私にとっての真理(vol.2)

このページでは、私が実際に聞いたJ-POPのなかからいくつかをとりあげ、

いろいろ書いていくものです。


信じるものに救われる(谷村有美)

大人になってから気づく真理というものがいくつかあります。しかし、大人になる前には

知っていたはずなのに、大人になるために捨ててしまった真理というものも存在すます。

「明日は今日のことを引きずった未来ではない」というのもその一つだと思います。

 

大人になってしまうと、何かの挫折をしたときに立ち直るのが大変になってしまいます。

それは、明日になっても今日のことを引きずって悪い日々になってしまうのではないか

という恐れが強くなってしまうからです。かくいう私にもその気持ちはあります。

そのために明日を迎えるのが怖くなることもよくあります。

 

夕暮れを忘れるくらいレンゲ草を摘んでいたころの無邪気だった時代は私たちの過去には

確かに存在した時代でした。そのころ、明日が悪い日だったことなど全くなかったはずです。

たまには気分が悪かったこともあったことでしょう。しかし、明日になれば全てが過去のことになり、

明日はいい日であると信じることができたのです。

 

いったいいつごろから私たちは無邪気でなくなったのでしょう。夢を信じることがいつから

恥ずかしいことになったのでしょう。世間は夢を抱くことを忘れてしまっています。それは

死の不安を忘れるために未来を考えなくなった代償でもあります。しかし、本来私たちは

夢によって大きな力を手に入れられるような、そんな存在だったはずです。

 

それとも、そう信じること自体が間違っているのでしょうか。ひょっとして、こういった無邪気さ自体

もはや存在しないものなんでしょうか。私は存在しないものを見るようなドン・キホーテ的

存在なのでしょうか。あるいはそうなのかもしれません。しかし、ドン・キホーテにとって

幻影をみていた方が解けたときよりも幸福なときだったに違いありません。だとしたら、

ドン・キホーテだった方がよほどましです。

 

芸術が見せるものは、私にとっての真実でもあるのです。それが共同幻想だったとしても、

私は持ち続けます。だからこそ、私はコレクションの1つとしてこの曲をあげることが

できるのです。

 

作詞・作曲 谷村有美 編曲 清水信之

Sony Records<Sony Music Entertainmemt(Japan)Inc.> 1995/02/22 ESDB3867


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