| [No.084] 勝手に☆ギンジン・ナイト@エポケカフェ 2011年8月13日(土)@エポケカフェ 大久保由希(Vo,G,Dr)/福岡史朗(Vo,G)/河村博司(Vo,B,G,Key)/藤原マヒト(Vo,Key,B)/Okyon(Per) 以下、twitterにてつぶやきにつぶやいたそのまま。 立命館大学の近く。初めて訪れたお店ですが、とても素敵でした。そして、たくさんの人・人・人。史朗さんや大久保さんの関西ライヴは5年くらい通い続けてますけど、これほど盛況だったことは無かったかも。若い人も多かったし。とにかく嬉しい限り。N村会のお二人、N村さん、O前さん、Wンダーさん、知った顔も勢揃いで(笑)。ライヴ前に史朗さんには軽く挨拶、大久保さんとも少しお話したり。レムスイムの頃のMarthaでのライヴからもう5年も経つのかぁ、早いネー、なんて話。 トップバッターは福岡史朗さん。まずは弾き語りで2曲(前日のニック・ロウと同じだ)。「クラクション」なんていう超絶ギターが炸裂する曲をまるでウォーミングアップのようにサラ〜と演奏し歌うスゴさ。河村さんが加わって1曲、それからはバンド編成で。史朗さんは決してシャウトしたり派手なパフォーマンスで盛り上げたりするシンガーではないけれど、あの独特としか言いようがないグルーヴ感と歌声に心躍る。これをロックと言わずして何と言おう。そんな唯一無二の史朗ロックに呼応して、しっかりロールさせるバンドメンバーの演奏もまた素晴らしく。そこにはデカい音なんて必要ない。いやむしろ、音量が小さいがゆえのガチャガチャしたサウンドがゴキゲンに響く。レコードでもライヴでもそうだけど、史朗さんは日本語でロックを歌っても全くダサくならない。ていうか、とてつもなくカッコイイ!きっとあの独特の発声とロックのリズムとの相性がピッタリなんだろうな。とにかく言葉がドライヴする。コウモリの朝は夜、クラクション、ストレンジャー、朝のステーキ、ワウワウうさぎ、途中の電話、トカゲの尾っぽ切り、もしものはなし、ULALALA。順不同、なんか忘れてるような気がするけど。 お次は、河村博司さん&藤原マヒトさん。河村さんは元ソウル・フラワー・ユニオンのベーシスト&ギタリスト。大学生の時、部屋に『スクリューボール・コメディ』のポスターを貼っていたことを思い出した。いつも河村さんに睨まれてました(笑)。河村さんの弾き語りはまさに王道のロックシンガー&ギタリストという感じ。グッドメロディーを熱量込めて歌う歌う歌う。ピアノの弾き語りにチャレンジした曲は感動的でありました(ピアノ難しそう)。コール&レスポンス楽しい!お客さんのノリもバッチグー!そうそう、河村さん作曲のSFU「青天井のクラウン」は、みんなのうた、でした。確かに子どもが見たらトラウマになるようなアニメーションだったような・・・でも、世紀に残る名曲だと思いますが。河村さんボーカルのこの歌も大変味わい深かったですねぇ。藤原マヒトさん。そのお名前は至るところで見かけますが、演奏する姿を見るのは初めて。マルチプレイヤーのイメージはありましたが、SSWでもあるんですね。英国のロックオペラを匂わせる荘厳な曲でした。哲学者!?僕はこういう世界も好きですよ。 ラストは大久保由希さん。神戸人としてはそろそろ時間が気になり始めるが、大久保さん観ないで帰るわけにはいかないのですよ。ギターを抱えた大久保さん、ライヴ観るたびに凛々しくなられて。んもーカッコイイんです!大久保さんのスナップを効かせた強力なリズムギター。のほほんとした曲でもリズムがピリリと効いてるので、ダラけない。「Baby, Please Knock My Door」の目にも止まらぬ高速カッティング!身体は揺れながらも口ポカーンでした。あと大久保さんのギタープレイと言えば、「夕焼けの逆光」のギターソロ!指を動かしまくってという小難しい感じではなく、リズムのノリを生かした弾き方なのだけど、とにかくヤクザな色気あるソロで大興奮しちゃいましたねぇ。私的ハイライト。客席には女性もたくさんおられましたけど、「あたしのあなた」「ブルース明るい未来」のようなラヴソングには胸キュンなんでは?男の僕でさえキュンキュンですから(笑)。女性歌手にありがちなドロッとした情念がなく、カラッとしてるのがよいのです。『大久保由希』では、参加ミュージシャン達が頼んでもないのに好き勝手に音を加えていて(笑)、それが結果オーライだったと。史朗さんの『朝のステーキ』でもマーク・リボーが勝手にフリューゲルホルン吹き出して、しかもそれがあまり上手くなかったという。あたしのあなた、世界が回ったみたい、ロコモーション、Baby, Please Knock My Door、ブルース明るい未来、夕焼けの逆光、ハローハロー、片目のバードマン、HAPPY。順不同。 アンコールはギンジンの代表曲、「サン・タイガー」と「OLマフィア」。史朗さんは大久保さんのチューニング狂いまくったギターで奮闘(笑)。「OLマフィア」では、自然とお客さんもOLマフィア♪大合唱。もう楽しいとしか言いようがないでしょ!前日のニック・ロウもそうですけど、何より音楽愛に満ちた人たちの歌や演奏を観るのは幸せです。大久保さん、史朗さん、河村さん、藤原さん、Okyonさん、ありがとうございました。ギンジンファミリー最高!また来てね!というわけで、長々とすんません。 【'11/08/15 ライヴレポ】 |
| [No.083] ROMANTIC ORANGE SHOW 2011年4月3日(日)@拾得 19:00〜 『ROMANTIC ORANGE SHOW』 【ジャック達】一色進(vo,g)/宙GGPキハラ(g)/夏秋文尚(drs)With大田譲(b) 【PORK PIE HATS】西村哲也(vo,g)/大前チズル(key)/中島かつき(b)/前島文子(drs) ついに最後の大物(?)ジャック達が拾得初見参!これまで何年も西村哲也さんと話す度にジャック達呼んで下さいよとお願いしていた甲斐があったのかどうかは分からないけど、ニューシングル『RoMAnTic LaBoRatORy』の発売を機にやって来てくれました。いやホントこれは大事件なのです!なんて言っている人は地球の片隅の数人だと思いますが、僕にとっては大袈裟でなく大事件なのですよ。 先攻はそのジャック達。僕が前に観たジャック達のライヴは1stアルバム『MY BEAUTIFUL GIRL』のレコ発@難波ベアーズ(withぱぱぼっくす、ほりゆうじ)だから、実に6年ぶり。昨年には鈴木祥子さんのバンドとして来阪してたけど、僕は観れてないので。その代わりに祥子さんのライヴDVD『LIVE AT GB』はジャック達メインの「禁断のチョコレート・エンジェル」の映像を何度も観まくり。そんなわけで超久々の生ジャック達。まず目新しいことと言えばベーシスト、ベアーズの時は福島ピート幹夫さん(一色さんのボケに対するクールなあしらい)だったのが、今回はカーネーションの大田譲さん(対照的にガハハハと大ウケ)。どっしりと腰の据わった太いベースでより重厚なロックサウンドに変貌。そんな強力な助っ人に支えられ、ビートはますます切れ味増して奔放に跳ね回る。夏秋&大田リズム隊は他のバンドでも何度もコンビを組んでいるので阿吽の呼吸、他の追随を許さない無敵といっていいグルーヴ。夏秋さんの計算された歯切れの良いドラムビートは的確に僕のみぞおちを刺激する。キハラさんのレスポールのヘヴィー且つ艶っぽい響き、直情的でフリーキーなギターソロのカッコ良さ!ジャック達のユニークさはまさにそれで。一色さんの60〜70年代の英国モダンポップ感覚とキハラさんの90年代以降のオルタナティヴロック感覚の融合が懐かしくも新しい奇天烈なポップロックを生み出す。そして、やっぱり一色さんの味ありまくりのボーカルとリズムギターは唯一無二。日本語で歌っているのだけど諸々の負の要因で英語っぽく聞こえ(逆に英語のフレーズの方が日本語に聞こえる・笑)、洋楽的なメロディーやサウンドにマッチしてしまう不思議さ。もし一色さんが上手いボーカリストなら僕はこんなにのめり込まなかったかもしれない。それと一色さんの歌を盛り立てる残る3人のコーラスというか合いの手がどこかとぼけた味わいがあり腰砕け感が微笑ましい。いびつなバランスがクセになる。とにかく、拾得の広くはないステージに4人がひしめき合って小気味良くプレイしているのがとてもよく似合うザ・パブロック。この感じ、わざわざイギリスに行かなくても日本でも味わえるのだよ。ジャック達ライヴの醍醐味と言えば一色さんのそこいらの漫才師よりも遥かに可笑しすぎるトーク、僕もそれを楽しみにしていたのだけど、初っ端から3曲続けて拍手する間もなく矢継ぎ早に演奏したりお喋り控え目で今宵のジャック達はちょいとストイック(まぁ拾得には厳しい時間制限があるからというのもあるだろうけど)。それゆえに改めてロックバンドとしての魅力を存分に再確認できたし、やっぱり大好きだなジャック達。また近いうちにお越しやす。嘘も方言(by一色さん)。いやホントまた関西来て下さいね。 WHAT'S NEW LOVE SONG/ここで手をつなごう/スーパーソニック・トースター/東京一悲しい男 禁断のチョコレート・エンジェル/RoMAnTic LaBoRatORy/MY BEAUTIFUL GIRL/ロッカバラッド・クロック エルドラド/ニセモノ(with西村哲也) 後攻は西村哲也バンドPORK PIE HATS。新作『ORANGE』でのレコーディングや東京の西村バンドMARCY'S HOTELのメンバーとして演奏している大田さんと夏秋さんが客席で観ているという妙な光景の中、美しすぎるドラマー前島文子さん(彼女目当てで遠征した人もいたらしい)が加わった新生PPHの2戦目。これまた非常に素晴らしい内容で感動。前回とほぼ同じ選曲だったけど、どれもこれも確実にグレードアップしていた。例えば1曲目の「Ghost」。前には無かった大前さん奏でるノリノリのイントロが無性にワクワク感を煽るもので、ジャック達の余韻から目醒め一気にPPHワールドへ没入することができた。それに加え中島かっちゃんのチャック・レイニーよろしくクール且つファンキーなベースプレイ!いやぁ〜痺れた。途中で前島さんと目を合わせニコッとし合う瞬間もあり、二人のコンビネーションもバッチリだ。確か「砂のコリン」だと思うけど、前島さんのリムショットの心地良いビート最高だったな。PPHのサウンドは西村さんの土臭い歌とギターがメンバーの都会的な洒落たグルーヴで中和され独特のオトナなムード、名づけるならスワンプAOR(?)。小坂忠『HORO』のちょい前くらいの感じというか、そりゃもう僕の好きな世界というわけ。で、今回の唯一の初物は「Confession」。とても意外な気もしたけど、東日本大震災は(人災含め)悪魔の仕業だと考えると今歌うべき曲なのかもしれない。MCで西村さんは今回のライヴをやるべきかどうか悩んだと仰ってましたが、ジャック達やPPHの熱演を目の当たりにして生きる活力というか、やっぱりこの刺激が無いと人生つまらないという生き甲斐を再認識したわけで、観れて良かったと心底思う。本編ラスト「ロックン・オールドマン」の激情からアンコール「失われた日曜日」の静寂への流れはあまりにも美しかった。 GHOST/蛙/Confession/ひまわり/赤いスーツケース/キッチン・ミュージック/砂のコリン 暴君物語/ROCK'N OLD MAN/en) 失われた日曜日(西村哲也&大前チズル) <この日のハイライト> 喋ろうか喋るまいか迷っている一色さんに対する夏秋さんの一言 「30分までなら喋っていいよ!」 【'11/04/14 ライヴレポ】 |
[No.082] 裏町マリア「裏町マリア」('77) 歌:町田義人 作詞:山口洋子 作曲:むつひろし 編曲:京建輔 3月13日(日)。テレビを観ていても気持ちが塞がる一方なので、出かけよう。明日はホワイトデーなのでお返しを買わないといけないし(滅多に行かないデパ地下に緊張)。そして、どうしても寄ってしまうのよレコード屋。元町の某レコ屋で客は僕一人、ハマりにハマっている歌謡曲のシングルコーナーを漁る。1枚目2枚目はサクッといけたが、あと1枚がなかなか決まらない。すると店のオヤジさんが静かに近寄ってきてスッと1枚抜き、ターンテーブルに乗せた。賛美歌と演歌が混じったような不思議な歌が聞こえてきて、思わず手が止まる。それでもってオヤジさんなぜかリピート、結局この二発目が効いた。わかりました、これ買います。「いい曲でしょう。私はこれの再発版を持っているんです」「これ歌うとものすごく難しいんですよ。メロディーが取りにくいんです」「これ聴くと1回では収まらないんです。どうしても2回、3回と聴いてしまうんですよ」「この曲の作者は「グッド・ナイト・ベイビー」(ザ・キングトーンズ)を書いた人と同じ人なんですよ」オヤジさんのこの歌に対する想いを次々と話してくれた。うんうん、分かるよ分かる。僕も1回では収まらなくなっているから。 町田義人と言えばズー・ニー・ヴー、GS後期の名バンド。「白いサンゴ礁」はオリコン18位のヒット曲で、「ひとりの悲しみ」は尾崎紀世彦「また逢う日まで」の元歌だったり。僕は「可愛いあなただから」という曲が大好き、スタックス風のR&Bバラード。町田義人はGS界で最も男前な歌声だと思うな。【'11/03/13 レコード】 |
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[No.081] 遺憾に存じます ふいに訪れる歌謡曲ブーム。今回はかなり強力だ。ここ2ヶ月くらいで買ったシングル盤(コンパクト盤含む)は以下の通り。狂っとります。 夕焼けのあいつ/これが恋かしら(泉アキ) 花のマドンナ/廃墟のバラ(伊東きよ子) ズンドコ流し唄/悪なブルース(伊吹二郎) 遺憾に存じます/大冒険マーチ(植木等、ハナ肇とクレイジー・キャッツ) シビレ節/何が何だかわからないのよ(植木等) ガール・フレンド/花の指環(オックス) ダンシング・セブンティーン/僕のハートをどうぞ(オックス) オブラディ・オブラダ/お願いだから(ザ・カーナビーツ) DOO-WOP!TONIGHT/In The Still Of The Night(ザ・キングトーンズ) しあわせの限界/あやまち(串田アキラ) 恋のバイカル/たったひとりの人(梢みわ) 宇宙旅行の渡り鳥/ギターかかえたひとり旅(小林旭) 真夏のあらし/こわれた風(西郷輝彦) 気まぐれな日曜日/グッド・ナイト・ベイビー・グッド・ナイト(西郷輝彦) 俺たちの明日/生きていればこそ(西郷輝彦) ふたりは今/友を呼ぶ歌(堺正章) 悪魔のようなおまえ/月曜日はからっぽ(堺正章) 銀蝶流れ花/やくそく(サリー・メイ) マドモアゼル・ブルース/哀れなジョン(ザ・ジャガーズ) 星空の二人/恋のパスポート(ザ・ジャガーズ) 恋の色恋の味/二人の恋人(じゅん&ネネ) 男達のメロディー/サタデー・サイクロン(SHOGUN) 涙のオルガン/白いサンゴ礁(ズー・ニー・ヴー) 可愛いあなただから/九月の出来事(ズー・ニー・ヴー) フリフリ/モンキー・ダンス(田辺昭知とザ・スパイダース) 神様お願い!/涙を笑顔に(ザ・テンプターズ) とまらない汽車/どうせ(中山千夏) さみしがりや/瞳の世界(パープル・シャドウズ) 悪魔のベビー/ストップ(寺内タケシとバニーズ) 太陽野郎/ワールド・ボーイ(バニーズ) レッツ・ゴー・ブガルー/サマー・ブガルー(寺内タケシとバニーズ) 君の瞳をみつめて/あなたの側で(ザ・ハプニングス・フォー) ガラスの城/たった一度の夢(ザ・ピーナッツ) 太陽がこわいの/愛されたいの(響かおる) 悲しき願い/悲しき叫びのブルース/涙のギター/悲しきパラダイス(尾藤イサオ) マシュ・ケ・ナダ/ワン・ツー・スリー/ラ・バンバ/太陽は燃えている(ジャッキー吉川とブルー・コメッツ) 傷だらけの軽井沢/愛すべき僕たち/マリエ(ブレッド&バター) 君は何をおしえてくれた/ある感動(松崎しげる) 私がケメ子よ/ケメ子の唄(松平ケメ子) 天使の誘惑/ブラック・ルーム(黛ジュン) へんな女/泣くときゃひとり(水原弘) 君を信じて/ふたりのための恋だから(水戸浩二) 蒸発のブルース/真っ赤な夜のブルース(矢吹健) わたしにだって/あなたが憎い(矢吹健) うしろ姿/愛子のブルース(矢吹健) シャロンの港/君の住む島(山内賢) 勇気あるもの/海に泣いている(吉永小百合、トニーズ) 銀の鎖/恋にしびれて(ザ・リンド&リンダース) 青空のある限り/あの人(ザ・ワイルド・ワンズ) ・・・書いていてイヤになってきた。でも、欲しいのよ。【'11/03/09 レコード】 |
[No.080] 蒸発のブルース「蒸発のブルース」('68) 歌:矢吹健 作詞・曲・編:藤本卓也 ふと目に入ってふらっと買ったシングルだけど、あまりに衝撃的な歌で取り憑かれたように聴いている。タイトルからしてヤバすぎるこの世の果てのようなディープムード歌謡。血みどろの森進一とでも言おうか濃厚粘着吐息が耳にこびりついて離れない。“だあぁめえぇーーーー♪”の過剰な演出は不気味さを増強、まるでホラー映画。子どもに聞かせたら絶対トラウマになる。その上、歌詞は更に救いようのない絶望感。 あなたなしじゃだめ! あなたなしじゃだめ! ほとほと生きて行くのが いやになった いやになった このまますぐに消えてしまいたい 望みない 夢もない この世から ああ! 夜がささやく 蒸発のブルース ここまで来ると逆に清々しい。しかし、こんな捨て鉢な歌を世に発表する理由は一体何なのか?全く理解できないが、こういう歌の無い世界はちっとも楽しくない。 B面の「真赤な夜のブルース」も同様に激烈。【'11/02/04 レコード】 |