「紗佑里〜!こっちこっち、早くしろよォ〜o」
俺はいつものように紗佑里を呼ぶo
『もォ〜和也は準備早いナァ〜』
またぐずぐずしてる紗佑里o
紗佑里とは俺の彼女だったりする超可愛い女の子o
しかも俺より4つしたo
年齢なんて関係ないけどさo
今日は2人で真夏の海へo
俺はまだ17歳だから免許もってなくて、電車で仲良く・・・o
『──わぁ、きれ〜!!』
波が紗佑里を誘ってるo
なんだか俺も、引きつられるものがあるo
「海って果てしないナァ・・o人間がどんだけちっぽけなものか・・o」
俺は今日一曲できるかな〜と考えていたo
『こっちきて〜!!泳ごうよォ〜』
敷物の上にばっと置いてある紗佑里のワンピースo
ワンピースからただようほのかな香りo
何もしなくても紗佑里は海の香りただよう可愛い子だo
「今いくよo」
Tシャツを脱ぎ捨て、紗佑里に向かって走るo
──どれくらいたっただろうか......
『あ、もう夕方だぁo』
今日泊りで考えてきた俺たちは、宿探しo
<海、どうせなら民宿とかプレハブとかがいい>
という考えで、民宿探しo
「「民宿:大野」かぁo」
いかにも民宿〜みたいな名前の民宿にはいっていったo
「いらっしゃいませ〜」
優しそうな女将さんだo
「今日はすずしいですよ──」
『──ねぇ和也〜、のどかわいちゃった』
「んあ?自販機でもいくか?」
夜中に紗佑里が俺を起こすo
『──夜の海はまたきれいだね〜oみとれちゃうo』
防波堤の上バランスとりながら俺たちは歩いたo
強い風が吹くo
「ぅっわ、紗佑里、大丈夫か?道路におりよう・・・」
そこに紗佑里の姿はもうなかったo
暗闇で見えないのか?
いや違うo
俺の周りにいない・・・o
「紗佑里・・・?」
防波堤から海方向の下を見たo
「っ!!紗佑里ィっ!!!」
紗佑里は下におちていたo
運悪く下は岩でごつごつしていたo
俺は民宿に連絡をとって、海岸におりたo
「紗佑里、大丈夫か!?」
『ん・・・頭が痛い・・・』
頭をうったのか?
とにかく病院へ行こう・・・
「面接できるようになりましたよo」
ナースがいうo
「あ、はいoいきますo」
紗佑里の病室にはいるo
しかし、そこは薄明るいカウンセリングルームo
「紗佑里、大丈夫か?心配したんだぞォ〜o防波堤にはのらないどこうなo」
『・・・・・らない・・・』
「え?なんだ?」
『なにもわからない・・・oあなたは一体誰ですか?自分は何者ですか?ここはどこなんですか?』
「・・・・・・!?」
医師によると、あまり高いところから落ちた衝撃で意識が狂い、
ぞくにいう記憶喪失障害になってしまったというo
(傷ひとつなかったのに・・・oそっちのほうにいってたか・・)
「じゃあ、俺のことわかんないのか?」
紗佑里は横に首をふるばかりo
カウンセラーの先生は、「これがなにかわかりますか?5×8は?
このボールペンの芯をだして、あいうえおとかいてくださいo」
などと、質問を出すo
紗佑里はそれにただただ答えるばかりo
(すぐなおるだろうoきっと・・・)
俺は不安を抱きながら紗佑里の病室でねたo
──次の日
「今日帰る予定なんだけどなぁ〜・・o」
今日の午後に電車になって帰る予定だったのだo
『海が見たい・・・・o匂いがするo近くに海がありますか?』
「あ、じゃあ、俺いってきてやるよoまっててなo」
医師に海にゆくと告げ、2人で病院をでるo
「まさか病院にいくとはなo」
『よくわかりませんけど・・oそうですねo』
「ハハハ・・・」
海につくと、紗佑里はいきなり
『──和也ィ、、泳ごうよぉ!!』
「・・・・紗佑里??思い出したのか!?」
『あれ、自分なんかいいました??』
「今なんて・・いいや、海をみててo」
『──キレイだなぁ・・・o紗佑里泳ぎたくなっちゃったよo』
そう、君は紗佑里だ!!
その調子でなんでも思い出していけ・・・o
1時間がたつと、紗佑里はなにもかも思い出したo
海に貴重な思い出があるらしいo
『紗佑里ばかだね〜、おちたんだねぇoあははぁっ』
今なら笑って言える思い出o
でも、紗佑里、君は全てを忘れることはないよo
僕の近くにいる限りo
君が離れていかない限り・・・o
君のために僕がいるんだよ───
モドル