『山下智久、G藤M希のスノボデート』・・・あたしは死にそうになった。
全ての気力を奪われたかのように、体の力がなくなった。
あたしの大好きな智久が奪われてゆく瞬間だった・・・。
あたしは雑誌を見ていた。そこにはあたしの大好きな智久の記事があった。
気になって読んでみると、智久とヒー娘のM希ちゃんの熱愛記事だった。
「えっ・・・これって本当だったの?」
前から噂にはなっていたものの、全く信じていなかったからショックが大きい。
あたしはこの事を確かめたかった。そして誰かに伝えたかった。
あたしは友達のY子に電話をした。
「Y子?あたしだけど智久の記事見た?」
「うんっ・・・あれ、本当の事らしいよ。やっぱ付き合ってたんだね。」
「・・・あたし信じられないから智久に聞いてくるっ!」
「え?ちょ、ちょっとまって・・・」
あたしは真実を知りたかった。雑誌も人の意見も信じられない。
あたしは智久の口から本当の事だけを知りたかった・・・。
今日は「少年くらーぶ」の収録日。NBKホールについたあたしは
智久を待った。寒い雪の中、1人でずっと、待っていた・・・。
何時間経っただろう。そのうち周りのファンの子が騒ぎ出した。
ふと見ると、たくさんのジュニア達が出てきていた。
その中に赤いパーカーを着た智久が歩いてきた。あたしは
たくさんのファンをかきわけて、智久の元へ走っていった。
「ねえ、智久君!M希との記事本当の事なの?どうなの??あたし、
信じられないの。ねえ、教えて!お願いっ!!」
智久はあたしをジロッっと見て、そのまま歩いていってしまった。
「何で無視するの?あたしは本当に苦しいの。智久君とM希の事ばっか
頭の中回ってて、もう死にそうなの。ねえ、答えてよっ!!」
すると智久は足を止めた。そしてあたしの方に振り返った。
「あのな、俺だっていろいろ苦しいこといっぱいあるんだよ!
あんたが俺のことで悩んでるんなら俺も他のことで悩んでる。
それにM希ちゃんとの事はあんたには関係ないだろっ?それは
俺が解決していくから、そっとしておいてくれよっ。」
そういって智久はホールに入っていった。あたしは自分でも分からないくらい
頭が真っ白になった。そしてそのまま力が抜けて座り込んでしまった。
あたしは涙がかれるほど泣いた・・・まるであたしの一生分の
涙を全て出し切ったようだった・・・。
あれから一週間、あたしの心にはまだ智久がいた。あの時あれだけ言われたけど、
あたしの心の中では智久に対する何かが生まれていた。
それは憎しみなんかじゃない。M希に対する嫉妬でもない。
きっとそれは智久からもらった愛なんだろう。初めて会ったあたしに
それなりの答えをくれた。M希との関係なんて、あたしにはどうでもよかった。
だって、あたしには智久への愛があるんだから・・・
モドル