代表作ガイド

『風の歌を聴け』
『1973年のピンボール』
 初期三部作の二作目。<僕>と<鼠>の物語が交互に語られる。  <僕>は東京で友人と翻訳事務所を経営し始めるが現実の生活に違和感を覚える。ある日突然双子の女の子が生活の中に闖入する。<僕>は故郷の街のジェイズバーにあったピンボール・マシーンが気になり出し、それを探し求める。<鼠>は一人の女と知り合うが変化を求め、<街>を出ることにする。
『羊をめぐる冒険』
 初期三部作最後の作品。妻に去られた<僕>は素敵な耳を持つ女の子と知り合う。彼女は<僕>にあなたの人生が退屈なんじゃなくて退屈な人生を求めているのがあなただという。ひょんなことから彼女と<鼠>から送られてきた写真に写った星形の斑紋を持つ羊を探す旅に出ることになる。
『中国行きのスロウ・ボード』
7つの作品を収めた村上初の短編集。貧乏な叔母さんについての話「貧乏な叔母さんの話」や、芝刈りをしていた頃を思い出す「午後の最後の芝生」など。
『カンガルー日和』
あしかがあしか祭りのため寄付金をせびりに来る「あしか祭り」他18編収録。カラフル・ポップな短編集。
『蛍・納屋を焼く・その他短編集』
 「時々、納屋を燃やすんです。」男の言う<納屋>とは?(「納屋を焼く」)。計5編収録
『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』
 「世界の終わり」と「ハードボイルド・ワンダーランド」の二つの物語が交互に進行する。「ハードボイルド・・」は情報を管理する<組織>と情報を盗もうとする<工場>とが繰り広げる情報戦争の世界である。「世界の終わり」は高い壁に囲まれ、閉鎖された不思議な世界である。次第に明らかにされる二つの世界の関連。「世界の終わり」とは?
『回転木馬のデッド・ヒート』
 聞き書きという形式を利用して描かれた8編のスケッチ的短編集。小説家<村上さん>がさまざまな人たちから聞く個人的で少し奇妙なお話。
『パン屋再襲撃』
 妻とマクドナルドを襲う表題作、ほかに「象の消滅」「双子と沈んだ大陸」「ファミリー・アフェア」等6編収録。<ワタナベ・ノボル>という名前が登場する。
『ノルウェイの森』
短編「蛍」をベースに書かれた。430万部を越えるベストセラーになる。村上はこの作品を「100%リアリズムの小説」としている。初期三部作と同様に青春時代の喪失の想いを描く。
『ダンス・ダンス・ダンス』
 三部作の続編。『羊をめぐる冒険』から4年後、34歳の<僕>の物語。多くのいろんなものを失い、何処にも行けない、何にも結びつけない<僕>は何かに結びつくため、ダンス・ステップを踏む。
『TVピープル』
表題作ほかに「飛行機」、「我らの時代のフォークロア」、「加納クレタ」、「ゾンビ」、「眠り」の奇妙な6編。
『国境の南、太陽の西』
欠如感を埋める存在を求めてきた37歳の始は南青山で経営するバーで、小学校の頃、親しくしていた島本さんと再会する。
『ねじまき鳥クロニクル』
 三部からなる長篇小説。一本の奇妙な電話から始まり、僕は次々に不思議な人々と出会うことになる。
『レキシントンの幽霊』
 7つの短編を収めた7番目の短編集。「これは数年前に実際に起こったことである」という一節で始まる表題作、幼い頃の経験から悪夢を見続けてきた男が語る「七番目の男」等。
『スプートニクの恋人』
 22歳のすみれが初めて恋をする相手は17歳年上の女性だった。すみれは彼女のことをひそかに「スプートニクの恋人」と名付ける。
『神の子どもたちはみな踊る』
 阪神・淡路大震災のあとで6人に何が起こったか?最新の短編集。「これまでとは違う小説を書こう」(「蜂蜜パイ」より)
『海辺のカフカ』
 最新作。15歳である少年は家出をし、四国に向かう。そこでさまざまな人々に出会い、図書館に住むことになる。
『日出る国の工場』
 小学校の時に工場への社会見学が好きだったという村上が安西水丸と共に人体標本工場、かつら工場、牧場、消しゴム工場など訪ね、イラストとエッセイで綴った。
『遠い太鼓』
 ギリシャやイタリアに3年間滞在したときに起きたことを題材にした旅行記エッセイ。
『またたび浴びたタマ』
 回文集。イラストは友沢ミミヨ。
『羊男のクリスマス』
 ドーナツ・ショップで働く羊男は依頼されていたクリスマスのための作曲がまだできずにいる。メルヘンタッチに描いた絵本。


:s990266@kansaigaidai.ac.jp