STRATOVARIUS

Episode
93点
フィンランドが生んだ英雄。このバンドの存在がなければ、今の欧州メタルシーンの活況はなかっただろうなぁ。SONATA ARCTICA,CHILDREN OF BODOM。タイプは違えど、これらのバンドはストラトヴァリウスの影響を色濃く受けている。御大ティモ・トルキはメタル発展に多大な貢献した、偉大なギタリストであると言える。そしてこのバンドの凄いところは(key)にカリスマイエンス・ヨハンセン(b)にストラトサウンドを影から支えるヤリ・カイヌライネン(ds)に突進力抜群のヨルグ・マイケル、そして賛否両論あるが、ストラトがストラトとしての魅力を放つのに重要な存在となっているのが、小ティモことティモ・コティペルトと一騎当千のメンバーが揃っている事。そして、現在の最強のメンバーが揃ったのがこの作品である。楽曲面においても"Father Time","Will The Sun rise?など、名曲多し。また、ティモ・コティペルトの普段強引な高音(この声が賛否両論)でやや不安定な印象があるが、その不安要素を一切感じさせない名バラード"Forever"は、琴線にふれまくり。彼らの音楽にはじめてふれるのならこれが最適。
Visions
88点
ストラトの中でも三本の指に入る"Black Diamond"が収録されている。全体的に閉塞感が強い感じの作風です。ストラトって世間で言われているほどヴァリエーションが狭いとは思わない。ただ、ツボにはまるフレーズの引出しが少なすぎるんよね。俗に言われる捨て曲をちゃんと聴いてると結構色々やってるんだけど、やっぱねぇ必殺曲が過去の作品のつぎはぎしただけって言う印象だもんねぇ。あと、他のメンバーの演奏は好きなんだけど、ティモ・トルキのギターの音ってそんなに好きじゃないんだよなぁ。確かにファストプレイなんかじゃ凄いもんがあるんだけど、高揚感に欠けるというか、いまいち色気がたんないのよね(個人的にそう聞こえるだけかもしれないけど)。あっ点数の割にけなした印象があるけど、内容は決して悪くないです。まぁ悶絶するには十分な作品。
Destiny
82点
善と悪をテーマにした。この作品。コンパクトな疾走曲はお約束の展開が多い。今回この作品の核となっている"Destiny","Anthem Of The World"2曲の大作主義の曲は聴き応えはあるんだけど、最初ゆったり始まって、中間でスピードアップし、後半またスピードダウンするというストラトの疾走系大作曲のパターン(自分がそう言うイメージを持っているだけ?)のパターンから一切もれない、こちらもお約束的な感じが否めない。やや頭打ちかなぁ?と思わせる作品。
INFINITE
90点
ストラトが少し変わった作品。先頭を飾るHunting High And Lowはストラトの新機軸となる曲であった。比較的ポップな作風だが、ティモ・コティペルトの悲痛なヴォーカルがただのポップで終わらせない、ベストな絡みを見せている。しかし、コティペルトの声って好き嫌いわかれて、他のメンバーと比べて評価が低いような気がするが、個人的にはティモ・トルキの本来なら彼の表現したい喜怒哀楽の感情を楽曲やギターなどで表せればいいのだが、表現力がちょっと希薄な気がする(やっぱあっしがそう思うだけかなぁ?)そのティモ・トルキが表しきれない感情を見事に代弁しているのが、ティモ・コティペルトだと思う。(ヴォーカルだから当然かもしれんが)。作風全体的にポジティブな雰囲気が漂っており、疾走曲が目的の人には食い足りない感じかもしれないが、クオリティー自体はEPISODE以来の大当たりでした。
Elements Pt.1
85点
ストラトの最新作。歌詞カードのティモ・トルキの写真がヤヴァ過ぎる事は置いといて、この作品はタイトルのとおり、パート1であり、パート2が、来年出される予定となっている。この作品でも前作でもそうだけど、最近彼らの作品は「悟り」系の作品が多いような気がする。この作品のタイトルの"Elements"とは地球構成の4大要素「風」、「火」、「水」、「土」と人の感情「怒り」、「悲しみ」、「喜び」、「恐れ」を表現しているものである。この作品は全体的に大作主義であるので、初めてストラトを聴く人にはお薦めできないかも。
で、内容のほうに入ると先行シングルとして出されて好評だった"Eagleheart"が1曲目。コンパクトでポップな作風を持ってきたあたりは前作と同じ展開。ただ、悪い曲じゃないんだけど(むしろいい曲なんだけど)この後の大作主義の楽曲衆にかき消される感じがしてなんだかもったいない感じがする。2曲目はヘヴィな展開の"SOUL OF A VAGABOND"この曲はあんまりどうって事ない曲なんだけど、かなり長くて個人的にあまり好きな曲じゃないなぁ。3曲目は今作一のファストナンバー"FIND YOUR OWN VOICE"結構大仰な出だしだが、疾走曲のイメージが希薄だった前作が食い足りなかった人にはもってこいの楽曲。4曲目"FANTASIA"は今までのストラトに無いタイプの楽曲。基本的にバラードだが、部分的に疾走パートを織り交ぜたタイプの楽曲で、非常にシンフォニックな感じ。5曲目の"LEARNING TO FLY"キーボード先行の疾走曲。このアルバムで一番気に入った楽曲。6曲目は少年のコーラスから始まる"PAPILLON"。悲しげな曲で、ティモ・コティペルトのヴォーカルがさえている(途中の生き絶えそうな声でパピヨンていうところ当たりがいいねぇ)。7曲目の"STRATOFORTRESS"は激走インストナンバー
途中までいい感じなのに終わり方が気に入らない。8曲目"ELEMENTS"は12分の大作。まぁ悪い曲ではないけどねぇ。12分は長いよ。9曲目A DROP IN THE OCEANはバラード曲。この曲ではティモ・コティペルトは強引な高音を出しておらず、いい感じ。10曲目ボーナストラック"INTO DEEP BLUE"もバラード曲。
全体的に今回は(key)のイェンス・ヨハンセンが目立つ。実力を考えると今までもっと前面に出るべき人物だったんだけど、これまでどっちかというと控えめな印象があった。今回の作品は今までの作品で最も彼がキーボードの構成要素において重要だった作品ではなかろうか。
作品自体は相当のハイクオリティで嬉しい限り、やっぱりフォロワー達とは勝負にならん実力を持っている。ただ、それなのに90点を超えないのは、やっぱり疾走曲のお約束の展開、そして大作主義ならではの退屈な感じがほのかに漂っている事だ。個人的に気に入った"LEARNING TO FLY"だって、過去に聞いた事のあるフレーズが随所にあった(サビに入る前のフレーズなんて丸ごと使いまわしのあったし)。また、今回バラードに今まで無く力が入っているのだが、力みすぎて、肩がこる感じ。初めて聴いた時は新鮮な感じで聴けるんだけど、リピートしようと思わんのよねぇ。後、曲順のバランスもよくないと思う。皆が皆そうではないし、自分も速いのばっかり求めているわけではないが、メロディックスピードメタルという言葉がつく以上、やはり興味があるのは疾走曲ではなかろうか。7曲目に疾走系のインストがあるとはいえ、歌ものの疾走曲が5曲目以降皆無なのは正直痛い。それに6分を超える曲が10曲中7曲というのは流石に肩がこる。もう少しアルバム全体のバランスを良くして欲しかった。まぁこういった流れになるのは今のストラトのコンセプト上しょうがなかったとも思えるんだけどねぇ