| ジャクマール・アンドレ美術館 | ||
|
|
||
| 19世紀の銀行家Edouard Andreと夫人Nelie Jacquemartのコレクションが邸宅をそのまま美術館として公開されています。元TheDiningRoomはサロン・ド・テとして入場料なしで利用できます。私が訪れたときはクリスマスツリーが玄関に飾られていました。 | ||
|
|
||
| ここの建物のおもしろさは、イタリアや南方の国への憧憬で建てたり収集している英国の貴族、ブルジョワの趣味に似ているところだろうか。フランスの個人住宅をもとにした美術館は今回このジャックマール・アンドレ美術館しか見ていないので、他の個人コレクションと比較することはできないので、この美術館が特別に英国の美術館と似ているとは言えないのだが、この美術館の空間から感じる雰囲気がとても似ていたということは、とりあえず覚え書きとして書いておこう(今後、比較できるくらいにコレクションを見たときにでも参考にすることにして)。 私のお気に入りの場所は、鏡を配した温室である(Winter Garden and Staircase)。19世紀のことなので、おそらくここには生い茂る羊歯類が置かれていたはずで、それが鏡に写り、燭台の光で影が多重に生じて、ちょっとしたイリュージョンが見物になっていただろう。 そして回り階段から階上に上がり、騙し絵風のフレスコ画(Giambattista Tiepolo "Henri III being welcomed by the Doge Contarini")から階下を望むという、この上下の動きを考えた配置がとてもいい。そしてそのままThe Musicians' Galleryに移行し、階下のMusic Roomの音楽を手すりに寄りかかりながら楽しむことができるのだ。私は建築の中で「階段」というのが好きなのだが、ここの階段はもっとも好きな階段の中のひとつに入れたいと思う。 家柄はないが、絵の才能を見初められ夫人に迎えられたNelie Jacquemartのシンデレラストーリーも興味深い。コレクションの選択や邸宅の設計について彼女がイニシアチブを取っていたというから、相当の才能である。帝政と共和政に揺れる不安定な国で生き残った銀行家Edouard Andreは、自分のコレクションプロジェクトを進めるのに誰が必要であるかを、それこそ確かな目を持って選んだのだろう。 そのNelieのベッドルームに併設されている書き物机、椅子の置かれた小部屋がとても愛らしい。 |
||
|
|仏蘭西への道 の目次へ|準備編|旅行編| 【英国旅行記 2000】【Mackintosh's Glasgow】 |
|
|