私にとっての真理(vol.5)

このページでは、私が実際に聞いたJ-POPのなかからいくつかをとりあげ、

いろいろ書いていくものです。


Lucky Goes On!-しあわせがゆく-(亜波根綾乃)

亜波根綾乃は、テレビ東京系「ASAYAN」における第1回レコード会社争奪大放出オーディション

(1996年2月4日)においてみいだされ、デビューしています。しかし、現在は活躍しているとは

言えません。なぜなのかな、と思い、中古で手に入れることができたのを機会に聞いてみることに

しました。

 

結論からいうと、「売れなくて当たり前」ということになります。決して下手だからそういっているのでは

ありません。この曲において、彼女は「抜けるような青空の下」の雰囲気を出すことに成功していますし、

その雰囲気はこの曲にあっているのです。

 

失恋してもいつか思い出になるよ、いいことあるからさ、といった軽い調子でなぐさめる歌には、

椎名林檎の「自作自演を過剰に演じる声」も

浜崎あゆみの「ざらついた、今にも消えてしまいそうな声」も

YUKI(JUDY AND MARY)の「リスナーに向かってまっすぐに飛んでくる声」も

全くあわないのです。亜波根綾乃の「空気のように包み込む声」でこそ、リアルに感じられるのだと

思います。

 

しかし、このような軽くて”古くさい”曲は、リスナーに望まれていないように感じます。”私”に一直線に

飛んでくるような曲でないと、見向きもされないのです。もしそうでなければ、椎名林檎や浜崎あゆみが

リスナーに受け入れられることはないように思います。

 

そういうわけで、一般受けするような曲ではないのですが、このように包み込む歌声を持つ亜波根綾乃

という歌手がこのまま消えるのは惜しい気がします。しかし、市場原理によって消えていくのは

しかたないことなのでしょう。J-POPリスナー研究所には彼女を再び市場にのせる力はないのです。

今私にできることは、彼女の存在を当研究所の記録に残すことだけです。そしていつか見に来てくれる

人に向かって発信するだけなのです。

作詞:永森 羽純 作曲:奥居 香 編曲:坂井 紀雄

air Rhythm records(PIONEER LDC,INC.) 1998/02/25 PIDL-1250


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