オリー・ハルソール
オリーは92年に亡くなってしまった。
ケヴィン・エアーズのバックとして来日したころ
のオリーが、オリーの生の声
(雑誌のインタヴューに答えていた)に私が接した最初で
最後の事となった。
ギターを左に構えて弾く事、ケーラーのトレモロユニット
を搭載したギブソンの改造SG、それにホールズワースばりの
テクニックを持っている事。これらの要素は当時として
は、私にとって強烈なインパクトを放っていたのは間違いない。
ケヴィンの『falling up』は注意して聴いたつもりだった
がオリーのプレイは超地味。
グラマラスな女性を背中にペイントしたレザージャケット
を着てフォトセッションに臨んでいたオリーは、
ギターは今でもかなり軽快に扱えるよ、と言っていた。
その雑誌では幻の名ギタリストを紹介する
コーナーがあったのだがそこでわたしはオリーの
ディスコグラフィーを見た。
(どれも入手が難しいものばかりだった)
以来、彼の名を紙に書き留めるでもなく覚えていた私は
恐らくネット上で、彼の死を知ったのだと思う。
2002年には、彼が参加したイギリスの
ジャズロック・グループ、tempestの『living in fear』
を手にいれる。
耳による、これが最初のオリー体験。
funeral empireのリフはコピーしてみて初めて
変拍子だとわかった。この曲は一聴すると、とてもナチュラルな
ロックに聴こえる曲。やはりホールズワースの後任として
tempestに参加できるだけの実力はあると唸ってしまった。
あとこのアルバムでは奇妙な効果を出している
アーミングが聴けるが、この手のプレイも初めて聴くもの
だった。
tempest時代のオリーは板バネ式のアームを使用していて
、まあ実際、それ系のアームはストラトに搭載されているアーム
の類ほど効きが良くないと知識としてはあったのだが、それを
感じさせない、アルバムでのオリーのアームプレイは強烈。
『living in fear』ではホールズワースばりのプレイも
聴けるが、特筆すべきはギターサウンドの良さではないか
と個人的には思えるが、ホールズワースに比べて華がないと
言う意見もあり、それはそれで、そういう感じ方もあるのだろう
と思う。
トータルで捉えるなら、ヴォーカル、ギター、キーボードの
どれも自在に操れた事が、大ブレイクに至らなかった理由の
一つに思えて仕方が無い。
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