最近聞いた音楽より

本当はCDアルバム全体について書くつもりでしたが、1枚丸々聴く機会があまり無いので一曲ずつの感想を書くことにしました。曲名は原題では表記できないことも多いので、邦題がわかるものに関してはそちらを書くことにします。より詳しい情報などがほしいという方はメールなどで連絡下さい。また自分の聴いた曲で紹介したいというものがありましたらメールで送ってきて下さい。こちらに掲示したいと思っています。よろしくお願いします。

 

 

 

 


 ・パウリーニョ・モスカ 花と棘 (Woman on Top より)

 ブラジル映画?のサウンドトラック。バイーアの音楽が中心のCDで、パウリーニョがほとんど歌っているアルバムです。パウリーニョといえばパウリーニョ・ダ・ヴィオーラを思い出してしまう僕ですが、初めてパウリーニョ・モスカを聴きました。とても好い甘い声をしています。微妙にカエターノ風?花と棘はもともと大好きなサンバだったのでそれにつられて買ってしまったようなものだったのですが、期待どおりでした。お勧め。是非映画も見てみたいものです(12月16日から)。歌詞の意味ははっきりとはわからないのだけれども、何故だか涙が出てきそうな雰囲気が大好きです。ネルソンが歌っていたのはDmだったけれどもパウリーニョはBm(多分)。なんとなくしゃれたアレンジで、サンバというよりもボサノバ風かなあ。

蛇足ながら、このCDではバーデンも一曲弾いています。


 ・エスピリト コヘンテーザ (Seraphin より)

 安井源之新さんが所属するブラジル音楽のバンド。タイトルは流れと言う意味。ジョビンのコヘンテーザとは別物。タイトルどおりの流れて行くような曲。ジョアンボスコを彷彿とさせるギターと怪しげなチェロの響き。止まることの無いパーカッションの音が耳に残ります。日本人のオリジナルなのにかなりブラジルッぽいです。出だしのBm1発がなんとも言えません。でも旋律はDMから・・・。このギャップが面白いところでしょう。


 ・山崎まさよし 砂時計 (SHEEPより)

 アコースティックギターの怪しげな響きがとても印象的。コードワークはボサっぽいし。歌詞はかなり後ろ向きだけれども。いつか演奏したいと思う曲。ボーカルは出来ないので何か別のリード楽器で。クィーカが妙にはまりそうだと思うのは僕だけでしょうか。

 このひとは知人の薦めで聴くようになりましたが、この人のギタースタイルが好きです。昔ドラムをやっていたせいか、とてもリズミカルなところが特に。


 ・ベッチ・カルバーリョ カシキアンド

 色々な流れから、サンバをやる(やらせていただく)ことになりました。そのとき演奏した曲がこれでした。歌詞もリズムもとても素晴らしい曲です。カヴァキーニョを弾きたくなる曲です。


 ・バーデン・パウエル 作品その1

 バーデンがライブで良くやる曲。彼の旧友、モアシル・サントスの作品の様です。バーデンのスキャット?が聞ける曲で、伴奏も勢いがあり素晴らしく、またアドリブも捨てがたい曲です。コントラバスの特徴的な演奏が耳に残る曲です。 


 ・ピシンギーニャ 猫とカナリヤ

 ショーロといえばピシンギーニャ。このバージョンではピシンギーニャのサックスと、ラセルダのフルートの掛け合いになっています。サックスが猫、フルートがカナリヤでしょうか。非常に速いテンポの曲ですが、とても可愛らしいです。なんでこのような曲がブラジルには多いのでしょう。猫とカナリヤがじゃれあっている情景が目に浮かぶようです。きっと誰もが好きになってしまうナンバーだと思います。 


 ・山崎まさよし 二人でパリへ行こう

 ここに出てきたはじめての日本人。サークルの人に薦められて聞きました。僕の好みを良く知っています。ギターはサンバっぽいし。歌詞もその軽い雰囲気と日常性がとても良いです。シンプルなのがまた良いところかもしれません。この人がこのような曲を演奏しているとは、知りませんでした。


 ・ドリヴァル・カイミ カノエイロ

 とても愉快な曲。息子のドリも歌っていました。この人はすごい。本当に。すごく良い声をしているし。ギターもとても素朴だけれども素晴らしい。とても懐かしい気分になれる曲をたくさん作っています。


 ・ナルシソ・イエペス ロンデーニャ(アンダルーサ)

 レヒーノ・サインス・デ・ラ・マーサの曲のようです。だいぶ前にNHKのテレビで流れていました。とても気に入ったのでCDを探していました。イエペスのものが1200円で売っていたので買ってしまいました。非常にスペインっぽい曲で格好良いです。低音の動き旋律が非常に綺麗に流れて行く曲です。楽譜を買ってしまったのでしばらく寝れそうにありません。


 ・レニーニとスザーノ 魚眼 (魚眼より)

 レニーニのシンプルなコード進行とスザーノの軽快なパンディロのリズムがとても気持ちの良い曲です。歌詞はなかなか難しいことを言っていますが、この際あまり気にしなくても良いでしょ。言い音楽は言葉がわからなくてもなんとなく良く感じることができるものです。5拍子と6拍子が混ざった曲?他に北のライオンなどは、べつのアルバムの魔法のランプに似ていますが、やっぱり良い曲です。このCDを聴いて、レニーニの偉大さにようやく気付きました。


 ・ドリヴァル・カイミ アバエテの伝説

 バーデンの演奏ですでに知っていましたが原曲は初めて聞きました。ドリヴァルの声が非常に安らかですが、その曲調からとても神秘的に聞こえてきます。これはギター一本の伴奏で歌っているものですが、実はドリヴァル自信の弾き語りとの事。ブラジル人はみんなギターが上手いのでしょうか?非常に羨ましい限りです。この曲は西森君のお気に入りでもあります。非常に難解な曲ですが一度聞いたら忘れられません。


 ・エウミール・デオダード ベベー

 エルメト・パスコアル(SAX)の曲。この前ライブで聴き偉く気に入ったのになかなか発見できずにおりました。単調ですが非常に良い曲です。タイトルは赤ちゃんという意味ですが、まったくそんなイメージは沸いてきません。相当怪しい赤ん坊なのでしょうか?是非皆さんの意見を聞いてみたいものです。解説によればパスコアルの原曲にかなり近い編曲らしいので、もともとこんな曲なのでしょう。


 ・バーデン・パウエル セルマオン

 別名「ビリンバウ組曲」。これからも分かるように、カポエイラに用いられる楽器、ビリンバウの音を擬した曲です。非常に特徴的なコード進行はなにか遠い世界を感じさせるものです。タイトルの意味は「神の説教」などというものらしいですが、一般には「誓い」として知られているようです。とても綺麗な曲であり、そのメロディーラインはバーデン独特のもの。それほど複雑な演奏スタイルではないものの、言葉に表せないほどの存在感があります。


 ・バーデン・パウエル フォルモーザ

 バーデンパウエルの自作自演。題目は「可愛いらしい」だそうです。最近引っ込んでいたバーデン熱が再発。CDもどんどん出ているみたいなので非常に楽しみ。今回は輸入版のライブ物から。残響が長すぎる気がするものの、なかなかたのしめるCDです。バーデンの圧倒的なリズムとかわいらしいボーカルがなんともいえません。Keyは最初Gで途中から転調してC#になります。非常に独特なコード進行で、すぐ口ずさみたくなるような曲でした。高音を響かせるアルペジオはとても素晴らしいです。還暦を迎えたバーデンですが、今後とも頑張っていただきたいものです。


 ・中村義郎 約束なんかしてない (エスコンジ・エスコンジより)

 ジェラルド・ペレイラによるサンバ。とても古い曲だそうです。イントロのギターから泣けてしまうような曲でした。この人は見た目はファン・ヨンジョ(アトランタ五輪男子マラソン優勝者)みたいな顔ですが、すごく声が良いです。ギターも当然素晴らしく、否の打ち所が有りません。またコントラバスのソロも聴き応えがあります。なんといっても歌詞がまた泣けてしまいます。ある男の人が恋人をダンスに誘いだすのですが、そこで他の男性と恋人が踊りだしてしまうのです。そして一言 約束なんかしてないわ といわれてしまうのでした。


 ・斎藤明子 オリエンタル (スペインより)

 スペインのピアニスト、グラナドスの曲です。本来ハ短調の曲をニ短調にしてギターソロで弾いています。イントロのアルペジオがとても綺麗で、その上に物悲しい旋律がかぶせられていきます。他にもカタロニア民謡などが収録されていますが、どれも良い曲で、すごく綺麗に弾かれています。自分もこんなに綺麗な音が出せるといいなあと思いました。何か涙が出てきそうなほど良く聴かせていただきました。


 ・ミウシャ 胸騒ぎ (黄色いバラより)

 エルトン・メディロスの作曲のサンバ。とても綺麗な曲でメディロス本人もよく歌っていたようです(多分)。ギターのせつない響きと、スケールの大きなミウシャのボーカルがとてもすばらしいです。コーラスもかざらない歌い方がまた味わい深く、しみじみとさせられます。ちなみにミウシャはジョアン・ジルベルトの奥さんだった人です。


 ・ルイス・マルセル・パウエル アデリータ (バーデンパウエルのアフロ幻想組曲より)

 バーデン・パウエルの息子の演奏。なんとまだ十五歳とのこと。バーデンは六十歳だったので四十五歳の時の息子ということになります。。ライブで一緒に来日していましたが、親子というより、お祖父さんと孫というかんじでした。それでも演奏のはとてもすばらしく、さすがにバーデンの息子だけあります。羨ましいかぎりです。どこかの記述で、父親を超えることのできない悲しさが云々と書かれていましたが、決してそんなことは無いと思います。さて、この曲についてですが、ギターの父親ともいわれるタレガの曲です。かなりのルバートで弾かれていますが、まったく違和感が無く、いっそう物悲しい雰囲気が強調されています。このような解釈の仕方が在るものかと驚かされました。機会のある方はぜひ聞いてみてください。


 ・バーデン・パウエル カリニョーゾ (personariade より)

 ギターとフルートによる演奏(微妙にドラムあり)。KeyはAのようです。ピシンギーニャの曲。5thのクリシェがとても特徴的な曲です。佐藤正美さんによれば、愛の囁きを表現した曲のようです。確かにその語り掛けるような旋律には心が動かされます。よくこのような曲が書けるものだと思います。バーデンのギターは静かなアルペジオが中心ですが、なんともいえない美しさがあります。バーデンの演奏は爪のノイズなどが入り、音色だけならきっとクラシックギタリストの方が綺麗だと思うのですが、それを補って余りある何かが彼の演奏には在る気がします。


 ・バーデン・パウエル デイシャ (personalidade より)

 ドラムスとコントラバスとのコンボ演奏。最初にテーマを演奏した後、延々とギターアドリブが続きます。邦題では離別というように、物悲しい旋律がとても泣けてきます。後半の誰にも真似できないようなアドリブを含めて、バーデンの名演ということができるのではないでしょうか。いつ聴いてもすばらしい曲だと思います。一つ気になるのは、最後のほうでリズムが崩れているような気がするのですが、これは録音状態が悪いせいなのでしょうか?。同じ音源のものと思われる別のアルバムに入っている同曲を聴いても変わらないので、CDの傷というわけではなさそうです。単純に僕がリズムを取れないでいるだけなのでしょうか?。


 ・アンテナ 南の海の魚

 すごく聞きやすいボサノバという印象を受けました。和音がとても綺麗です。Tom Jobinにささげた曲らしいですが、言語がわからないので、歌詞の意味もわからず残念でなりません。どなたかご存知でしたら教えてください。


 ・チック・コリア スペイン

 出だしがアランフェス協奏曲だったのには驚きました。メインテーマに入ってからもとてもかっこいい曲でした。とくにキメの部分のリズムは嬉しくなるくらいでした。その後は各楽器(フルートやピアノ)の即興が続きますが、この辺はジャズの素養の無い僕には理解不能な部分でした。


 ・バッハ シャコンヌ

  セゴビアのギターによる演奏。この前教育テレビで偶然聞いて(これはバイオリン)とても気になっていた曲でした。ギター用に編曲されていることを知ったので、思わず衝動買いしてしまいました。演奏は録音状態が良くないのか、ノイズが少し気になりました。また、テンポの取り方があまり良く分からない部分も有りました(セゴビアのリズムは僕の感性とどうやら合わないらしい)。曲としてはとても良かったのだけれども、やはりバイオリンで弾いたほうが好い気がします。


 ・ホセ・ルイス・ゴンザレス 深い愛

  ホセ・ルイスの自作自演。生前最後に弾いていた曲がこの曲だったそうです。とても綺麗な曲。ライナーで書かれているように、これほどのピアニッシモがギターできるのかと驚かされました。またとても音色が綺麗。幸い譜面があるので練習してみたいと思っています。