「my Pod」
□BUMP OF CHICKEN / ユグドラシル


★★★★★

「北欧神話に登場する天と地を繋ぐ大きな木」
タイトルが象徴するように、「バンプとリスナー」はもちろん
「男と女」、「善と悪」あらゆるものを繋ぐアルバムと成り得るか。

音楽と人との出会い(もちろん他の出会いもですが)は
その人の置かれた状況だとか精神状態だとかにもの凄く左右されると思います。
同じ曲を聴いても共感できる人と出来ない人がいる。
もの凄く滲みる日があれば、全然響かない日もある。
昔好きだったアーティストが今ではさっぱりだったり。
その逆もまた然りだったり。
だからこそあらゆるタイミングがぴったりとはまった瞬間はとても貴重です。
それを偶然と呼ぶか運命と呼ぶかは人それぞれですが。

私にとってバンプとの出会いはまさにそういった貴重な出会いのひとつでした。
私の人生に彼らが少なからずの影響を与えたことも事実です。

そして今このアルバムを聴いています。
控えめにいってもこのアルバムは素晴らしいアルバムです。
およそこの宇宙に存在する万物全て(どっかできいたことある言葉だな。)を
つつみ込むスケールのある作品に仕上がっていると思います。
しかし、それを聴く私の心には僅かながら「懐かしさ」が住みついています。
かつて、私にとってのバンプはもっと不器用で個人的で
それ故にかけがえの無いものでした。
バンプは良くも悪くも大人になりました。
素晴らしく価値のある普遍性を鳴らすバンドに成長しました。
そして私も少し大人になったのだと思います。
それは決して悲しむべき種類のものではありません。
彼らの手にした普遍性はもちろん今の私もやさしくつつみ込んでくれます。
大好きなバンドであることに変わりはありません。
ただ「君の震える手を握れなかったあの日」が心の隅をチクリと刺すのです。

2004.10.30

□BUMP OF CHICKEN / jupiter


★★★★★

10本の優しいナイフ

徹夜明けの朦朧とした意識の中、jupiterの封をあけた。
ベットに倒れこんだままリモコンの再生ボタンを押した。

なぜだか涙が止まらなくて、
こんなに泣いたのは何時ぶりだろうというくらい泣いてしまった。

バンプの曲は一曲一曲が、詩の一言一言が、
まるでナイフのようにまっすぐに心に突き刺さってくる。
でもけして嫌な痛みではない。
それは彼らの音楽の根底に流れているのが優しさだからだろう。

彼らはいつもライブやインタビューでしつこいくらいに
「俺達はいつもお前達のすぐ側にいる。」と言っていた。
私はその言葉を信じたいと思いながらも、チケットは全然取れないし、
友達みたいに直接話せる訳でもないしと完全には納得できないでいた。
でも、このアルバムを聞いて心から信じられると思った。

彼らはすぐそこにいたのだ。

ちなみに私のお気に入りは(全部好きだけどあえて挙げるなら)
『ベル』かなぁ。

□BUMP OF CHICKEN / 天体観測


★★★★★

初めて耳にしたのはまだCDが発売される前に
何気なくつけていたラジオからだった。
まず、あのフィードバックとそれに続くイントロの疾走感にやられてしまった。
そして、低くたたみかけるようなAメロ、
湧き上がる感情を押さえつけるようなBメロから
一気に駆け抜けるサビ、突き抜けたCメロ、
最後のイェーまで息をするのも忘れていたように思う。
(実際、たしか出掛けようとしていたのに電車の時間も忘れて聞き入っていた)
その時の第一印象としては、
何か分からないけれどもやもやしたものが晴れていくような感じがした。
バンプ・オブ・チキンという名前は以前から知ってはいたが、
ちゃんと聞く機会はなかった。
しかし、この瞬間からそれまでを埋め合わせるかのようにCDや雑誌を
買いあさり、厳しいチケット戦線へと出陣していくこととなった。
その後暫くしてようやくCDが発売されるわけだが、その歌詞を読み、
初めて聞いたときに感じたもやもやの正体が明らかになった。
それは「見えないモノを見ようとして」
「知らないモノを知ろうとして」「見えてるモノを見落として」
それまで感じてきた世の中の矛盾や混沌に翻弄されながらも
まるごと受けいれようとする強さだったのだ。
この思いはつづく『ハルジオン』の中では「枯れても 枯れない花が咲く」
「折れる事なく揺れる ゆるぎない信念だろう」
とさらに確かなものへとなっていった。
バンプはこの『天体観測』によって広くその名を知られるようになる訳だが、
ミスチルの『クロスロード』やスピッツの『ロビンソン』がそうであったように、
アーティストの名を有名にする曲には何か特別な力があるように思う。
それ以前の曲も、それ以後の曲もそれぞれの良さを持っているのだが、
それ+アルファの何かを持っているような気がする。
そして『天体観測』にはそれがあると思うのだ。

2002.6.1

□BUMP OF CHICKEN / The Living Dead


★★★★☆

最初聴いた時は「結構、地味だな。」って思った。
『FLAME VEIN』が全曲いいって思ったのに対して
今回は『グングニル』、『ランプ』、『リリィ』、
『グロリアスレボリューション』あたりはピピッときたけど
あとはそうでもなかったわけ。
鈍いからまずはキャッチーなものに反応してしまうのです。
でもまあ、他の曲も徐々に滲みてきましたYO!

M6 K
バンプを語る上でこの曲は避けて通れないでしょう。
誰かがどっかで言ってたけど
「こんな道徳の教科書に載ってるような話を歌にしてしまうなんて!」
まったく同感。
そして「night」→「knight」の落ち(?)には目から鱗でした。
(例によって気がつくのに大分タイムラグがあったんですけど・・・)
やはり藤原基夫は天才です。
まあ正直言ってしまうと
この話に心から感動してしまうほどピュアではないです。(笑)
だけどこの曲の持つ「有無を言わせない勢い」には圧倒されてしまいます。
力技でねじ伏せられて、完敗。
「すでに満身創痍だ」ってスゴすぎです。ハイ。

2004.10.30

□BUMP OF CHICKEN / FLAME VEIN


★★★★★

『天体観測』を聴いて居ても立ってもいられなくなり
次に聴いたのがこのアルバム。
一歩間違えればクサくて、引いてしまいそうなメッセージ。
っていうかはっきりいってクサいよ、これは!
だけどね、そういう青臭さを受け入れる素直さって大事だと思うよ。
だから、私は声を大にして叫ぶ。
「バンプが好きだー!」
ちょっと恥ずかしいけど、すがすがしい気分だ。
そういえばバンプについて夜を徹して語り合ったこともあった。
懐かしいな。

藤君の書く歌詞はバンプの魅力を支えていると思う。
でも、歌詞カードを読んだだけではそれほどでもない。
幼稚園時代からの幼なじみというバンドの肉魂関係による
サウンドに乗って初めて、
藤君のあの声で歌われて初めて、
もの凄い説得力をもって伝わってくる。
バンドというものは多かれ少なかれそういうものだけれど
バンプのそれは明らかにマジックだ。
それはやはり、彼らの関係が誰にでも手に入るものではないからだろう。
コミュニケーションを一番純粋な形で結晶化したのがバンプというバンドなのだ。

2004.10.10

□BUMP OF CHICKEN / 矛盾

虹を作ってる すがる様に繰り返してる
触れられないって事も 知りながら 手を伸ばす
−中略−
生きてく意味と また 出会えた
自分の価値が 今 生まれた

枯れても 枯れない花が咲く
僕の中に深く 根を張る
−中略−
折れる事なく揺れる 揺るぎない信念だろう

BUMP OF CHICKEN ハルジオンより


君に存在価値はあるか
そしてその根拠とは何だ
涙流してりゃ悲しいか
心なんて一生不安さ

Syrup16g 生活より

世の中のことは全て繋がっているということに加えてもうひとつ、
私が常々思っているのは、世の中は矛盾でできているということです。
すでにこのふたつが矛盾しているように感じるかも知れませんが、
それがまさに大きなポイントでもあります。

私がこのことに気づいたのは、
中学校3年生の時塾の先生が言っていたことがきっかけでした。
その先生は「世の中にはたった一つの真実などはない、
ひとつの物事に対していくつもの見方が存在する。
例えば、子どもを殺された親はその犯人を殺してしまっても当然と
思うかも知れないが、法的にはそれは許されない。
けして自分の思ったことが絶対だと思うな。」
というようなことを言っていました。
私はそれまで自分が正しいと思ったことは絶対に正しい
と思っているような子どもだったので、それを聞いた時はへーと
いうぐらいに思った程度でしたが、
その後の経験でだんだんとその意味がわかってきました。

まず、先のふたつの歌詞の引用を見てください。
このふたつのバンドは私が好きなバンドなのですが、
入り口が同じで出口が正反対のバンドといわれています。
例えば先のふたつの曲は、両方とも生きる意味と言うことについて
歌っていますが、最初の歌詞では
「生きてく意味と また 出会えた/自分の価値が 今 生まれた」
というように希望を歌っているのに対して、
ふたつめの歌詞では反対に絶望を歌っています。
しかし、このふたつのバンドは一緒にライブで対バンするほど仲がよく、
私もふたつとも大好きです。
そして、この矛盾したふたつの答えは両方ともほんとなのだと思います。

また、最初の曲の中に「枯れても 枯れない花」、
「揺れる 揺るぎない」などといった矛盾した表現が出てきます。
このバンドの曲を書いている藤原基夫というひとは、
歌詞の中でよくこのような矛盾した表現を使います。
そして自らも雑誌のインタビューなどで矛盾ということについて
言及しています。これはけしてどちらかが嘘だとか間違いだとか
いうことはなく、両方ともが真実なのです。

世の中にはたったひとつの真実などというものは存在しません。
しかし、それはけして真実が存在しないということではありません。
むしろその逆で、ある意味その人が真実だと思ったことは
どんなことでも真実だということでもあります。
大切なのは、自分にとっての真実が絶対ではないということをわかった上で
真実というものと向かい合うことではないでしょうか。
それは同時に世の中にあるたくさんの自分とは異なった考え方を認める
ということにもつながってくると思います。
そうやってお互いを認め合うことができれば、
争いもなくなるのではないかと思うのですが。

2002.6.1

□BUMP OF CHICKEN / 幸福論

私は以前人に、何の為に生きているのかと聞かれた時に、
幸せになるためだと答えたことがあります。
今は必ずしもそうとは思っていませんが、多くの人は幸せになりたいと
思っていると思います。では、幸福とは一体どういうことなのでしょうか。

幸福ということに関しては、人それぞれいろいろな考え方があると思います。
これまでにも多くの人が幸福論というものについて色々な考え方を示しています。
そして、幸福という概念は
しばしば平等という概念と共に考えられることが多いように思います。
例えばお金を持っているということが幸せだとしたら、お金持ちの人は幸せで、
貧乏な人は不幸ということになり人は平等ではないということになります。
しかし、現実にはいくらお金を持っていても不幸な人はいるし、
お金はなくても幸せという人もいます。
お金に限らず、人の幸・不幸といったものは一見不平等であるように思えます。
これに関しては、先に挙げた藤原基夫という人が、
私ときわめて近い考えを雑誌のインタビューで話しているので
それを引用しておきたいと思います。

「ああ、でも<幸せ>ってのは手に入れることを目的とするんじゃなくて、
目指すものでもなく、掴み取るものでもなく、気づくものだと思うんですよね。
もう幸せがいっぱいの環境にいながら、気づけない人っていっぱいいるし。
俺の周りに今幸せが100あったら、俺はたぶんそのうちの50しか
気づいていないって言えるんですよ。ほんとに幸せを感じられる基準を
スッゴい低くして、そこに物凄い喜びを得られるような人間になれれば、
世の中幸せだらけになるんですよ。
だから探せばいっぱいあるんですよ。
幸せと20年間ずっと寄り添って生きてきたのに、
20年目にして初めてそれに気づいたっていう。
親のありがたみとかわかった時だってそうだと思うし。
例えば通学路に花が咲いていて、それを見過ごしてたのに気づいたとき、
<あ、花が咲いているのに気づける俺っていい人間だな>って思えたり。
幸せは気づくものだと思います。
俺自身はまだ気づいてないですけど……」

―でも気づきたいとは思いますよね。

「うん、気づきたいとは思います。
ゆっくりゆっくりと、<自分はなんて幸せな人間なんだろう>と思えれば。
40歳になった時に
<あ、俺実は20歳の時から幸せな物事の中で暮らしてたんだな>って思えれば、
その20年間は俺にとって幸せな20年間になるんですよ。
だから死ぬ時に100%<俺は幸せだった!>って死んでいきたいです。
それが<幸せ>なんだと思います。」

音楽と人 平成12年2月号 より

つまり、幸せというものは絶対的なものではなく、相対的なものであって、
その人その人がそれぞれどれくらい幸せを感じることができるかどうか
によって幸せかどうかも決まってくるものだと思うのです。
だから、その人の周りの幸せに気づくチャンスが与えられているという
点においてひとは平等なのだと思います。
もしかしたら、人が一生に感じられる幸せはどんな境遇に置かれた人でも
同じなのかもしれません。幸せとはあるいは影のようなものです。
いつも自分のすぐ側にあるのになかなか気づかないで、
見落としてしまっているのかも知れません。

また、幸せということに関してはもうひとつ付け加えておきたいことが
あります。それは高村光太郎の
「幸せを恐れるものは幸せになれない。」という言葉です。
幸せな瞬間というものは時として長くは続かないものです。
それを失ってしまったときというのは、
一度幸せというものを経験してしまった後ならなおさら辛いものです。
それを恐れるあまりに幸せを感じることに対して臆病になってしまえば、
幸せになることはできません。幸せになることを恐れずに
自らの置かれた環境の全てを幸せに思いたいものです。

2002.6.1
は公式HPにリンクしています。

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