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Ollie Halsall Peter "Ollie" Halsall (オリー・ハルソール)

ハード、R&B、ジャズ・スタイルのどんな曲にも対応できる職人肌ギタリスト。しかし、その才能を十分
に発揮するものの、割と通受け対象の地味な存在感で通っている。短い人生の後半をスペインに留まり
ケヴィン・エアーズの片腕として活動し、1991年に"Still Life With Gutar"と言うケヴィン、オリーの共同
アルバムを残しマドリードの自宅で、ドラッグによる心臓発作によって孤独にも逝ってしまった。43歳で
あった。(合掌)オリー・ハルソールは逝ってしまったが、地味ながら自分のやりたい分野は一通り演奏し
てきたのではないかと思う。

1968Timeboxのヴォーカリストがマイク・パトゥ(Mike Patto)にチェンジし運命的な出会いをする。その後、
Mike Pattoとオリー・ハルソールの音楽性を、タイムボックスからそのまま移行させた"Patto"を結成。
約3枚のアルバムをVertigo,Islandから発表(約というのは発売されなかった4枚目があったから)解散後
、ジョン・ハイズマンがハードロックとジャズロックの融合を狙った様なテンペストに、あのアランホールズ
ワースの後釜としてt加入。その翌年、盟友マイク・パトゥと再び結成した"Boxer"で活動するも長続きせ
ず、ケヴィン・エアーズとの活動が主流になる。その間もニール・イネセンらによるビートルズ・そっくりバ
ンド"The Rutles(ラトルズ)"やジョン・オトウエイなど多数に参加、そのマルチぶりを発揮。ギターのみ
ならず、ピアノ、シンセはたまたヴォーカルまで取ってしまう音楽性豊かな天才は、マイク・パトゥやケヴ
ィン・エアーズの対照的なヴォーカリストに多大な影響を与えたことは間違いはない。

私が聞いた何枚かのアルバムを紹介しようと思います。(オリーのソロアルバムなど随時更新あり)
2003 2/4

Timebox (1967-1969)

Timebox / The Deram Anthology Timebox〜The Deram Anthology: 1.Gone Is The sad Man2.Barnabus Swain3.Tree House4.Leave Me To Cry5.Don't
Make Promise6.Yellow an7.You've Got The Chance8.Real Good Thing9.Beggin'10.Black Dog12.Stay There13.A Wo
manThat's Waiting14.Eddie McHenry15.Poor Little Heartbreaker16.Country Dan And City Lil17.Promise18.Come
On Up19.Love The Girl20.Girl,Don't Make Me Wait21.Walking Through The Streets Of My Mind22.Tmebox23.Wai
ting For The End24.Misty

タイムボックスのオリジナルアルバム収録曲プラス未発表曲を、一枚に収めた資料盤的なアルバム。裏ジャケを見ると
1998という年号が記載されているので24曲中14曲が未発表曲。淡いオールディーズ風かと思いきや、とんでもない
結構ロックしています。まだバンド自体に重心を置いているせいか、ハルソールのギタープレイには特筆するものが無い
が、曲の殆どをパトゥ+ハルソールのコンビで作っている。10曲目の"Black Dog"や15曲目の"Poor Little Heartbrea
ker"はこの年代では先進的なリズムとボーカルスタイルを確立していると思う。特に15曲目なんか無茶苦茶格好よろ
しい!!もうすでに"PATTO"が出来ていたようだ。

Patto(1970)

Patto Patto〜Patto〜: 1.The Man2.Hold Me Back3.Time To Die4.Red Glow.5San Antone6.Goverment Man7.Money Bag8.
Sittin' Back Easy

TimeboxからMike PattoとHalsallに後々にもThe Rutlesでも活動を共にするJohn Halsey(Dr)にベースを加えて結成。
音楽的にはタイムボックスとは全然ワイルドになっている。パトゥのボーカルもとてもソウルフルで、Halsallのギターもハー
ドドライヴィンって感じです。Halsallのギタープレイは"Red Glow"や"Money Bag"においては、もうアドリブっぱなしの強
烈なインパクトです。1曲目、ラストと勢いが途切れないところが凄い!

(1971)

Patto / Hold Your Fire Patto〜Hold Your Fire〜: 1Hold Your Fire2.You,You Point Your Finger3.How's Your Father4.See You Att The Dance
Tonight5Give It All Away6.Air-Raid Shelter7.Tell Me Where You've Been8.Magic Door

Designed by Patto,Drawn by RogerDeanとなっているので、パトゥがデザインしたものをロジャー・ディーンが書き下ろした
ジャケット。マンガタッチで一瞬笑えますが、よく見ると非常に斬新なデザインです。内容はファーストよりもぐっと曲が良く
私はこのアルバムがオリーが参加したアルバムで一番スキなのです。R&R系はタイトル曲と4,5曲目でオリーのアドリブ
ギターが炸裂している。痛快というか、R&Bのつぼを押さえたノリが快い。ブルース曲は3曲目とMagic door(この曲は
素晴らしい!)で一部リードはジャズギターを展開している。とにかく音の切れ目がない流れるようなソロはアラン・ホール
ズワースにも匹敵するくらい。異色のバラード2曲目や展開がジャズ風な6曲目など、挙げればどれも秀曲ばかり。作曲に
は全曲オリーが関わっておりギターの腕だけでなく曲作りにも多種多彩な才能が詰まっている。キーボードも色付けでは
あるが前作より表に出ている感じがする。よくハードロックといわれるが、非常にブルースやジャズの香りがするアルバム
だと思う。

(1972)

Patto / Roll'em Smoke'em Put Another Line Out Patto〜Roll'em Smoke'em Put Another Line Out〜: 1.Snging The Bluse On Reds2.Flat Footed Woman3.Mummy4.Loud
Green Song.5Turn Turtle6.I Got Rhythm7.Peter Abraham8.Capn'p And The Atto'sSittin' Back Easy

VertigoからIslandレーヴェルに移籍しての3枚目。ジャケの雰囲気も変わって、内容も変わってしまった。どうもVertigo時代
の2枚に比べてPattoの基本であるストレートな部分が欠けてるような..オリーのキーボードがやけに目立っているような気
がするハードなナンバーもあるのだが他と比べて引き立ているだけのような気がする。何かバンドの終焉を予感させている
アルバム。

Tempest (1974)

Tempest / Livng In Fear Tempest〜Living In Fear〜: 1.Funeral Empire2.Paperback Writer3.Starazer4.Dance To My Tune5.Living In Fear6.Yeah,
Yeah,Yeah7.Waiting For A Mracle8.Turn Around

テンペスト2枚目のアルバムだが前作よりよりハードなアルバムになっている。オリーのギタープレイも彼の参加したアルバ
ムの中でも一番ハードだと思う。まさにジミヘンスタイルだ。Pattoの時に見せたジャズ・フレーバーなソロは陰を潜め、トレモ
ロ・アームでうねりまくったりと..しかし、これがまた無茶苦茶カッコイイ。自身の曲はリード・ボーカルもとっていて、Mike
Patto並にソウルフルにシャウトしている。5曲目のタイトル曲などは、ギター、ピアノ、ヴォーカルとほぼ独り舞台でオリーの
ファンにはかなり堪能出来ると思う。4曲目の Dance To My Tuneではムーグ・シンセのソロも披露している。この曲のギター
ソロに一瞬、ライトハンド奏法(タッピング)の様な音が聞こえるのだが、この年代からテクニックも卓越したものがあったよう
だ。2のPaperback Writerは勿論ビートルズのカバーで、かなりのハード&テンポで格好良さを追求した仕上がりになって
いる。ラトルズの参加を考えても、やはりオリーのビートルズへの拘りはただ者ではない。

Boxer(1976)

Boxer / Bloodletting Boxer〜Bloodletting〜: 1.Hey Bulldog2.The Bizzard3.Rich Man's Daughter4.Big City Fever5.The Loner6.Why Pck On M
e7.Love Has Got Me8.Dinah-Low9.Teachers

あの超ドスケベジャケットのファーストは未だにお目にかかれず、これはセカンドだが最近出たお蔵入りになっていた音源らし
い。いきなりビートルズで幕開け。オリーが弾くビートルズのカバーは本当に素晴らしい。スカッと爽快なギタープレイでさも
良いアルバムと思って望んだが、んーどうも曲がイマイチ。オリーのギターは一所に収まらぬ相変わらず飽きないソロを展開
しているのだが。何となくパトゥの頃のソウルフルな押しの利いた曲でなくなっているのが残念。boxerという名前とジャケット
のインパクトは一級品だ。

The Rutles (1978)

The Rutles The Rutles:1.Goose-Step Mama 2.Number One3.Baby Let Me Be4.Hold My Hand5. Blue Suede Schubert6.I Must Be In
Love7. With A Girl Like You8.Between Us9.Living In Hope10.Ouch!11.It's Looking Good12.Doubleback Alley13.Good
Times Rol 14.Nevertherless15.Love Life16.Piggy In The Middle17.Another Day18.Cheese And Onions19.Get Up And Go
20.Let's Be Natural

サタディナイト・ライブの企画として、ニ−ルイネスがコメディアン、エリック・アイドルらとビートルズのパロディー・バンドを結成
。オリーはギター、キーボードで参加だが、ドラムがタイムボックスからの盟友Jon Halseyがらみの参加であろうか?オリー
のギターがどうのこうのという問題ではない。全くコピーするわけでなく、ごく一部のコードが同じだったり、メロディーが一瞬
そっくりだったり、コーラスワークが似ていたりと実に面白い。遠すぎると分からないし近すぎると白けてしまう、この辺のセン
スが凄い。オリーもよく似たリフなんかを時折混ぜながら巧みに演奏している。勿論、パトゥやボックサーなどの陰はなく、ビー
トルズに徹している。ビートルズ・カバーが今までも多かったのもうなずけるし、この企画は楽しんで演奏していると思う。
因みに4の"Hold My Hand"は"抱きしめたい"(オール・マイ・ラビングもはいってるかな)、15の"Love Life"は"愛にすべてを"
19の"Get Up And Go"は"ゲット・バック"。一番ニヤリとさせられたのは10の"Ouch!"。勿論"ヘルプ"。
如何に飽きないで、面白く、腹立たないくらいにパロっているので、お目にかかったら是非聞いてみてください。

(1996)

The Rutles / Archaelogy The Rutles〜Archaelogy:1Mjor Happy's Up And Coming Once Upon A Good Time Band2.Rendezvous3.Questiomaire4.
We've Arrived!(And To Prove It We're Here)5.Lonely-Phobia6.Unfinished Words7.Hey Mister!8.Easy Listening9.Now She
's Left You10.The Knicker Elastic King11.I Love You12.Eine Kleine Middle Klasse Musik13.Joe Public14.Shangri-la15.
Don't Know Why16.Back In '64

ジャケからも分かるように「アンソロジー」に対抗して「アキオロジー」。裏ジャケの年老いた3人(勿論オリーは除く)の写真を
見ると再結成した感じ。ラトルズの海外のサイト(公式?)で調べたら14,15,16は新たに録音したようだ。他はヴィンテージ・
サウンドと書いてあった。オリーの名前もクレジットされているので未公開の音源であろうか?マァそんなことはさておき、今回
もパロまくり。いきなりサージェントペパーズ〜のイントロ5秒くらい同じ(笑)このパロディーではいると引き込まれるね。笑いた
くなくても何となく笑ってしまう
4We've Arrived!(And To Prove It We're Here)これは"Back In The USSR"。入りをわざと間
違えて入り直すところが芸が細かい(アウトテイクでマジかもね)笑)7のHey Misterは何のパロかど忘れしましたが、とにかく
声がジョン・レノンにそっくり。怖いくらい。半分は元が何の曲か分からないのが多いが、"A Day In The Life"の前奏ピアノが
入っていたり、イエローサブマリンの潜水艦からの声や、ヘイ・ジュードの後半や..小さい所あげるときりがない...

 

Kevin Ayers (1974)

June 1,1974 Kevin Ayers-John Cale-Eno-Nico 〜June 1,1974 Kevin ayers-John Cale-Eno-Nico〜: 1.Driving Me Backwads2.Baby's On Fire3.Heartbreak Hotel4.The
End5.May I?6.Standing In A Bucket Bluse7.Stranger In Blue Suede Shoes8.Everybody's Sometime And Some People
All The Time Blues9.Two Goes Into Four

ケヴィン・エアーズがアイランドレーヴェル移籍を記念して、ロンドン・レインボウシアター(イエスソングスでもお馴染みな所
ね(^^)で、タイトルクレジットのミュージシャン以外にもマイク・オールドフィールドやロバート・ワイアットなど豪華ゲストで
収録された貴重な音源。オリーもバックミュージシャンとして全編関わっている。因みにピアノは1,オールギターが2,3,8
、リードギターが5,6,7、アコースティック・ギターが9である。あまりにもインパクトが強すぎる(ジャケ見れば分かる..怖
い(;;))ミュージシャンばかりでオリーのプレイも霞んでしまいがちだけど、ケヴィンの代表曲May I ?ではしっかりあのジャ
ジーでメロウなソロを弾いている。(あっ、Ollie Halsallって感じね)プレスリーのハートブレイク・ホテルの変態カバーでもそれ
にあわせて変態ギターもこなしているし(笑)9曲目ではまだ20歳のM・オールドフィールドとアコースティックのジャラジャラ
で共演している。でも何と言ってもNicoの"The End"に尽きてしまう。あぁナイトメア...このアルバムの邦題も"悪魔の落と
し子"だしね。(ブラック・サバスか!)

(1976)

Kevin Ayers / Yes We Have No Mananas Kevin ayers〜Yes We Have No Manaas,So Get your Mananas Today〜: 1.Star2.Mr Cool3.The Owll4.Love's Gonna Turn
You Round5.Falling In Love Agan6.Help Me7.Ballad Of Mr Snake8.Everyone Knows The Song9.Yes I Do10.Blue

上記のライブを除けばケヴィンとは4枚目になるアルバム。曲調としてはポップなものが多く、ギタリストとして参加と言うより
は何かプロデュースしているという雰囲気がケヴィン・エアーズとの仕事では感じられる。の曲はどうでもいいです、何と言っ
てもラストの"Blue"に尽きる。あまり全編ブルージーなソロは弾かなかったオリーもここでは泣きまくっている。曲調も海に沈
んでいくよ〜(^^ゞという感じなので、背筋がぞくっとするくらい痺れます。(亡くなっているせいか余計に深く感じる)オリーの
ソロプレイだけで言えば3本の指に入るくらい素晴らしいギタープレイで、帯に書いてあるようにまさに"必殺"である。

(1988)

Kevin Ayers / Falling Up Kevin ayers〜Falling Up〜: 1.Saturday Night(in deya)2.Flying Star3.The Best We Have4.Another Rolling Stone5.Do You
Believe6.That's What We Did Today7.Night Fighters8.Am I Really Marcel

83年頃にスペインの会社と契約したケヴィンは、オリー以外は全てスペインのミュージシャンを起用。オリーもギター、キーボ
ード、ドラム、ベース、ヴォーカルとすでに片腕どころか共同製作になっている。音としては非常にポップで、80年代に流行っ
ていたカーズなんかのテクノ系何かの音もあったり、バラードあったりと。特に変わった試みはない。オリーの楽器プレイも
すでにアルバムを作るプロデューサー感覚で70年代の燃えたぎる、エネルギッシュさは微塵も感じられないが、やはり激動
の時代を切り開いてきたエキスパートとして、ちゃんと時代の流れに沿った熟練美を披露している。

 

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