チャート研究(vol.5)

このページでは、チャートに関するいろんなことを研究していきます。


チャートで未来を知ることはできない

情報収集という意味でいちばん重要なのは、90-100位くらいに何がランキングされているかということ。そこには、上位から落ちてきた過去の流行と、これから伸びていく可能性を秘めた未来の流行が顔を出している。(中略)すでにベストテンに入っているものに目をつけたのでは、ビジネスとして食い込むどころか、自分がお金を払う立場になりかねない。しかし下位の方はチェックしていれば、まだ手垢のついていない新しい才能と出会えるかもしれないのである。

(中谷彰宏の情報塾 サンマーク出版より抜粋)

中谷彰宏さんは、「面接の達人」などで有名な人です(その筋では)。彼の本は私も何冊かもって

いまして、時々読み返しています。書いてあることはほとんどうなずけるのですが、冒頭の文には

疑問を覚えています。

 

オリコンといえば、音楽業界では知らないものはいないという音楽情報誌です。この雑誌には

シングル・アルバムチャートが1−100位まで載っています。その90−100位にはだいたい

演歌がはいっています。演歌が流行するなんて事はまず考えられません。

 

私が思うに、チャートに載った時点でチャートの順位という「手垢」がついてしまうように

思います。何位であっても載った時点で目をつけても遅いのです。リスナーに届けられる時点で

すでに商売としておいしいところは押さえられています。あとは、どれだけ早く自分が知ったか

という自己満足の部分でしか差がないのです。

 

リスナーにとって大事なことは、曲を聴いてみて、それが「自分にとって大事なのかどうか」

「自分にとって必要なのか」ということだけです(それだけではない、という人はぜひ意見をください)。

商売にするつもりなら、最初の契約が自分のところに来るように会社を作るか、あるいは、

アマチュア・インディーズの時点で損得抜きに応援するかしないとだめです。商売にする気が

ないなら、ふつうに聞いていればいいのです。幸い、いまはテレビ番組がたくさんありますから、

その中のいくつかをチェックすることで十分見極めがつきます。

 

流行を知るためにチャートをみることは正しいのです。しかし、チャートは現在を切り取った

ものであり、過去や未来はそれだけでは知ることは出来ないのです。未来がどういうものか

を知るためには、「自分で流行を作り出すしかない」(by小室哲也)しかないのです。

(この発言は記憶で書いたものです。出所を知っている人は教えてください。)

 

チャートは「複雑系」なのです。ある時点の初期値がすべてわかっていれば過去も未来も

予測できるような物理学的現象ではないのです。


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