10.22 ハリウッド公演
さていよいよコンサートが始まる。ようやくIt's a Beautiful dayのノリノリリミックスバージョンがかかりだす。立っているのは僕と日本から来た人達くらい。まだディナー喰ってるやつもいるし、座ってるやつもいる。手拍子している人も少ない。エミネムがかかるといよいよって感じでぽつぽつ立つ人も出てくる。でもまだまだ客のノリは悪い。
ポールがReachin' Outを歌い始める。ポールの声が野外のハリウッドボウルの空に抜けて行く。続いてTie Your Mother Downでノリノリになる!コンサート始まってキャットウォークの境目の柵の前に開いている席があったので友人達と開いてる席に行く。まださっきよりマシだし、キャットウォークセンターまで行って写真とっている人もいるので僕らも時々写真を撮りに行った。ポールは右へ左へ動くがコスフレの僕には気付いてくれない。無理もない手を延ばしても届く距離でないから。曲が終わるとポールは「Hello Calfornia! Are you ready to rock!」と言ってFat bottomed girlsが始まる。
ここアメリカではI want to break freeのようなポップナンバーは不人気なのか演奏しなかった。続いてAnother one bites the dust、Crazy little thing called loveと全米No.1の2曲を演奏する。ようやくアメリカ人も身体を揺すりながらロックコンサートを楽しんでるように思えた。ヨーロッパと違うノリだがそれが彼等のコンサートの楽しみ方かも知れないなと思った。
Crazyの最後の方でポールは僕らのいる左側まで歩いてきた。そして手を差し伸べるファンにひとりひとり握手をしている。なんて良い人だ!僕は手を延ばしても届かないのでバナナマイクを柵越しに思いっきり延ばしながら「ポール!ポール!」と叫んでみた。そしたらひとりひとり握手する手のポールの目の前にバナナがっ!とそのバナナを掴んでその先にいる僕の方へ目をむけ「またお前か〜!」と驚いた様子で笑って喜んでいた。
今までヨーロッパ公演で毎度のようにポールに気付いてもらえてたので、この瞬間とてもうれしかった。そして今日も来てるよとアピールできてよかった。ハリウッドまで来て良かったと思えた瞬間でもあった。
次は初めて聴く曲、ポールはスパイクのピアノに向かってピアノを弾きながら歌った。Bad companyという曲らしい。
かっこいいぞ!ポールやるやん!その曲の演奏中に僕らの所に3人の女性がやってきた。何か言っているけど演奏中なんでよく聞こえない。良く聞いてみると「あなたは素晴らしいわ。そのジャケットよく出来ているわ」と、そのうちの一人が僕の耳もとで「あなたに...るから.......」と聞こえにくいのでもう一度聞くと「あなたに100ドルあげるからここにいさせてよ」と言っている。「いいよ!ここにいたかったらいて良いよ」と言った。
彼女はすごいブライアンのファンで82年に撮ったブライアンのツーショットを僕に見せた。その後僕にこっそり100ドル札を渡そうとしたが、「いらないよ。気にしないで」とお金は受け取らなかった。クイーンファンの間でそんなことしたくなかったし、もともと僕らの席でもないから。彼女は気を使って「じゃこれあなたにあげる!」と首にぶら下げていた82年のバックステージパスのコピーをくれた。彼女の精一杯のお礼だろう。
次にブライアンが「みんな!イギリス出身のロジャー・テイラーだ!」とロジャーを紹介しロジャーが前に表れる。
ロジャーは「ハイ!みんな。ここに来れてうれしいよ.....今夜はフレディの為に歌うよ」とSay It's not trueを歌った。曲が終わると「ブルックリンの出身、ダニーミランダ!今日は彼は2つコンドームをもっている、そしてギターのジェイミー!ロンドン出身のスパイクだ!そして友達のブライアン・メイ!」とメンバーを紹介する。
ブライアンはゆっくり歩いてくる。僕は「ブライアン!ブライアン!」とコールをする。「ここに戻って来れてうれしいよ。一緒に歌ってくれ」と'39を歌い始める。歌の終わりに「god bless you calfornia area」と歌う(少し無理あったが...。)「今夜は特別にフレディの為に歌うよ。みんなの助けが必要だ。一緒に歌ってくれ」とLove of my lifeを歌い始めるが....あれれ?歌っているのは僕の周りだけ???みんな歌ってないぞ!ヨーロッパではあれだけ大合唱になったこの曲みんな歌ってないっ!みんな歌えよ!僕の声だけ聴こえる。盛り上がってないことはないが歌ってないんだ。なんだかなぁこのノリ....。
次はhammer to fallをブライアンが歌い始める。ポール歌い始ノリノリになるところはみんな乗ってきた。アメリカではロックロックしたナンバーがウケる。Feel making love、ロジャーのソロLet there be drumsと続き、I'm in love with may carを始める前にロジャーが「ワンツースリー」と声をかけるところがマイクが入ってなくてもう一度苦笑いしながら「ワンツースリー」を言い直し始める。そんな姿をみて僕も笑ってしまった。さらにブライアンのギターソロ、Last Horizonへと続く。
ギターソロではトイレに行ったり、ビールを買いに行く人が席を立ったりした。この会場ではビールを売りにくるお姉さんがいる。まるでコンサート会場と言うより野球観戦のよう.....。アメリカではビール片手に酒と音楽に酔いしれるノリなのだ。
次にThease are the day of our lives。この曲は何度聴いてもしんみりする。ロジャー!と叫ぶ声が聞こえる。バックに映像が写し出されるとさすがに歓声が起きる。23年振りにアメリカでプレイするロジャーはうれしそうだった。Radio ga gaでロジャーはみんな一緒に!といって歌い出すがみんなハンドクラップしない。こんな光景初めてだ。やはりノリが悪い。
僕らがハンドクラップしているときなんか警備員がきていきなりチケット見せろ!と言ってきた。チケットはかばんの中だし。曲の途中だし完全無視してた。4人しか席のないところに3人のアメリカ人を含め6人もいたので不審に思ったのだろう。3人のアメリカ人女性はすぐさまどこかへ消えて行った。
警備員がしつこくチケットを見せろと言うので「かばんに入っている」といってハンドクラップを続けた。すると僕にだけ「こっちへ来い、こっちへ来い」と警備員が言った。そしてキャットウォークの柵を開けて中に入れてくれた。おぉ〜キャットウォークに入れるのか?さらに「こっちだ、こっちだ」と.....昼にバックステージツアーで通った通路だ。おぉ〜もしかして?バックステージに?こいつはフレディの格好しているしどうしょうもないクイーンファンだからバックステージで大人しくしてろ!ってことか?ニアニヤしながら「こっちだ、こっちだ」という警備員にひょっこらついて行った。
ついて行った先は........なんと外だった...。追い出されたのか?やっと気付いた。別の警備員が恐い顔で「チケットを見せろ!」と言ってきた。「かばんに...」さらに「出せ!」と....これはやばいと思い見せた。恐い警備員は「よし」と言った。僕は最後に一言「信じられへん、日本から来たんだぞ!コンサートの途中だぞ!」と言ってやった。こっちへ来いの警備員は「俺がお前の席まで案内する」と言って肩に手をまわし連れて行こうとした。僕は警備員に黄色のジャケットをなれなれしく触られたくなかったので「さわるな!さわるな!」と繰り返し言いながら席に戻った。
席に戻って気付いたらCan't get enoughでスラッシュがギターを弾いている姿がスクリーンに写っていた。このころになるとみんな結構乗ってきた。Bohemian Rhapsodyが始まる前ビール片手におっちゃんが僕に向かって「お〜フレディ!!次はボヘミアンだぜ!お〜!」と言って乗っている。いろんな人にフレディと声かけられ周りの人とBohemian Rhapsodyを思いっきり歌った。スクリーンのフレディと一緒に歌っていると泣けてきた。ようやく僕もコンサートに来ていると言う感覚に戻ってきた。アンコールは周りのみんなとWWRYコールした。
アンコールのThe show Must go onで僕は忘れていたことを思い出した。
そうミッシェルのこと......。彼女が生きていたらここにも来てたはず.....。彼女にもこのコンサートを見せてあげたかった.....。そして僕は携帯電話の中に保存された彼女の写真を開きステージの方に向けた。泣きそうになりながら僕は「Show must go on!」と叫びながら歌った....。携帯電話の中のミッシェルはいつまでも微笑んでた....。
All right Nowはさらにみんなノリノリ!WWRYはさすがに大合唱だ!We Are The Championsでは僕は椅子の上に上がって歌う。コンサートはやっぱり何度見てもいい。CDやDVDとも違う。この素晴らしい時間がこの感動の瞬間が終わってほしくない。いつまでもこの時を味わいたい。ずっとずっとこのままでいたい.......。そう思いながらコンサートの幕はおろされた。
コンサート後はいろんな人に写真せがまれた。中にはアルゼンチンから来た団体もいた。帰りにはレッチリのドラム、チャドとも写真を撮った。コンサートの余韻に浸りながら歩いてモーテルまで帰った。いろんな出来事があったが結果的にはたくさんの思い出ができた。でもまだこれで終わりではない。数日後には日本公演が6公演も待っているのだ。show must go on.....
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10.22 HOLLY WOOD BOWL SET LIST
01. Reachin' Out
02. Tie Your Mother Down
03. Fat Bottomed Girls
04. Another one bites the dust
05. Crazy litttle thing called love
06. Bad company
07. Say It's not true
08. '39
09. Love of my life
10. Hammer to fall
11. Feel making love
12. Let there be drums
13. I'm in love with may car
14. guitar solo
15. Last Horizon
16. Thease are the day of our lives
17. Radio Ga Ga
18. Can't get enough(guest with Slash)
19. Rock'n'roll fantsy
20. I Want it all
21. Bohemian Rhapsody
(アンコール)
22. The show Must go on
23. All right Now
24. We Will Rock You
25. We Are The Champions
26. God Save the Queen
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