(C)Kodai Yamase.
アニソンの、隠れた名(迷?)フレーズについて頼まれてもいないのに語るコーナー
98年4月〜6月までテレビ東京系で放映されたSFアクションドラマ。
その後大人の事情で完全版がWOWOWで放映され、今年の夏には映画化が予定されている。
西暦2022年人類は、ある事故によって破壊された地球を後に他の惑星へ移住していった。
それから50年後、かつての国家はなくなり各惑星が独立国家を形成していたが、法整備の甘さから犯罪組織や無法者が増え、それを取り締まるために賞金制度が導入。
そんな世の中で活躍するのがカウボーイと呼ばれる賞金稼ぎ達。
スパイク、ジェットの2人もそんなヤクザな稼業で宇宙を飛び回っている。
彼等の駆る宇宙船「ビバップ号」に共に乗り込むのは、記憶喪失で同じく賞金稼ぎのフェイ、天才ハッカーのエド、人間なみの知能を持つ犬アイン。
時にはハードボイルドに、時にはコミカルに、時にはどこまでも男臭く。
何と言ってもこの作品の魅力は、独特の世界観とキャラクター、ちらほらと垣間見える様々な過去の作品へのオマージュ。
主人公スパイクのモデルは間違いなく「探偵物語」の松田優作。ジョン=ウーの「挽歌シリーズ」、初期「ルパン3世」シリーズに通じるハードボイルド風味とアクション。
各エピソードのタイトルに用いられるロック・クラシックス(「闇夜のヘヴィ・ロック」「悪魔を哀れむ歌」等)。とまあ、ケンシロウのごとく俺のツボを突きまくってくれた作品だった。
もちろん、この作品が「オマージュと称した借り物だらけの作品」等では決してない。
まあ、ここでそれらについて語るとそれだけでスペースが無くなってしまうのでこの辺で。
現在TVシリーズがビデオ、DVDでリリースされているので、未見の方は是非一度観て頂きたい。
さてこの「ビバップ」の魅力の一つにサウンドトラックがある。
音楽はサンライズ作品には欠かせない菅野よう子。最近は「ターンAガンダム」なんかを手掛けている。
演奏は主にシートベルツと呼ばれるバンドが担当。
今回取り上げるのは、作品のオープニング・テーマである「TANK!!」。
初めてこれを聴いた時はブッ飛んだ。最近のアニメ作品としては異例のインスト曲。それこそ「ルパン3世」以来じゃ無かろか。
しかもタイトルに違わぬジャズテイスト溢れてるんだからたまらない。
グルーヴ感溢れるリズムに、クールなホーンがビシッと決まっている。
曲は所謂Cの3コード。イントロから後入って来るベースのリフがたまらなくカッコイイ。
もう、ドラムとこのリフだけで聴いたとしても、トリ肌モノではなかろうか。
アルバムのクレジットではBass :Hitoshi Watanabe ,Maki Kitadaとなっており、アルバム収録曲の中で2人のベ−シストがそれぞれプレイしていると思われる。
個人的推測では、「TANK!!」は前者の渡辺 等氏がプレイしていると思うので、勝手にそのまま解説させていただく(違ってたら偉いスンマセン)。
渡辺 等:AIRのサポートやバイオリニスト金子 飛鳥等とのAdiなど、ロックからクラシック、ジャズまで幅広く活動している。
音質はフレットレス、それも、おそらくアップライト。
楽器については、BASS MAGAZINEでの機材紹介を見る限りではアイバニーズやフォデラのフレットレスやウッドとエレクトリック両方のアップライトを所有している。
ここでの演奏はまず間違いなくアップライトだろうが、ウッドとエレクトリックのどちらを使ったのかは不明。
俺自身「こっちだろ」と断言できる程エレクトリック・アップライトっていじった事無いので比較できませんわ。
ただ、ウッドならではのボディ鳴りを感じるので、ウッドをマイク&PUミックスで出力してるかも。
以前のインタビューでも「エレクトリック・アップライトはもっぱらライヴ用」みたいな発言してたし。
フレーズ的にはペンタトニックを使用したラインなので、左手的にはさほど難しくない。
基本パタ−ンは4弦8フレットのCから3弦10フレットのG-F#-F-D#へ下降して4弦6フレットのA#というもの(EX-1)。

ただ、こういうハネたリズムはモタついたり走ったりするとみっともないので、ピック弾きにしろ指弾きにしろ。
リズム・キープとピッキングのバラつきに注意が必要だ。あくまで、クールに。
それにしても、このリフの音使いは結構使えます。
少し前のブランキーや、ミッシェルがよく使っていた手法だが、ルートと5度、マイナ−3度にオクタ−ブ上のル−トや7度の音を旨く組み合わせると、結構それっぽいイカしたリフになるのだ。
なおかつ、16分音符で空ピックとか入れると更によし(EX-2)
どっかで聴いたようなフレーズだが気にしないように。

何やらセッションでもやろうぜ、となった時にこれらを応用すれば、メンバーの見る目がちょいと変わるかも!
しかし、そのまんまやってネタばれしてたら、違う意味で見る目が変わるのでさらに注意だ!!
余談だが、うちのハニーに「なんかベ−ス弾いてよ」と言われてこいつをそのまま弾いたら「そりゃアニメだろうが!!」とキビシイ突っ込みを頂いた事があったっけ。
音源は発売された年の日本ゴ−ルドディスク大賞のサントラ部門を受賞しただけあって入手はカンタン。
現在「カウボーイ・ビバップ」のサントラは1枚目の「OST」から続く「NO DISC」「BLUE」と、ミニアルバムの「VITAMINELESS」の計4枚リリ−スされている。
今回取り上げた「TANK!!」は1枚目に収録されているが、他の3枚もオススメだ。