「my Pod」
□水の女


★★★☆☆

婚約者と父を亡くし一人で銭湯を営む雨女、涼と
指名手配中の放火魔、優作の物語。

UAと浅野忠信が主演と聞いたら観ない訳にはいきません。
自身も雨女だというUAがはまり役。
映画初出演とはいえやっぱり天性の存在感がある。
銭湯のお風呂場でのシーンとかすごい綺麗でよかった。
ちなみにUAは映像の道を志していたことがあるくらい映画好きです。
ただ、ストーリー的にはイマイチまとまりも説得力もないです。
ラストシーンとか中途半端な盛り上りで思わず笑ってしましました。
あとYUKIちゃんがちょい役で出ているので要チェック。

2004.10.30

□ムーンライト・ジェリーフィッシュ


★★★☆☆

障害のある弟とふたりで生きていくためにヤクザになった兄。
弟の通う病院の看護婦。
ささやかな幸せを手に入れたかに思えた。

藤原竜也主演。
無駄に脱いでた気が(笑)
いや、いいんですけどね。
彼は舞台のイメージが強い。
その所為か、映画なのに所々、台詞等が舞台的なシーンがあった。
「おっ、これは」と思うところと「これはちょっと」と思うところがまちまちで
やや散漫な印象はあったけど、全体としては悪くなかったと思う。

途中に挟まってる夜景や水の映像が効果的だった。
都会を泳ぐ、みたいな。

2005.5.28

□メゾン・ド・ヒミコ

★★★★★

癌に侵されて死期の迫ったひとりのゲイとその恋人と娘と
彼の経営するゲイの老人ホームの人たちの物語。

観終わって人目も憚らず子供みたいに大声で泣きたかった。
我慢したけど。
凄くよかったのに、『ジョゼ虎』の時と同じように
いろんな思いが頭の中でぐちゃぐちゃになって言葉にならない。
感想がどうしても箇条書きになってしまう。
どうしてなんだろうと、ずっと考えていたのだけれど
パンプレットにあった精神科医の文章を読んで
少しだけその理由がわかった様な気がした。

犬堂監督の映画には
(といっても私が観たのは『ジョゼ虎』と『ヒミコ』だけだけど)
多分はっきりとしたテーマがない。
それは実際の世界と同じだ。
だから映画に映し出されたことについてあれこれ考えても答えはでてこない。

世界の全てと向き合うことはそれこそ
生皮を剥がれて熱湯に突き落とされるより痛い。
大変なことがいっぱいあって必死でそれと向き合ってもうだめだって時は
逃げたり、誤魔化したり、笑い飛ばしたり、
そうやって生きてると時々、いいこともあって。
そんなのが人生なのかなあって。
なんか、そんな映画だった気がする。
と同時に全然違うような気もする。(笑)

私はゲイじゃないし身近にゲイの友達も知り合いもいない。
だから、ゲイについては見聞きした話、と想像でしかわからない。
公式ホームページの掲示板を読んだらゲイの人たちの感想があって
その中には否定的な意見が少なくなかった。
確かにこの映画はゲイの老人ホームが舞台となっている割には
あまりゲイについては深く描かれていないように思った。
それよりのこの映画の魅力はもっと別の所にあるように思う。
但し、ひとつだけ言えることは
少なくとも私はこの映画を観てゲイに対して
否定的な感情は持たなかったをいうこと。
もちろん最初は違和感があったけれど観ているうちにだんだん皆が魅力的に思えた。
ゲイの人たちの意見には
この映画を観てこれがゲイの実態だと思って欲しくないというようなものもあった。
だけど、私は映画の登場人物はゲイというひとつの括りではなく
ちゃんと個人個人のキャラクターとして描かれていたと思う。
だから少なくともこの映画がゲイに対する世の中の偏見を強くした
ということはないと思うのです。

以下、ネタバレ。


「私はあなたを絶対に許さない。」と沙織に告げられた卑弥呼が
「あなたのことは、好きよ。」というシーン。
正直私はあのシーンで感動した。
だけど、掲示板で実際に父親に捨てられた人からしてみれば
あんな言葉は勝手過ぎるという意見を読んで
「そうかもなあ。」と思った。
それで、よくよく考えてみて思い出されたのが
「愛情の反対は憎しみではなく無関心。」というマザーテレサの言葉。
沙織の「絶対許さない。」という言葉は
「私はあなたを決して無視できない。」という意味で
愛情とイコールだと思ったのです。
できれば親を愛したい、愛されたいという思いは
誰もが持っているものだと思います。
でも、ずっと裏切られたことを恨んで
それがアイデンティティレベルで原動力になっている場合
安易に許してしまうことは自分を失うことに等しい。
それでも相手に対する強い思いを表現するのに
「許さない。」という言葉を使ったということは
「愛してる。」というのと同じくらい強い言葉だと思ったのです。
それに対して卑弥呼の「好き」という言葉は
親子とかの関係を取っ払って人間として「好きよ」と言っているように感じました。
そこになんだか超えられない親子の価値観の壁を感じて切なくなりました。
でもそれはまったく私の深読みか勘違いかもしれませんが・・・
まあ、そうやってあれこれ考えるのも映画の醍醐味のひとつなのかなと。

2005.11.13

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