(547)BRAINWASHED 〜 GEORGE HARRISON
ポール・マッカートニーの来日公演が盛況に終わったようです。こちら関西の公演では関西弁連発とかで、特に盛り上がったようです。その勢いもあってか、最近リリースされたライブ・アルバム“バック・イン・ザ・US・ライブ・2002”の売上も日本では好調のようで、売り切れなんて所もあるようです。ただ半分以上はビートルズ・ナンバーで、全体的には老いも隠せず、大味なライブ盤になっている感は否めないようですね。特にここでジョージ・ハリスン追悼の意をこめて取り上げている“サムシング”のアレンジは不評のようです。それでも来日のタイミングのよさもあってか、今回ご紹介するジョージのアルバムよりは売れているのは流石と言うべきか。
このアルバムは99年から死の前まで、ジョージが録音していた新作。厳密には未完成であったのでしょうが、ジェフ・リンとジョージの息子であるダニー・ハリスンのプロデュースにより、ようやくリリースの運びとなりました。ジェフ・リンは87年のヒット作“クラウド・ナイン”でプロデュースを手がけたり、覆面バンドトラベリング・ウィルベリーズで活動を共にしたりと、長い付き合いですね。ジョージの息子がミュージシャンになっているということを初めて知りましたが、超えることの出来ない存在と分りつつも同じ道を歩くのですね。ビートルズ・メンバーの子息としてはジュリアン・レノンが一番売れたようですが、今は何する人ぞの感。
サウンド的にはジェフ・リンのプロデュースとあって、また本人が死後で口を出せないイだけに、ひょっとしてオーヴァー・プロデュースになったり、また演奏自体にも関わっていますのでジェフ・リンのカラーが濃くなることを懸念いたしましたが、心配は無用でした。ゲストはジム・ケルトナー、レイ・クーパー、ジョン・ロードらが参加。全体的にアコースティック色が濃く地味な感じなのですが、その分ジョージのギターや、ヴォーカルが堪能できるというもの。シングル・ヒットを狙えそうな曲はないし、売れないこと確実という気もしますが、ジョンの“ダブル・ファンタジー”以降に出た作品あたりと比べるのならこちらのほうが良いと思います。アルバム・タイトルは“洗脳”の意。タイトル・ナンバーがメッセージ色の強いナンバー。ジョージの最後のメッセージです。ファン以外にはお勧めしないですが、DVDつきの輸入盤はDVDの収録時間が短く(7分少しとか)、内容も今一らしいので、それなら対訳のついた日本盤を買って歌詞を読んでほしいと思います。
評価★★★ 2002/11/22