by Kodai Yamase
現在のエアロではそれほどでもないのですが、70年代のエアロの特徴のひとつに「ベースの音がでかい」というものがあります。ビートルズやストーンズなどの、所謂白人音楽だけではなくブルーズやファンクにも、特にリズムの面で影響を受けたためだと言われています。
トム自身も、ミーターズなどのファンク・バンドが好きだったらしく、「WALK THIS WAY」でのベースラインは非常に黒っぽく、ギブソン・サンダーバードとおもわれる音と相まって白人ロックミュージシャンらしからぬファンキーさがプンプンします。
思えば私が高校生のころ「パーマネント・バケイション」がリリースされ、昔のビデオ等を観たときはスティーブン・タイラーとジョー・ペリーのカッコ良さにばかり眼がいき、当時すでにベースを弾いていたくせに「何だ、この地味ーなおっさんは」ぐらいにしか思いませんでした。しかし、いざエアロをコピーするとなると、そのファンキーなセンスや、骨太でいて、アクの強いラインに素直に反省させていただきました。
ところで先日、この人と私は故サンダーバードといい本妻スティングレイといい、使ってるベースが結構ダブっていることに気付き、久しぶりにCDにあわせてエアロを弾き倒しては「おおっ!同じ音じゃん!」と感動の一時を過ごしました。チケット発売日に爆睡していた私のせめてもの自慰行為とも言いましょうか…。
使用機材についてですが、まずは70年代にメインで使っていたのがギブソン・サンダーバードとミュージックマン・スティングレイ。アルバム「闇夜のヘヴィ・ロック」はほぼ全編サンダーバードではなかろうか、と思われます。またライヴ・ビデオ「Texas Jam」ではピックガードを外した、メイプル指板のスティングレイを弾きまくっています。
この時期、AC/DCをはじめ、ハードロック畑のベーシストは積極的にスティングレイを手にしているようで、ひとえにラウドなギターサウンドに対抗するだけのパワーを持ったPUやサーキットが魅力だったのではないだろうか、と思います(AC/DCの人も、トムもStingrayのトレードマークでもある、卵形のピックガードを外しているのが笑えますが)。
80年代以降はスティングレイに加えて、ESPのカスタムモデルやサドウスキー等を使用する様になります。最近の機材セレクトの傾向としては、アクティヴ・サーキットを搭載したもの、曲によっては5弦ベース、フレットレスも使用しています。
サウンドも、70年代の比較的ハッキリした音像で「ゴンゴン」としたものから、よりレンジが低い、重低音を効かせたものに変化しています。
アンプは主にHEARTKIEを使用しています。
今更お勧め盤など書くのもナンですが、個人的思い入れで書かせていただきます。まずは「ライブ・ブートレグ」。
70年代の、ヘタクソだけど今の貫祿あるエアロとはまた違った魅力がたまりません。JBのカバーもしてる。ベース弾きなら全曲コピーすべし!
スタジオ盤なら「闇夜のへヴィ・ロック」。
このアルバムが一番ベースラインは面白いと思う。
あと、ビデオなのですが「PUMP〜BEHIND AND BEYOND」。
アルバム「PUMP」のレコーディングをドキュメントしたもので、曲作りやリハーサル、レコーディングの様子が捉えられています。バンドをやっているなら観て絶対に損はないハズ。
そんなわけで、トム・ハミルトンの巻でした。
ご意見・ご感想、真剣にお待ちしておりますので宜しく!