| ■「ここはどこですか?」 |
レディングは、まず、雨に降られたのが大変でした。今年のフジロックで体験した雨はこの日の予行練習だったようです。レディング駅に降りて、BeatUKのムック本に「人の流れについていけば会場に行ける」と書いてあったように人についていったらショッピング街に行ってしまい(泣笑)、しかたなく駅まで戻り、タクシーで会場入口近くまで行ったものの、道路をフェンスで囲ってあって道路を渡れず大回り。
会場入口でプログラム(6ポンド。首から下げられる時間割付き。でもリングからページが落ちるのでポケットに入れていました)を買って会場地図を見てもメインステージへの行き方が分からず、「ここはどこですか。私はメインステージに行きたいのです」を繰り返し訊ね、どうにかステージ前にたどり着いたときは、一仕事をした達成感を持ってしまいました。
まさかテントの海の中を通り抜けてリストバンド交換所にたどり着くとは思いもしませんでした。たぶん日本だったら案内が不十分だといってみんな怒りだすだろうなあ。それとも日本は過保護なのかなあ(たんに質問をした時に1回で理解できない私の英語力が問題。根気よく説明してくれた方々に感謝)。 |
| |
|
|
| ■大きな大学祭? |
目当てのGORKY'S ZYGOTIC MYNCI(ゴーキーズ・ザイゴティック・マンキ。以下ゴーキーズ)はメインステージの3番目で13時35分からのスタート。それまで時間が1時間ほどあったので、雨をしのぎにRADIO1
EVENING SESSION STAGEのテントへ。私が行ったときはCRASHLAND、THE GET UP KIDSというバンドが演奏していました。ここはメインステージより小振りのステージで、昼間は新人バンドの演奏がある場所で、プログラムによれば夕方から夜になるとBLURのグレアム・コクソンやTHE
WANNADIESが登場します。この日のトリはEMBRACEでした。
レディングは広い牧場の敷地にメインステージとテントステージと飲食店等が並んでいて、移動には手間取りません。広い運動場を使った大学祭というイメージかなあ。それからどろんこ度も低し。せいぜい泥はねがつくくらいです。
| メインステージの大きさはフジロックのグリーンステージと同じくらい。ただ平地なのでフジロックのように丘の上で寝転んで舞台やスクリーンを見るということができません。雨のせいもあったかもしれませんが、ピクニックシートを敷いている人は少なかったです。ほとんどの人は自分が座れるだけの大きさのビニル袋を敷いていました。ちなみにレディングのステージと同じ内容を1日遅れで行うリーズ・フェス(サマーソニックがこれを見本にした)はステージ前は丘になっているそうです。コメディテントなんていうのがあるのが英国らしいです。 |
 |
|
| |
|
|
| ■さあゴーキーズ |
1時すぎにステージ前に場所を確保できるように小降りになった雨の中に出ました。私の前は比較的背の高くない女の子が多くてほっとしました。
さて、待ちに待ったゴーキーズです。ゴーキーズが登場するとそれまで降っていた雨がやみました。ボーカル&キーボード&アコギのエイロス・チャイルズ君はそれを見て「雨が上がったぞ。ハレルヤ」と言いました。日本語だったら「ハレルヤ」は「晴れる」と掛詞になるだけどなあ、とよく分かんないことを考えていました。
エイロス君は相も変わらず昔の欧州映画に出てきそうな美青年でした。私が知っている写真が古いものだったので、おじさんになっていたらどうしようと密かに心配していたのです。もちろん別におじさんになってもいいのですが(音楽を聞くのには問題はない)、一瞬の気分の問題ですね。
エイロス君は白いTシャツにジーンズ。ヴァイオリンのミーガンお姉さんはボブカットで深緑のシャツ。帽子を被ってギターとタンバリンをやっていたのは誰かしらん。メンバー名と一致する写真を持っていないので、チャイルズ姉弟以外は未だ分からないのです(ファンなのに不幸な)。CDのメンバー紹介の人数とステージにいた人数も一致しないのでサポートが入っていたのかもしれませんし。
演奏曲は昨年秋にリリースした「Spanish Dance Troupe」からが中心で、昔の「Sweet Jonny」とかもありました。犬の鳴き真似のはいる「Poodle
Rockin」は観客が大ノリというより大受け。和やかな曲調のものは、なんとなくウェールズの風が吹いているような感じがしました。あるいは子守歌。この土地で作っているんだ、という土地の音が聞こえるような気がしました。レディングからウエールズまでは陸続きなんだよねと思うと、本当にイングランド人とウェールズ人は隣り合わせの小さい民族同士なのに違う国だという意識があることに驚くし、その驚きを実感できるくらいに私自身が日本からずいぶん遠くに来てしまったのだと思いました。
ゴーキーズがどういう音楽かというと、「サイケなポップロック」らしいのですが、どうも説明がしがたい。ビートルズのベスト盤を聞いていたとき、似たような感じの曲があったけれどもどれだったかなあ(たぶんそれが「サイケ」というものだろう)。私としては、普通はこういう音階は持ってこないよね、といういわゆる「ひねくれた」ギターやヴァイオリン、ピアノの音とメロディが面白いのと、素朴な歌詞が気に入っているのだけど。
パンフにもゴーキーズの曲については説明が難しいと書かれてしまっていて、地元でどんな評価がされているか知りたかったので、もう少し努力して書いてほしかったなあ。(ちなみにパンフの写真がゴーキーズとGOMEZとが間違って差し込まれていました。「G」違いですね)
昔、来日したときは、演奏がいまひとつだったという話を聞いているのですが、それは今となっては昔の笑い話ですね。クアトロあたりで和やかにライブをやってくれないかな、とかフジロックだったら涼しい風の吹き渡る(暑くてもそういうイメージがある)フィールド・オブ・ヘブンで演奏してくれないかな、とイメージが湧きました。 |
| |
|
|
| ■涙のサイン会 |
| NMEがサインコーナーを設けていて、ゴーキーズも5時からと書いてあったので、いそいそと少し早めに4時45分に行ったら、こともあろうに4時15分から始まっていたのです。がーーーーん。時間が遅れるのが英国の常なのに(だから遅れることには私は怒らない)、どうして肝心のゴーキーズに限って早くするのだ(怒)。とりあえずサインの列に並びましたが、途中でここまで、と列を切られてしまいサインはもらえずじまい。サイン会があったときのためにちゃんとCDのブックレットを持ってきたのに。ウェールズの旗にサインをもらっている人がいました。サインをもらえなかった人にスタッフが写真を配ってくれたので、どうにか手を伸ばして写真をもらったので、これで我慢することにしました。 |
| |
|
|
| ■その他いろいろ |
IDLEWILDはロックな曲よりもポップの方がよかったです(たんに私がポップ好きなだけ?)。ELASTICAは演奏形態はフジロックと同じですが、曲と曲の間があかずレディングの方が勢いがあってよかったです。ジャスティーンはピンク色のサンバイザーを被っていました。
食べたものはケバブとチップスで、どちらもおいしかったです。しかし、お店の車の位置が高すぎる(泣)。食べ物を受け取るとき手を高く伸ばさなくてはいけなくて、チップスはこぼれそうでちょっと大変でした。
予定では20時に終わるGOMEZまで聞くつもりでいましたが、だんだんと人が増えて壁に囲まれている気分になってきて(みんな大きすぎ……)疲れてきたので、雨はやんで、いい天気になってきたのですが、日が高いうちに退散してしまいました。
帰りは駅まで歩きにしたのですが、道々スーパーの買い物カートが置いてあるので、なんだろうと思いながら歩いていたら、缶ビールをカートに乗せて歩いている人を発見。ようするに箱単位で買った缶ビールをレディング会場に運ぶために使ったカートをいらなくなった時点でうち捨てていたのでした。これって道徳心がないと思うぞ。
帰りの電車は鈍行で1時間かかり、その間爆睡していました。成田を立つ前日はというより当日は帰宅が0時30分で、それから一睡もしないで荷物を詰めて家を出て、イギリスについた翌日がレディングなのですから当然かもしれません。 |
| |
|
|
| ■ごみのはなし |
フジロックが世界一きれいなフェスだと言われていたので、それでは他の国はどうなのだろうかと思っていました。レディングは、2日目にもかかわらず、到着したときあまりゴミが落ちておらず、トイレもきれいだったので、なかなかやるじゃないと思いました。ところがそれは大間違い。午後になるとだんだんゴミが散乱し始めたのです。きれいだと思ったのは前日のゴミを一掃した後だったようなのです。
ゴミの増え方のペースから、夜にはゴミで会場が埋まってしまうのではないかと思いました。ゴミ発生方法を観察していると、食べ終わった食事のトレーやコップを自然に落としています。どうも彼らにとって「ゴミは下におくもの」らしいのです。電車の中のテーブルにゴミを残したままにしているのもこれと同じ性質のもののようです。
ゴミに頓着しないのもすごいけれど、これを次の日にはきれいさっぱり片付けてしまうというのもすごい、というよりも恐ろしい。どうやってあのゴミをなくすのかなあ。人が拾っていたら埒があかないし、人件費もばかになりませんし(人件費が安いのだろうか?)道路掃除の電動ブラシ車がかき集めるのかなあ。 |
| |
|
|
| ■おまけ |
| スウィンドンではリーズ・フェスに行った知人と合流したのですが、彼女によって思いもかけない幸運がもたらされました。なんとリーズでゴーキーズのサインをもらっておいてくれたのです。こんなことが起きるなんて! ありがとう。 |