「ネフスキー大通りの伝説」 ミハイル・ヴェーレル


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発動機船「ヴェーラ・アルテュホーヴァ」についての伝説

1 悪い儲け仕事
長い航路において船乗りは動物化する。ソビエト時代の人間もやはり野獣で、またこの単調で決まりきった周囲の醜い顔の船員は、病気の特異体質を招く。十分な食物摂取で(船乗りの全ての喜び―それは旨い物を貪り食うこと)女房がいないことに目をつぶれるってもんだ。船は大きく安定し、たくさんの自動操縦―これは君に嵐の中でなく突進し、帆を締まる:何週間も船乗りは、生活と仕事から新鮮な空気の場所へ出ることは無い。手は柔らかく、面は白く、横腹は肥えて、―あゆなめが挨拶してくる。船尾の金は欄から欄へ追い払われ、組み合わされ、組合員は広がっていく。:オリーブはオランダ製、雌鶏はデンマーク製、穀粉はカナダ、羊肉はオーストラリア製:貪り食うわけだ―それも囲いの中で:寝台に突き出しカーテンは指のように親密、自然と船乗りは神経質になる。
彼はいらいらし自分のコペイカ硬貨をセントに両替し、セント、―全ての良い物―血縁関係にあたる木のルーブル。ルーブルはたくさん受け取る。で、こいつが彼を楽しませる。この仕事で彼は自転車操業する。数週間あるいは数ヶ月の内の一昼夜で自分の20セント硬貨さえ浸染剤に浸し、級数的幻想に世界の海の狂った水の中にいくらかの心の平静を見出すのである。
 ソビエト時代の船乗りの港は屈辱的だ。船乗りは三人組で行進し遊女屋の道のりをタクシーから、リベリアの汽船に乗ったアラビア人のように大笑いし、敵意ある目で見る。ビールを銀行で投げ合う。彼にとってタクシーは馬鹿げた贅沢で買春は近付き難い贅沢、ビールは滅多に無い贅沢である。それ故ソビエト時代の船乗りは中国人が好きである。中国人は外国の港で乗組員を案内する。政府の同じ青い紙の服を着て全く何も買うことが出来ない。:ただで物珍しそうに見、どれ程か目を見開く。というのも、船乗りはなぐさみに港の腰掛から泳ぎもするから。家に彼は稼ぎ―つまり絨毯とビデオ、それから二十年物の使い古した「トヨタ」―を持ち、金持ちになり、隣人は彼を羨み強奪する機会を窺っている。
 まぁこういう感じで船乗りは動物化していくわけだ。彼の安全装置はぼろぼろになり海の塩を夢中になって食い、爆発危険状態になる。罠の様に予想は出来ない。:君は全く予期出来ず罠は大きな音を立てる。
 故郷の港では彼にとって精神分析の見込みがあり、税官吏は徂徠の排他的な方法でストレスを緩和できる。つまりウォッカを飲んで女房と音を立てて、面に塗りこむ。:効果的な方法だが金入れ、健康そして経歴の為に気の進まない付随的な行動に満ちている。
 長い海上輸送に飛び込むのは特につらい。レニングラードからアムステルダムへ賃貸で輸送する、そこからカナダへは工作機械、そこから日本へは小麦を、アフリカへは車を。一年中そんな風に揺られている。途中の積荷と機会を待って家に帰る。期限が分からないから更にへとへとになる。
 それでも熱帯地方では、乾パンのコップを毎日信頼する。医学の様に、健康の為に、―ちょっと気持ちを高揚させる為に。で、早くなく高く一つの乾いたコップから、疲れた気分が少し跳ね上がる。それ故に三人で申し合わせる―つまり三日に一回、共用のびんを吸うわけだ。待ち焦がれた喜び、暦の赤い道標。
 ここでこんな悪人と積荷と「ヴェーラ・アルテュホーヴァ」は、あるろくでもないアフリカの港に一昼夜そびえ立っている。いつ勤労なアフリカ人は荷下ろしに恵まれるのか―わかりゃしない;いつ何を積み込むのか―わかりっこない;いつ家に帰れるのか―わかるわけがない、、、岸では何もせず、むなしく貧しく、見るものも無くポケットは空っぽ、、、
 タラップの暑い鉄の陰で当直は馬鹿になり、繋留で煙草の吸殻を唾だらけにし、そいつを憂鬱に爪ではじき、塞ぎ込んでへとへとになる。時計を確かめる。昼飯まで生き長らえる。冷蔵庫から出したスープを少しすする。船室の換気扇の近くに横たわる。女房の事を夢見ながら。
ただ正午は過ぎ、太陽は蒸し暑い蜃気楼に融け、埠頭の僻地に照りつける。
 そしてこの僻地からある人影が離れ、悠々と尊大にタラップに向かって練り歩いて行く。近付いてから下の段で立ち止まり、辺りを見渡して上り始める。
 当直は起きて眠気を覚まし、煙草を深く吸って脳を掃除した。上ってるぞ!ひょろひょろで脆そうな老いたアフリカ人だ。彼の視線に気付き、船尾で垂れ下がった赤い旗で確認した。筒には煤けた赤い縞。尊大に構え信じられない程上り続ける。何かしらの資本主義の旗の下には至らず、白人の水夫に足蹴にされる。それでもソビエト時代のアフリカ人を殴ることは出来ず、厳しく禁止されていた。
 「どこに行く」当直はだるそうに舌打ちする。「ゴー アウト。」
 こういった甲板での出来事は、たださせておくだけ―ナットで船をボルト締めする。
 老いたアフリカ人は上まで四段のところで慎重に止まり、自分のはと胸を突き出し、利点をおすすめする:
 「アイ へヴ ビズネス。チェンチ。ヴェリー チープ(安く両替するよ)」
 知ったこっちゃないっすよ。突然奴は何か面白い本当にヴェリー チープな物を持っているわけだ。
おかしな汚い奴ってのは感動的でもある:足は麻の短ズボンから出て黒くそびえ立ち、繕ったシャツ、そのてっぺんにはきのこ―つまり『こんにちは―さようなら』と書かれたイギリスの殖民主義の禿げたヘルメット、義務の象徴で、その持ち主は―インテリであり世界市民として知られている。鶏の首には革の紐でお守りをぶら下げている。明らかに大仕事での保護の為の物だ。
 胸ポケットは金儲けで息切れし、手垢で汚れた、色の異なった紙幣の端がはみ出している。で―大口のビジネスマン様がいらっしゃった。両替した。チェンチした。金を、つまり、両替する。真っ直ぐ行った所では割引が銀行より少ない。いぶかしげに見る。
 「チェンチ?、、、」
 当直は憎悪の熱気で沸き立った。アフリカに呪うべき乞食の様なのがいっぱいいる。憎悪が彼らの前にいる汚い奴に急速に移る。
 「ソフエト ルブレス。」
 アフリカ人はかけひき上手に同意する。
 「ソフエト グート」
 で、何だ―グートって?あぁ。こいつはルーブルが必要なんだな。今すぐに。」
 当直は彼を死んだ様に見て、首が黒くポケットには溶かして除去した、彼の目は何かしら意味ありげだ。元気付いた目。彼はアフリカ人に煙草を振舞う。尊大な礼儀を受け、煙草を吸い、英国貴族風の軽いお辞儀で感謝し、煙を吐く―まるで彼の煙草を吸っている汚い奴に気付くように、あらゆる努力をする。当直は仕切りの昇降口で電話の受話器を取り、船室の友人に電話をかける。
 「聞いてくれ、五分間タラップにいろよ、な?なんか腹がよじれてる。実際この暑さで吐き気がするんだ、熱射病にやられてなきゃいいけど。」
 友人はぶつくさ言う。つまり、何で、どうして、とか。気が向かない、とか。便所に離れるのもだめらしい?、、、ってことでなんだか同意する。
 そこで当直は、老人を船室の自分のところに招き、手厚くもてなす:尊敬するビジネスマン様、酒を飲んで煙草を吸って、私達の金融問題をご検討致しましょう。根気強く、悪意に満ちて廊下で彼を護送する。
 ここから何が起こるか誰一人として予想できないだろう。

2 他人の金で酢も甘く
船室で彼は汚い奴を安楽いすに座らせ、灰皿を近寄せ換気扇を向けてコップを置く:いっぱいの調書を受け取る。その静けさは本来の重要性から膨らむ。
当直は電話を―別の友人に―トゥルル
 「おい、お前泡はまだ食い終わってないか?」
 友人、恐る恐る:
 「お前に何?―待望の至福:―黒ずんで
 ―酔っ払う。ちょっと薬で酔って引っつかむ。
 「だから汚い奴がここに座ってルーブルを両替するんだってさ!」
 「どんな奴?」
 「どんなって、普通の。地元のタラップに歩いてきて全部のポケットがひっくり返ってる。」
 「彼が何、気が狂ってる?それともお前か?」
 「そう、奴は全く馬鹿だ!」
 「何だって?」
「年くった黒くてしわだらけの、昼飯百年食って、年くって死んだイギリスの植民地の軍装の支給品だ。」
 「誰が死んだって?」
 「植民地支配者。」
 「どんな?」
 「イギリス人だ、馬鹿!」
 「何だお前、一人で行っちまえ!」
 「ちょっと待て、受話器置くな、馬鹿!奴と二人きりなんて無理だ。だってすぐ何か。」
 「お前本当にどうしちまったんだ。誰が」
 「植民地支配者?誰が死んだ?」
 「植民地は忘れろ!アフリカ人の汚い奴が座ってんだ。金を詰め込んで。ルーブルに変えるって。分かったか?」
「分かった。で、何、ルーブルを両替?今ここで?で、植民地はどこ行った?」
 「船室だよ。アフリカ人。」
 「植民地、アフリカ人?お前のとこに?お前、何、すっかりどうかした?」
 「今お前のところに行く。」
 「絞め殺してやる。聞けよ。汚い奴がいるんだ。奴はアフリカ人。俺の船室にいるの。年くった黒い奴が。20キロぐらい、百年ぐらい昼飯食ってた。」
 「で、誰が百才?」
 「まだ言うか?この馬鹿らしい船と一緒に爆破するぞ!」
 「奴は飲みたがってる。尊敬を受けて、だ。だから奴はお前に欲しいものを取り替えるって。お前ルーブルをドルに替えたい?」
 「んー、分からん。替えたい、もちろん。」
 「じゃ、すぐ来い。すぐに替えてやる。他は誰も無しだ。電話するなよ!」
 「すぐって言ったな。ドア閉めとけよ。走って行く。」
 「待て!ビールを持って来い。何で電話したと思ってんだ。」
 「早くってことだろ。コップあるか?走って行くぞ!」
 「待て!走んな。戻れ。」
 港の当直は受話器を投げて幸せの間投詞とジェスチャーをアフリカ人に説明し、今、頭にはたくさんの金属板、やっと飲み物を持ってきて全て上手くいった。汚い奴は
 信頼と長所が増え、小さくない奴は奴を持ち。
なんと奴は今、人の金で飲み、三十分うんざりし体の力を抜き、タラップで爆発せず、あそこから倒されもしない。そう、ワイン!そう煙草!人生でいいことなんてありゃしねぇ。俺たちの旗の下では、、、

3 失敗した奴は泣かせとけ
 友人はざくろを飲み込んだ小僧の様に、ドキドキしながら瓶を配達した。黒人と乾杯して、直接ポケットに取り掛かった。ポケットに手を入れて、遠慮無く引っ張る。大きな満足の苦痛は、物惜しみの苦痛と格闘する。:瓶の栓を抜く。底にちょっと注ぐ。:
 「友情と国際主義に!」
 「けちけちすんな。」
当直が強く勧める、
 「彼にもっとだ、お前はもっと少なくっていい。チェンチするよ。」
遊び好きめ!
 「でも瓶はもうお前からだ。」
 「そうか?じゃお前からは何を両替する?」
 「たぶん奴は懐に短く切った紙を仕込ませてるんだ。」
友人は疑っている。
 「自信たっぷりに見せる為に。」
 「馬鹿言ってんじゃねぇ!ほら、端がはみ出してるぞ。」
 「はみ出させてる奴は少ないのか?、、、自信たっぷりに見せる為に。」
 「注げ、注げ!」
当直はまるで悪戯する様に、彼にはやらず、瑞々しくガツンと来る一杯を飲み干した。汚い奴の方には仕事として。そして図々しく命令する。:
「さぁ、今度は彼にだ!め〜いっぱい、、、」
 友人は悲しい顔をして瓶の残りを量り、目を細めながら両替野郎を見、想像する。
 「酒が効率良く垂れて来ればいいのに、、、」
 「どこから?」
 「医者が持ってるよ。」
 「奴は走り去ったぞ。」
 「金の為だ。」
 「奴が必要だ。」
 「金だ、馬鹿!」
 当直は両替野郎の懐具合を値踏みして、言う。
 「残念だ。」
 友人には考えが浮かび、興奮して出て行った。
 「それで、飲むのか?飲まないのか。―いきなり行っちまうのか?ソビエト野郎の所に!」
 両替野郎は几帳面に確認する。
 「ソフエト―グート」
 「聞こえたか?!」
 友人は医者に電話する:尊敬すべき医者は、善良で敬愛すべき人物で、非常に頼りにしていた。コップ半分?
 医者は丁寧に答える。
 「それで君は行ったんだな、、、」
 友人は医者に、私的な場所もひっくるめて全て綺麗にする、家に帰り着くまで続けて媚びへつらうと約束し、同様に永遠の忠誠をも付け加えて約束する。
 医者はそんなもの欲しがらない。彼は全ての性的関係に是認の態度をとる事を主張する。ただ、同性愛には何かしら懐疑的ではあるが。忠誠に関して、彼は度を越して自分に負わされ、世界的資本主義の最終的勝利まで誰かしらおばかさんに、その度を貸す。
友人は激しくため息をつき、破壊的砲弾から撃ち尽くす。
 「1ドルでか?」
 不思議な緑色の輝きの音で医者は少し間をおき、声色を変える。精神分裂病患者に精神科医の優しさを尋ねる。
 「それで、若いの、お前さん黒人のヴォトカは飲まなかったのか?」
 「それってどんな奴ですか?」
 「冷たい水の入ったコップに注いで、頭をハンマーでガツンとやるような奴さ。」
 友人達は深い物思いで黒人を見、脳みそを絞ってお勧めの処方箋を考える。
 「すまんな、若いの。命令でやるわけにゃいかないんだ。誰にもな。」
 「冗談言ってるわけじゃないんだよ、ドク。お願いだから1アメリカドルで医療用アルコール100グラムくれないか。」
医者は溜息交じりに情報を理解し、そういう条件で全ての手元にある予備のアルコールと同様に、アスピリン、ヴァリドール(鎮静剤)、ひまし油、外科用メス、注射器、包帯、それに妻と年老いた母親が家に持っている物を与える事に同意すると伝える、って誰も興味無いか?100グラム1ドルだ。
 そして友人はアルコールから始める。そこでは恐ろしい出来事が起こる:医者は先ず金、それから椅子を望み、友人は自分のヴィザと海の皇帝‐全能の神に祈り、放心状態になり、泣き出し、ほのめかし、保証し、何とか高価なヴォトカを持ち去る。
 それから彼らはアルコールをコップに三等分し、時間と空間で酔った状態を引き伸ばす為に水を注ぎ足し、素っ気無く薄め、幸せになれるようにゆっくり飲む。そして軽く酔っ払いさえする。
 満足と共に十分公正に実行された負債で用意されたルーブルを稼ぐ。さぁ行くぞ!もういいぞ。
 黒人は同情の目でルーブルを見て言う。
 「ノウ。」
 何〜?!『ノウ』ってどういう事だ!!!だって全てそうすべき様にやったろう!、、、
 両替野郎はロックフェラーが靴磨きを見るように彼らを見、自分の金融政策を説明する:左のポケットから擦り切れたドル札を慎重に取り出し、右ポケットからは―孔雀の様に多彩に塗った地元の紙切れの束を卓布に撒き散らし、紙切れは回転運動する。今度は右ポケットにドルを収め、値打ちの無い百万枚の地元の紙切れを―左ポケットに。そして教えを説く。
 「チェンチ。ヴェリー チープ。」
 「チープ?!」
当直は繰り返す。
 「ヴェリー チープ?!」
 意味も無くささやき、鉛の様に重苦しい悪意を溶かして一杯にする。
「あんたはルーブルが気に入らないのか、この野郎め?」
雌鶏の黒い頸を白い目でジッと見つめる。
「チープ、チープ、チープ、、、」
 「チープ!」
友人は不気味に答える。
「チープ!分かったか?!」
 彼らは激しい憎悪を両替野郎のポケットに、細い頸に、空のコップに、そしてルーブルに見てとる、、、頸の革紐にぶら下がったお守りを見る、そして素早くしっかりと無意識に視線を交わす。
 同時に立ち上がる。革紐をつかみ多方向にを引っ張り、縛る。老いぼれは足をぴくぴくさせて、口を大きく開き、彼らは強く引っ張る。しばらく握っていた、、、そして窒息させて悪魔の元へ!、、

4 二人が知っている場所―そこは汚い奴も知っている
 座って煙草を吸い始めた。呼吸する。落ち着いた。そしてじっと見つめる。
 そしてまるで何事も起こらなかったかの様に。
 どうしてこうなったかなんて知る由も無いが、自明である。意図しさえしなかったかの様に、、、熱気、分かるだろ、、、両替されなかったこのルーブル、、、この野郎:黙ってやがる!
 ここで電話がさかんに鳴る。近寄る!見詰め合う!
 受話器に悪口を言い合っているのがタラップで全部丸聞こえだと―炎熱の中に居残る。
 「つかまえてろ、何で、戻って来い!俺がぶっとばしてやる!、、」
 当直は―甘い声で
 「頼む、後二分待ってくれ、後でお前の分の当直全部代わってやるから。」
 「こっちは全部やっちまったよ!良心を持てよ!」
 一等航海士は突然尋ねる。
 「おい、何を代わったんだ。」
 関心があった―根気強い声で。
 「そこでお前、一体何やってんだ?あ?三分待ってるぞ。『何をやってるんだよ』死体を隠さなくちゃならない、そうだろ!どこに隠すんだ―昼真っからみんなして甲板で!ベッドの下の箱に急いで死体を押込んで。それで金を結局はポケットから引っ張り出して、耐えられなくなって急いで数える。」
 ここで開け放し、もちろん軋るドアのことだが、タラップから敵意を込めて足踏みをした。
 「お前ら何をやってんだ?」
 机の上では―全ての国の分解されてぼろぼろになった金の塊があり、ルーブルもそんな感じだった。正確に数え比較的きれいなルーブルとドルを査定する。
 お互いに膨れる。
 「お前ら何だ、倒したのか?」
三つのコップを見る。
「他にも誰かいるのか?」
 答える。
 「えー、、、」
 熱くなった脳みそでこの状況を見て、力を込めて動かす。
 「儲け話か?で俺は―馬鹿って事か?畜生め。わーかったよ!」
 ほら伝染病だ。妬みで頭に血が上り、電話をかけるんだ!
 「俺は行くぞ。航海士と分けろよ。」
 深い溜息をつく。
 「よし、お前に一時間の当直で1ポンドやるよ。物惜しみしない事を知っとけよ。さぁ行けよ、すんなり数えるのに後七分かかる。いい子にしてろよ。」
 損失無く追いやられ最後通牒を取り出す。
 「物惜しみしない、、、お前ら分けるんだろ―俺にはこれっきりだ。」
 「何〜?少ないってのか?!」
 「じゃ何だ―多いってのか?」
 貪欲な水夫は図々しくもなる。もしそうであれば健康には生きられず、ポンドを惜しげ無く与える―つまりそうしなければならない。つまりもっと引っ張り出せる。彼はこのポンドをポケットにさらに突っ込み、繰り返す。
 「正直に行こうぜ。誰がずっとタラップで暑い思いをしてた?つまり俺だ―三分の一も要求しやがって、ごろつきめが!」
 渇望と汗だらけの顔に力無い眼差しを向け、突然神経質な大笑いを発する。
 「さて、分け前が欲しいか?三等分で?」
 「欲しいさ!」
 「はっはっは!おっほっほっほ!三分の一きっかり?」
 「そう。正直にですよ。で、何です?、、、」
 「はっはっはっは!、、、」
 「何で大笑いしてるんですか!」
 「じゃぁ奴に分け前をやれよ!」
 大箱を引き出して来て、彼に死体を見せる。
 そこで灰色になり、顎がはずれる。その光景にあっけにとられ、再び興奮して転がり込む。
 「三人で行きたかったんだっけ?目立つぞ〜!さてと、言っちまうとするか。」
 「だ、誰に、い、言うんですか?、、、」
 おっはっはっは!、、、『だ、誰に、だ、誰に!』だとよ。検事にだよ、ばかめ!」
 「だ、だ、だんな方、何ですって、、、これは一体、、、」
 「これ?あれれ、これが何かだって。朝から無かっただろ。はっはっは!、、、」
 「だって、あんた方、、、」
 「もうあんた方じゃねえんだよ。俺達なの。お前なんだ、学校で文法習わなかったのか?誰か門番立ってたか?誰が三分の一を要求したんだよ?」
 「それは正しく我々善良な若者ですよ。」
 「公平だ。働きの三分の一を受け取れよ!」
 「で、あなたは?、、、」
 「黙れ、ばかめ。くつひもだ。」
 「どんなくつひもだって?」
 「特別のだ。自分で首に巻いたやつだ。」
 「どうやって?今?」
 「そう今だ。三等分にするんだ。」
 「で、奴は何なんです?」
 「奴には今は何でもいいや。海の掟は厳しいんだ。首に煉瓦。で、船からドボン。」
 「どこから煉瓦なんかもって来るんです?、、、」
 「ほれ、丁度不細工が近付いてくるぞ。」
 「ほれ、見えるだろ!」
 「何が見えるんだ、醜い面か?ばかめ!お前は夜に太陽まで飛んで行くんだぞ、分かったか?」
 そして二人横並びに座り、汚い細かい紙切れを分けます。

5救急医療手当
         
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