初期10代アート

〜“アイドル”を封じ込めた実力主義の象徴〜


ところで、小室哲哉が押し進めた”ダンス・ミュージック中心主義”も、初期ヴィジュアル系

が押し進めた”進化したロックミュージック”も、アイドルを視野に入れたものではありません

でした。両方とも実力主義を掲げ、アーティストとして世に出てきたのですから、その

間隙をついてアイドルが生き残っていても不思議ではないはずです。

 

しかし、実際にはアイドルはいったん絶滅してしまいました。生き残った人たちも、

J-POPという枠に入る方たちではありませんでした。つまり、非常に限られた層のための

伝統芸能と化してしまったのです。歌謡曲や演歌みたいな位置を占めたに過ぎない

のです。

 

なぜそういう事態になったのでしょう。J-POP以前には、アイドルは社会現象を作れる

くらい浸透していたのですから、J-POPというジャンルができてからも生き残れるはず

です。しかし、そうした人たちもアイドルを支持することはありませんでした。なぜなら、

他に支持すべきジャンルが現れてきたからです。

 

沖縄アクターズスクール→ライジングプロダクションという経路で、安室奈美恵をはじめと

した初期10代アートの面々がデビューしていきました。彼女たちは、小学生になる前から

アクターズスクールに通い、レッスンで実力を磨いて、プロとしてデビューしていったのです

が、小中学生という年齢は、アイドルと呼べる年齢ですよね。つまり、初期10代アートは、

アイドル代わりに受け入れられてきたのです。

 

いったん受け入れられれば、実力ある人たちですから、ファンに夢を与え続けることは

簡単なことです。それに、デビューしてからもプロとして仕事をしていることと、年齢的に

かわいがられやすいことから、幅広い年齢層のファンを獲得してきたのです。

 

1994年から1998年にかけて、大まかにいって「TKプロデュースと初期ヴィジュアル系と

初期10代アートの3大決戦」といった状況になっていました。これを変えるには、

リスナー自身の変化を待つ必要があったのです。

 

代表的アーティスト:安室奈美恵・MAX・SPEED・知念里奈・DA PUMP・Folder

熱狂度:★★☆☆☆(安室奈美恵とSPEED以外はあんまり…)

新鮮度:★★★☆☆(基本的に伊秩弘将さん1人ですからねえ)

統一度:★★★★★(やめたくなる境地はとっくに過ぎてるようですし)


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