TIME REQUIEM

Time Requime
96点

正式にはRichard Andersson's TIME REQUIEM。天才キーボーディスト、鍵盤魔神こと2mを軽く超すひげまで生やしたナイスガイ、リチャード・アンダーソンが新たに結成した(メンツ自体はベース以外代わってないんだけど)バンド。今までの作品がイングヴェイのパクリ一本槍だったのに比べ、今回はドリームシアター、シンフォニーXの影響を色濃く感じさせるネオクラ風味のプログレッシブメタルに移行している。そのため、マジェスティック時代が好きだった人からはとっつきにくい印象を持たれてしまったかもしれないが、個人的には前身バンドより5倍増し(当社比)で好きになった。のっけから9分を超える大作TIME REQUIEMはややおどろおどろしいでだしだが、起伏に富んだこの楽曲はこのバンドがマジェスティックから全く新しいバンドに生まれ変わった事を証明する曲となっている。2曲目は"Watching The Tower Of Skies"はそれほど脚光を浴びてなさそうだが、個人的にはこの曲が一番好き。圧巻なのは5曲目のインスト"Brutal Mentor"。その人間技でないキーボードソロによる音の洪水になす術もなく飲みこまれてしまう。リチャード、あんた弾きすぎだよ。気がふれたようなキーボードソロは、車を運転中に聴くとまじヤヴァいかも。7曲目のGrand Opus"はやや強引なソロプレイが、気になるが、マジェスティックが好きなら最も好感触な曲。本編のラスト9曲目Above And Beyondも起伏に富んだ疾走曲でラストに相応しい曲、最後らへんの余韻を残しつつ終わっていくあたりも◎。ボーナストラックは明るくポップテイストの曲。本編とだいぶ雰囲気が異なるので、あまり聴く事はないけど、ボーナストラックとしてはいい曲(雰囲気が異なるからボーナストラックなんだけどね)。リチャードばかりを褒めているが、他の プレイヤーのレベルも相当高い。(vo)のアポロ・パパサナシオ(言いにくい)のハスキーで半ば怒号っぽいヴォーカルも◎、(ds)のピーター・ウィルドアーもメッチャ気持ちいいのドラムを響かせている。アークエネミーに在籍した過去があるため、ダニエル・アーランドソンとの比較が避けられず、どうもこちらが過小評価されているような気がしないでもないが、この人本人の実力はメタル界広しといえども、相当、上の方ではないだろうか。(g)のマグナス・ノードは結構テクニシャンなんだろうけど御大に見せ場を減らされてる可愛そうな人。でも、あの御大に追随していくあたりを聴くと、この人も相当うまい方だと思うよ。(b)ディック・ロウグレンも上手いと思うしね(正直ベースの細かい事は分からん。直感)。
あと、やっぱリチャードを語る上で避けられないのが、パクリ論争。元々パクリにゃ寛大なほうというのがあるかもしれないが、ぜんぜん許せちゃいますよ。何故か他のフォロワー達には寛大なのにリチャードだけには冷たいような気が…。まぁ彼が一部で天才という評価がされているから余計に冷たくあたるのかもしれないけど。だけど、ストラトやシンフォニーXだって、イングヴェイの影響モロやん。個人的な考えだが、リチャードのキーボーディストという役割がネックになってるような気がする。もし、彼がギタリストならここまで非難されることはなかったような気がするなぁ。なんとなくメタルというジャンルにはギター至上主義のイメージがあるような気がする。そこにリチャードのようなギターソロを押し退けるエゴ全開で弾きまくるキーボーディストが現れたため、みんな非難しているような気がしてならない。あっしはキーボーディストもギタリストも実力が同等なら同じレベルで見るから、どっち主導でもうまけりゃOKだからリチャード万歳ですよ。まぁオリジナリティがあればもっといいんだけどね(苦笑)なんかタイムレクイエムのレビューというよりリチャード擁護話になっちゃいました。