弾いていないときは跳ねて踊っているのですが、おかっぱ髪とネクタイが一緒にゆれて、もう元気!!!そのもの。フジロックにこんなかわいい人が出ていていいのかって感じです。かっこいいジャスティーン姉様ともどもいち度で二度おいしいバンドです。

ELASTICAが終わって、すでに始まっているGOMEZを聞きにレッド・マーキー(テント)へ。定員が3000人なのですが、行ったときは満員でテント入り口にあるモニターに映る舞台映像を見ながら聞きました。GOMEZは最初から聞いておけばよかったと後悔したほど、素晴らしいライブでした。CDで聞いていたときは、悪くはないけど優等生的に手堅くまとめられているという印象があって、あんまりライブに期待していなかったんです。パワフルで、かつ安定した音で、低音と高音のボーカルが交錯し、非常に立体的な曲の広がりがありました。(他に言いようがないのかと自分の語彙の少なさをうらみます)メンバーがわきあいあいとして演奏しているのも、見ていて、とても幸せな気分になりました。
これはぜひアナログを入手しなくてはと思いました(私のオーディオはアナログ・プレイヤーの方がCDよりいいスピーカーなので)。
GOMEZとELASTICAはレディングでも私が行く日に出演するので、再び聞くことができるのが楽しみです。

GOMEZが終わり、グリーンステージに戻ると、どひゃあ、なんかすごいよ、という状態の人物が舞台に。腰まである金髪の男性が黒ぱんつ一丁(『QUEER AS FOLK』のスチュアートのとおなじの)で歌っているんですよ〜。A PERFECT CIRCLE featuring MAYNARDのメイナード・キーナンでした。金髪は鬘だったのですが、これはインパクトがありました。

で、次はホワイトステージのSTEREOLABへ。(あっちこっちへと移動が忙しい)
始まる前にメンバー自らがサウンドチェックをしていました。
ふつうCDの方がライブよりきっちりと複雑な音を収めているものですが、STEREOLABはその反対で、CDで聞いていた和やか系の音は見事なくらい裏切られ、ライブの方が複雑な音の層を持たせた実験的なものでした。歌詞はあっても単語ひとつ拾えない歌詞(私の場合)は言葉が音に解体し、メロディーも音の組み合わせにすぎなくなります。苗場は虫の声が不思議とないのですが、同じメロディーを繰り返すSTEREOLABの音楽は、夏から秋に聞こえる虫の音のようで、音が音楽に、音楽が音に変容するその境界を感じることができました。この感覚を持てたのは、周りを森に囲まれた夕暮れ時のホワイトステージだったからでしょう。夕焼け空がだんだんと暗闇になる時間の経過と音楽の
ステージ脇にスクリーンを見て思ったのですが、映像ではかなり観客の場が明るく撮れていましたが、実際は薄暗かったです。たぶん高感度のカメラを使っているのでしょう。WOWOWでご覧になる方は明るさを差し引いて見てください。

さて、トリのPRIMAL SCREAMですが、前日、前々日ともトリの時間に眠ってしまった私は、今度こそは眠るまいとイアン・ブラウンとプライマルの間の時間にピクニックシートで眠って備えたのですが、またしても途中で眠ってしまいました。
楽しみにしていたのにーーー!!!。
でも、これだけは断言しましょう。私が見たフジロック出演者のなかで誰がいちばんセクシーだったかといえば、ブライアン・モルコでもジャスティーン・フリシュマンでもなく、ボビー・ギレスビーがいちばんでした。マイクをわし掴みして歌っているところが、なんともいえずドキドキしまして、それなのに、きれいだ、きれいだ〜と感激しつつ、ゆらゆら踊っているうちにコテンと眠ってしまいました(ばか、ばか、ばか)。
すでに発売になっているINROCKにフジロックのスナップが掲載されていますが、ボビーが着ているのは黒ジーンズに赤シャツに黒地に金色の刺繍の入ったジャケット(ソフトデニムのジージャンという感じ)です。うーん、全身黒だと思っていましたが、赤シャツも着ていたんですね。


<番外編>
フジロックといえばゴミの分別ですが(それでもそこらへんに捨てる人がいる。むかむか)、今年は集まったペットボトルの再生作業の下準備をやるとTシャツがもらえるというのがありました。友人がやるというので、一緒に参加してみました。
作業は100本のペットボトルをキャップと商品名のラベルを剥がし、踏み潰してかさを小さくするというものです。煙草の吸殻が入っているものは再生できないので、廃棄です。ペットボトルにもつぶしやすいもの、ラベルを剥がしやすいものといろいろあるんですね。ラベルが剥がしにくくて苦労したのが某お茶。ラベルがボトルのカーブに食いこんでカッターを使ってようやく取れるんです。これは会社に改良をお願いしたいところです。

食事はエスニックが人気でした。やきそば、焼き鳥といった日本の定番は人気低し。やっぱり変わったものが食べたいですものね。私が食べたのは、肉まん、餃子、タイラーメン、シシカカブ、チキンカレー、フィッシュ&チップスのチップスが売切れて魚フライをパンにはさんだもの。

キャンプサイトはグレードアップして今年は火を使える場所とシャワーがありました。なんだか難民キャンプの様相を見せていましたが、ちゃんと食べ物はあるし、音楽があるのでみんな楽しそうでした。

越後湯沢駅と会場を結ぶシャトルバスもグレードアップ。前回は路線バスに詰めこまれて、立っている人もいましたが、今年は観光バス使用で全員着席、かつ次々とバスが到着。スムーズな移動措置がとられました。


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