私にとっての真理(vol.17)

このページでは、私が実際に聞いたJ-POPのなかからいくつかをとりあげ、

いろいろ書いていくものです。


あおぞら(椎名林檎)

冬山にスキーに行って、山小屋に泊まるとするじゃないですか。それで、山小屋ですごす夜に

(薪が理想ですが)ストーブか何かで暖をとってですね、外は寒いけれど、あなたがいる部屋は

暖をとっているおかげで暖かいとするじゃないですか。その暖かさにいつのまにか頼っている

自分の姿を考えるとしますね。とても居心地が良くて、離れたくないな、と思う暖かさのことを

考えるのに適切だと思いません?(だからこそ、推理小説などによく使われる舞台でも

あるのですが)

 

この曲を聴くと、その山小屋に止まっている自分の姿を私は思い浮かべるわけです。暖炉が

ある大部屋で木の椅子に座って、陶器のコップに入ったミルクコーヒーを飲んでいるんです。

他の人はいないのが理想ですが、まあその部屋にはいないことにしましょう(別の部屋で寝てるか

作業してるかです)。湯気が立っているけれど、舌がやけどするほどではない(猫舌なんです)

ミルクコーヒーを飲みながら、黙ってひとり考えているわけです。考えを妨げるものは何もない

のですから、そのうち長いこと忘れていた人のことを思い出すわけです。それが恋人だった

人か友達だった人か、ひょっとして親だった人かもしれませんね。

 

人生をそのころとはちがった視線で眺めている私としては、彼または彼女のことを懐かしく

思い出しているわけです。何気なく別れたか喧嘩別れかはともかく、今現在連絡先も定かでは

ない人のことです。まだどうやっていえばいいのかはよくわからないのですが、会いたくはある

のですが積極的に探すほどではなくて、懐かしいのですがそれだけの人のことです。

 

こんな時って、得難い瞬間だとは思いません?なにげなくて、でも得難い瞬間ですよね。

こういうときの楽しい気分って、他のどういうときに味わえるというのでしょう。ぜひ聴いてみたい

ものです。それに、どんな人でもこういうときには明日が晴れだということを信じたくなりますよね。

晴れたらどうするかを考えてみたくなりますよね。真っ先に雪が降って寒かったら山小屋に

とどまらなくてはなどと普通は考えませんよね。(だから崩したくなるのでしょうか。いろいろな

推理小説ではこういう筋立てをよく使いますよね)

 

私がこの曲を聴いてみえてきたのはこんな風景です。曲批評になってませんか?勘弁して下さい。

こんな風景を思い浮かべることは、それだけで十分楽しいのです。その楽しさを皆さんに伝え

たかったのです。

作詞・椎名林檎 作曲・椎名林檎 編曲・亀田誠治

TOSHIBA EMI TOCT-22010 1999/10/27

本能(椎名林檎)に所収


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