88.02.23 DIP THE FLAG INTERVIEW
掲載誌:CHROTUM・P Vol.5+6

※Dr.の本庄さんは欠席でした
─自己紹介からお願いします。
山路(以下Y):GとVoの山路です。この人は伊藤くんです。
伊藤(以下I):あ、Baの伊藤です。
─結成のいきさつを教えて下さい。
Y:今のバンド?三人になったのは去年の10月位。
─その前は?
Y:伊藤君は前のバンドから一緒で、本庄君は伊藤君が前やってたバンドでドラム叩いてた。
─バンドの経歴を教えて下さい。
Y:最初はね、東京グランギニョルの人がVoやってるDAYS OF GREENってバンドやってました。
─それ以前は?
Y:その前は別に…やってないです。
─その後は?helperとか結構やってますよね。
Y:その後は、DAYSっていうのが解散してから、今のLOVINのVoの人と俺と前のリザードのDrの人とバンドやったりして、それが終わって、今のバンドになって、(helperとしては)NEUROTIC DOLLとか、なんか顔を白く塗ったりして、あとVISION 99っていうバンドとか、グーテンモルゲン・ヘルマイヤーっていうバンドちょっとやってて今休止してて、ラプシュカっていうバンドでBaやって、あ、あとアルルカンでたまにG.弾いたり…。
I:遊びのバンドはちょこちょこやってたけど…。
Y:本庄君とやってたんでしょ?
I:本庄と…それで、DAYSっていうのに誘われて、やって、それから…今に至る。
─他のバンドのヘルプとかやって、DIP THE FLAGの音に影響は出ましたか?
Y:全然ないです。皆さんに影響受けましたけどね、そんなに、ただ、人間関係が広がったってだけで…なんかねえ、あ、いいや。
─え、なんですか!?
Y:なんか、いろんなバンド手伝ってて、やっぱり自分のバンドを続けようと思ったけど…。やっぱ自分のバンドだよな、とか思っちゃうよね。
─やっぱりDIP THE FLAG がいちばん?
Y:割とそう思ってたりする。
─…作詞、作曲はどなたが?
Y:曲は俺がちょっと作ってきて、みんなで合わせてだんだん、だんだん…。
─歌詞に意味はありますか?
Y:あるものもあります。
─例えば?
Y:魚の歌とか…。
─シュールなこと歌ってるとか。
Y:いや、そんな…そんなシュールとかたいそうなもんじゃない。
─じゃあ、どんなこと歌ってるんですか?
Y:そうですねえ。せつない歌。
─歌詞は英語、ですよね?
Y:いや、英語のもあるし、日本語のもある。半分くらい英語。
魚と蛙の歌なんだけど…。
─魚が蛙を愛してしまったとか…。
Y:魚と蛙に鳥が愛されてるという意味なんです。いつも一曲目にやる曲です。(SLUDGE)
─自分たちの曲で好きな曲は?
Y:ジャージャジャてやつ(MIRRORS)
─あれかっこいいですよね。
Y:あれは…やってて気持ちいいっていうか…うん。
─伊藤さんは?
I:…生。

Y:イントロがチャラチャチャ〜ってやつ。…最初がインドみたいなやつから始まるやつ。生は追いつめられてんの。(伊藤さんに)あんた知らないんだ。
I:知ってるよ。I can't rescue you…だろ?
─すごく詞が不思議なんですけど。
Y:なに、なんで?
─お魚と蛙が鳥を愛してしまったとか、ぜんぶ山路さんが作ってるんですか?
Y:違う。俺が書いたのはちょっとしかない。
─じゃあ誰が?
Y:親しい人です。うちのマネージャーみたいな人がいてね、
I:マネージャーっていうか…
Y:マネージャーじゃないけどね、たまにライブとか来て、打ち上げ来て寝ちゃう人なんだけど、その人にこういう詞かいて、とか言って書いてもらったりとか。詞から出来ることってないから。
─バンドのコンセプトは?
Y:せつない。あと、やっぱりロックン・ロールっていうかねー、基本的に。あんまりその場限りのバンドみたいのはやりたくないです。
─ずっと続けるんですか?
Y:それは分かりませんけど。
─ビジュアル面で凝ったりはしないんですか?
Y :ああ、サングラスかけたりとか、化粧したりとか髪の毛たてたりとか(笑)
─白塗りに紫のルージュ塗って…
Y:それはノイさんだよ。…あ、この間JAMでやった時、始まる前に8ミリみたいの流したんだよ。
─どんな8ミリ?
Y:知らない。なんか工業地帯とか映ってたみたいだけど。本橋くんが8ミリ持ってきてて「やろう」とか言って、やっただけなんだけど。
─お客さんの反応とかどう思いますか?踊ってほしいとか、拍手してほしいとか…。
Y:拍手してもらうと、どうもなんかね…。この前2/11にやった時になんかすごい頭ふってる男の子とかいて、ああノッてんなあとか思った。ね。
I:俺、見えなかった。
Y:俺、よく見てたからねえ。
─じゃあノッてほしいとか?
Y:ノッてほしいとかはあんまりないけど…なんかわりと反応してくれれば嬉しいね。
─どういう感じで?
Y:どういう感じでもいいんだけど、終わった後に、いやあ良かったですよ、とかそういうんでもいいんだけど。
─ライブ中何考えてますか?
Y:伊藤くんがまた間違えたかなあ、とか(笑)
I:間違えないように、とか。
Y:また山路に怒られちゃうな、とかね?
I:本庄がいつも叩くのと違うな、とかね(笑)
Y:そうそうそう。
─影響を受けたバンドとかは?
Y:テレビジョン。
I:バンド…どうだろ。
Y:ルースターズ。
I:いや(笑)それが全然音に表れてないから。
Y:ああ、だからよく聴いたとか、これはよく聴いたよな、とかいうのは…
I:あ、DATE OF BIRTHとかいいと思います。
Y:あとねー、リチャード・ヘル、ドアーズとベルベット・アンダーグラウンドとイギー・ポップとか…
─あ、DAYSがバウハウスっぽいと思ったんですけど。
Y:あーそれはねえ、気のせいだと思う。だってあの頃って全然バウハウスとかってそんな別に好きじゃなかった。あんとき(解散の時)はP.A.をANTENAっていうバンドの斉藤くんっていう子がやったの。だからちょっとVoとかP.A.がそういうかんじになってたのかもしれないけど…。
─国内では。
Y:最近は、やっぱり割礼がすごい好きだけどなあ。
I:割礼もいいけど、SPEAR MENがすごく…
Y:好き。SPEAR MEN の水沢さんがうちのバンドのことをわりと誉めてくれたみたいで、それがすごく嬉しかった。
─割礼のどこが好きなんですか?
Y:わりと全部好き。声、歌とか詞とか、なんとなくわりと聴いてきたものが似てるんじゃないかなとか感じさせる。早川義夫とかはっぴいえんどとかそういうのを聴いてたんじゃないかと思わせる。
I:なんか決して盛り上がらないっていうとこがいい。
Y:盛り上がらないんだけど、盛り下がらないんだよね。
─はっぴいえんどとか、テクノは好きなんですか?
Y:テクノ嫌い。…はっぴいえんどはテクノじゃないよ。日本語のロックだよ。どうでもいいけど、割礼の人が俺のこといつも、しまくんて呼ぶの。
─なんでですか?
Y:しまくんに似てるから(笑)しまくん(現:割礼Dr)っていう人が名古屋にいるんだって。
─楽器始めたのはいつごろですか?
Y:エレキギター弾き始めたのは高校三年生くらい。
─その前は?
Y:フォークギターとか弾いてました。
─フォークギターでかぐや姫とか長渕剛とか聴いて弾いてたんですか?
Y:いや(笑)やっぱりフォークはねー…一人好きな人がいる!
─長渕剛!
Y:いやーそれはいいとして…友部正人っていう人がいるんだ。この人のバックでミチローとかBa弾いたりしてたし、なんかスターリンのライブとかに出たことあるんだよ。この人は今でもわりと好き。
─友部正人さんの曲で好きな曲は?
Y:にんじんとかね、知らないでしょ?
─はい…伊藤さんはいつごろですか?
I:高校入ってから。
─フォークギター?
I:いや、最初からベース。
─どういうバンドのコピーやってたんですか?
I:それはですねえ(笑)
Y:子供ばんどでしょ?
─その頃のヒーローは誰ですか?
I:高校生の頃ですか?いやあどうでしょう。
Y:うじき。
─うじき!(笑)山路さんは?
Y:エレキ始めた頃?大江慎也とかね。大江慎也は今でもねえ…。
I:やっぱ大江くんとか、あと石橋凌がちょっと…
Y:おー(笑)
I:ちょっと。
Y:あとねー蘭丸とか、森やんとかね。
─MODS。
Y:いいと思います。あの頃は好きだったもんね。
I:大江慎也だよ、ね。大江慎也。
Y:でも、ずっと好きなのってルースターズ位だよ。
─メンバーからメンバーの紹介をして下さい。
I:あ、本庄…本庄くん好きです。
Y:あ、本庄くんに言ってくれって頼まれてたんだ…(といって紙を出す)本庄くんの目指してるドラム「タイト且つパワフル。スピード感溢れ、スリリングなビートがはじけ、スパークする。そしてうねらずにはいられない。そんなドラムが私は好きです」だって。
本庄くんはそういうスリリングな人。本庄くんはねー、人をせつなくさせるね。
─なんか武勇伝はありますか?遅刻してライブ五分前に来た、とか。
Y:いやーありますけどねー。うちのバンドはリハなしとか結構あるから。本庄くんはねーちょっと普通の人と違うし、ドラムがすごくいいんだな、性格が出てるっていうか。
─どんな性格ですか?
Y:素晴らしい…あのーすごくいい奴です。
─山路さんから見た伊藤さんの性格は?
Y:面倒なことは御免だよ(笑)って感じ。そんなかんじ。でも、あんまりブルースとかそういう泥臭いもんを聴いてなくて、そういうのがベースに出てなくて、いいと思いますけど。
─伊藤さんから見た山路さんは。
I:いやーもう…
Y:頭が上がりません。
I:いや、やっぱ今迄やってきたバンドの中で一番のギタリストなんじゃないかと思います。
Y:本庄くんは?
I:本庄はー、あれはあんなもんじゃないかな(笑)あんまり気にしないようにしてるけど…いい人ですよ。
Y:でも本庄くんのあの人じゃなかったらできないドラムを叩いてるよね。
Y:やぱりバンドはVoだよ。
─山路さんはずっとVoやるんですか?
Y:たぶん。もっとちゃんといい人がいれば、その人にするかもしれないけど、そういう人もいないしねえ。
─歌ってて楽しいですか?
Y:楽しいこともある。
─G.とVoとどっちが気持ちいいですか?
Y:わかんない。どっちも違う。G.はG.で変わったことやると、みんなビックリするし。
─Dip The Flagの魅力はどんなところだと思いますか?
Y:テンションが高い。
I:うーん…
─例えば、ソリッドなギターとか、タイトなベースとかリズミカルなドラムとか。
Y:おー。そのとおり。その通りですよね。
I:どうかねー。そうだったらいいね。
Y:でも、Voとか聴いててどう?
─東洋的。中近東。なんていうんだろー、いい。音のテンションは本当に高いと思います。
Y:ほんとー?
─なんかすごい、綺麗だよね。上手だと思う。
Y:前のバンドの時とか、バンドでいくら頑張ってもなんか、ギターがすごいですね、とかそれぐらいしか言われなくて、バンドで誉められるってことはめったになかったからね。
I:ほとんどなかった。
─レコード発売の予定はないんですか?
Y:ああー是非誘ってほしいですね。うちから出してみんかね、とかね、お金をドーンと出してくれるとか。
─自分たちで出す気はないんですか?
Y:お金…お金がないっていうのもあるし、まだちゃんと曲自体が完璧な状態じゃないっていうのもある。
I:そっちの方が大きいよね。
─入りたいレーベルとかありますか?メジャーでもインディーでも。
Y:ないなあ…。テレビジョンとかドアーズと、バニーメンとか、そういうのとおんなしとこ入りたい。…それはウソですけどね。
─子供の頃はどんな子供でしたか?
Y:要領の悪い子。今考えると、もめ事についついまきこまれてしまったりとかね。
I:いい子でした。
Y:決して反抗しない子で…
─どんな遊びしてました?
Y:遊び?カード集めたりとか、したよね?
I:してないよ(笑)
Y:あ、野球とかしたなあ。
─ポジションは?
Y:ファーストとか。左利きだからね。
─足速いんですか?
Y:足はー、あんまり速くない。
─伊藤さんは野球とかやりましたか?
I:野球とかはやんない。バスケット…。
─普段は何をやってますか?
Y:最近はテレビ見たりとかしてます。
─どんな番組をよく見ますか?
Y:ズームイン朝とか、それが終わると、八時からポンキッキが始まるから…
─八時半からは?
Y:もう寝る。
─伊藤さんはテレビ見ますか?
I:よく見る。
─どんな番組?
I:プロレスとか、あとドラゴンボールとか…。
─もし一週間後、地球が破滅するといわれたらどうしますか?
Y:家にいたりとか、スタジオ入ったりとか。わりと普通。
I:どうしましょ(笑)そうですねえ、落ち着きないですね。
Y:それまでに家を借りていたいとか。
I:あー、そう。
─生まれ変わるとしたら、何になりたいですか?
Y:トム・ヴァーレイン。
I:(笑)
─伊藤さんは?
Y:フェナルド・ソンダーソン
I:そうだねー。あとルーリードとか。
Y:あー俺、ジム・モリスン。あ、でもすぐ死んじゃうからなあ。
─(笑)十年後の自分は何やってると思いますか?
Y:十年後はねーやっぱり吉祥寺にマンションを借りてだな、昼起きて、ご飯食って、井の頭公園行って、夕方になったらLOFTとかでライブとかして、それで朝まで大都会でカーッと、とかね。
I:全然考えてないって感じです。
Y:きこりじゃないの?
I:猟師とかね(笑)
Y:陶芸家とかね。
I:陶芸家ーどうかねー。ちゃんとした家に住んでいたいっていうか…。
Y:あれ?今は住んでないの?
I:…そう。
Y:あ、そうなんだ。
─メッセージをお願いします。
Y:是非、ぜひ見に来て下さい。
I:よりよい演奏を目指すので、来て下さい。
Y:みなさんに受け入れられて。
I:そうだね。
─どうもありがとうございました。
(新宿Ducky Duckにて)

イトウさんが好きな曲『生』といつも一曲目にやる『SLUDGE』

『生』〜I can't rescue you〜
I can't rescue you
and you can't rescue me, either
but you and I are here forever
Like water, like the sea
I'm only be here and there Do! understand
Catch the air Looking for the sun
Tear the paper
I can't rescue you
and you can't rescue me, either
but I want to be here together
Like waves, like a bird
I can go everywhere …Do! understand
If you become a cat I wanna be
I wanna be …the moon
Catch the air Looking for the sun
Break the brick

『SLUDGE』
The silver fish which has loved you
strokes the wave
D,D,Deep more deep it dives, you know
And it hides away from you to the bed
of the sea
I'm a sad silver fish loving you
I only watch up you bird above the water
I only watch up you bird above the water

The red frog which has loved you
strokes the stagnant sludge
D,D,Deep more deep it swims, you know
And it hides away in the duckweeds
I'm a sad red frog loving you
I only dream of you bird above the sludge
I only dream of you bird above the sludge

The silver fish has loved you
The red frog has loved you

Only watch up you bird above the water
Only dream of you bird above the sludge