□よしもとばなな / 王国−その1 アンドロメダ・ハイツ
□よしもとばなな / 王国−その2 痛み、失われたものの影、そして魔法

★★★☆☆
「よしもとばななって、随分スピリチュアルになったなあ。」
などと思って、何気なく口にしてみたら、
「あの人って、もともとそうだよ。」
と言われて少し面食らう。
極端に忘れやすい私にとって、記憶の中の「キッチン」や「つぐみ」は
例えば、江國香織なんかと何ら変わらない普通の恋愛小説だったから。
よしもとばななが海外で人気があるのはそういう訳だったのか、と妙に納得した。
私はそういうものに以前から興味があって学生の時に本を読んだりしていたので
(今思えば、だから好きだったのかも。)
特に抵抗は無いのだけれど
「よしもとばななが好き、イコールちょっとあっちの世界の人」
と言う図式があるということに衝撃を受けた。
それと同時に世の中ではこんなスピリチュアルなものが
ポピュラーであるのかと思う。
そういえば、江原さんなんかも流行っているみたいだし。
みんな、疲れてんのねー。
そういう私も疲れてんのかね?
2005.5.29
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□よしもとばなな / ハードボイルド/ハードラック

★★★☆☆
吉本ばななの小説ではよく「死」が扱われている。
作家は大体それぞれテーマを持っているけれど
吉本ばななのテーマは恐らく「死」だろう。
「私は人一倍死を恐れている。だから小説を書いているのかも。」
と本人も言っていたのをどこかで読んだ。
私は今はそんなに「死」を恐れていないけれど、
それはまだ実感が湧かないからだ。
もっと、「死」を身近に感じたとき
彼女の小説を今以上に必要とするかもしれない。
ハードラックの境くんが好きだ。
私も極めて奇人変人に弱い。
やばいよなあ。
2005.8.28
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□よしもとばなな / ハゴロモ

★★★★☆
ひさしぶりのよしもとばなな。
よかったです!
私は彼女の初期の頃の作品が好きで
その後はちょっと濃すぎて苦手だったので、暫く遠ざかってました。
模索の時期だったのかなあ、なんて生意気言ってみたり。
これはちょうど一回りして
肩の力が抜けてるんだけど、芯が通ってるというか。
不思議な話なんだけどすごく自然。
じわじわとあったかいものが広がってくる。
最後の方のお父さんの言葉。
「おまえ、まだまだ若いなあ、ばかだなあ。」
「そういうのが最高なんじゃないのか?自然に、川のように流れて、
あるところにいつのまにかついてしまうっていうのが。」
何か目標があって、それに向かって頑張って、達成した時の喜び。
そんなものが、健全なんだって、ついつい、気負っちゃう。
焦っちゃう。
今までは、こういう言葉を聞いたら
「じゃあ、頑張んなくってもいいや。」って思ってた。
だけど、それだけじゃないってことを知ってる事で
楽しみながら頑張れたら素敵だなあ。
2005.5.29
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□よしもとばなな / アルゼンチンババア

★★★★☆
最近の吉本ばななはあまり好きじゃなかったけど、これは素敵なお話だった。
奈良美智の絵と写真もよかった。
「人は死ぬ瞬間まで生きている、決して心の中で葬ってはいけない。」
今の自分に必要な言葉だった。
出会いというものの偶然かつ必然を改めて感じた。
2005.5.29
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□吉本ばなな / ハチ公最後の恋人

★★★★★
2006.2.5
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□吉本ばなな / とかげ

★★★★★
2006.2.5
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□吉本ばなな / アムリタ

★★★★★
2006.2.5
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□吉本ばなな / TSUGUMI

★★★★★
冬だけど、遠い夏の海を懐かしく思い出した。
つぐみはなんて魅力的なんだろう。
体が弱くて、美人で、性格が悪いなんて最高だよ。
食うものが本当になくなった時、
あたしは平気でポチを殺してくえるような奴になりたい。
もちろん、あとでそっと泣いたり、ごめんねと墓を作ってやったり、
骨のひとかけらをペンダントにしてずっと持ってたり、
そんな半端な奴のことじゃなくて、
できることなら後悔も、良心の呵責もなく、
本当に平然として「ポチはうまかった」
と言って笑えるような奴になりたい。
―TSUGUMI より
いつだったか私が「犬と猫どっちが好き?」って聞いたら
「動物を飼うなんて、そいつらに失礼だ。」
と言った人のことを思い出した。
でも、きっと私はどっちにもなれない。
それがエゴとはわかっていても。
だから、せめて、彼らへの敬意の念を忘れず、
食うものが本当になくなった時には
遠慮なく、私の屍を食いちぎってくれと思う。
2006.2.5
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□吉本ばなな / うたかた / サンクチュアリ

★★★★★
人を好きになることは本当にかなしい。
―中略―
いつか別の恋をするかもしれないことも、ごはんを食べるのも、
散歩するのもみんなかなしい。
これを全部”うれしい”に置きかえることができることも、ものすごい。
―うたかた より
実はいまだに恋をするなんて恥ずかしい、と思っている節がある。
自分の中のどろどろした部分をできることなら見ないで生きていきたい。
だけど時々、自分の中の女の子が悲鳴をあげるんだ。
私も外に出たいのって。
ごめんね、明日はもうちょっと素直になるよ。
馨の涙はただひたむきに泣く心だった。
誰かに何とかしてという不純物がない、
まっさらの泣き方だったので、肩も抱かずに待っていてよかった
―サンクチュアリ より
そういえば、大声をあげて泣くことがなくなったのはいつからだろう。
腹の底から大笑いすることはある。
怒りのあまり、つい声を荒げてしまうことも、よくある。
でも、おもいきり泣くことだけは
いつからか自分の中でストップがかかるようになっていたことに気づく。
眠れない夜に枕を濡らした涙も。
エンドロールが終わっても席を立つことができずに
こっそりハンカチで抑えた涙も。
本当は人目も憚らず、子供みたいに泣きたかったんだ。
2006.2.5
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□吉本ばなな / キッチン

★★★★★
かなり前に読んだので、台所で寝る人の話ぐらいにしか覚えていなかった。
最近のよしもとばななの作品をいくつか読んで
記憶なんて無い癖に、印象だけで勝手に
「変わったなあ。」と思っていたけれど
まったく、変わっていないのが本当だった。
この頃、既によしもとばななは完成されており、
何処へ流れていこうともそれは、決してブレることが無かった。
しんと冷えた冬の夜道をひとり、歩いている。
抱えきれない荷物を背負って、溢れそうになる。
そんな時、側に居て、話を聞いて、なぐさめて欲しい訳じゃない。
只、君がこの世界に存在して、何処かで息をしていることが
この上なく心強いこともある。
月の見えない夜の下でも。
2006.2.5
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BOOK
石田衣良
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