desert island CDs




unholy soul  " The Unholy Soul "/ The Orchids
アノラック・・・何と甘酸っぱい響きだろう(笑)。90年代初頭数々のネオアコ・サウンドを聴きまくっていた頃の私は傷つきやすく将来への不安などで悩んだりして、自分自身を持て余していた。

Aztec Cameraを筆頭にグラスゴ−発アノラックサウンドには、そんな不安定な時期を共に過ごしたせいか、強い思い入れがある。その1つがThe Orchidsだ。学生最後の休みにイギリス一人旅をした時、グラスゴ−の小さなCDストアで購入した。彼らの名前さえ知らずに・・・。
宿に戻り、ウォ−クマンで聴いてみた。囁くようなボ−カルと澄んだギタ−サウンドに魅了された。そして、やはりどこかに暗い影を落とす。シュ−ゲ−ほどノイズを効かせているわけでもなく、サイケとまでもいかないけど、どこか爽やか一辺倒には終わらない暗さがあった。

レ−ベルがSarahというのも納得、な洗練されたサウンドは、一連のアノラックとは一線を画してた感がある。当時のBMX BanditsやBluebellsなどに比べると演奏のショボさはあまり感じられない。これは91年リリ−スで、残念ながら彼らがグラスゴ−出身の5人組ということ以外詳細は分らず。


the stone roses  " The Stone Roses "/ The Stone Roses
↓のPrefab Sprout同様何を今更って感じがするが、未だにロ−ゼズを聴いたことが無い人がいるという現実を知り、アップすることにした。もう何の前置きもなしに「とりあえず聴いてみ」と言いたいが・・・。

これは彼らのデビュ−・アルバムで1989年にリリ−ス。当時のUKにおけるロ−ゼズの(アルバムの)評価は非常に高く、また若い世代には圧倒的な支持を受け、音楽のみならずファッションまでも影響を及ぼしたものだ。伝説のマンチェ・ブ−ムの火付け役となったのも、もちろんロ−ゼズである。

もう数え切れない位聴き込んだ今思うことは、このアルバムは彼らのデビュ−・アルバムにしてベスト盤だったのではないか、ということだ。彼らがメジャ−デビュ−する迄に数年の歳月があり、その間の変化とか成長を感じさせるのだ。メロディアスでビ−トの効いたサウンドに純粋で反逆心に満ちた歌詞をのせた少年っぽい青さから、本格的なファンク・クラブミュ−ジックに違和感なく傾倒していく様が年月を感じさせるのだ。

にもかかわらず1つのコンセプト・アルバムのようにまとまりがあるのは、何故だろうか?これが彼ら、或いはプロデュ−サ−であるJohn Leckieの戦略だとしたら、もう私たちはひれ伏すしかない。お見事としか言いようがない。

今でも1曲目の"I wanna be adored"は、私をドキドキさせる。もうそのイントロのベ−スギタ−だけでクラクラさせてくれる。解散から5年以上たってしまったが、ちっとも色褪せてくれないロ−ゼズは未だに心に引っ掛かって、時に悩ませる存在だ。時が解決してくれないこともある。  


jordan the comeback  " Jordan the comeback "/ Prefab Sprout
今更・・・と思わなくもないが、このアルバムは正に私の宝物である。これを聴いた時の驚きと感動は今でも忘れられない。宝石のように散りばめられた美しい音の洪水に陶酔し、すべて身を委ねさせられてしまう、そんな魔法があるのだ。

彼(= Paddy McAloon)は(今はどうか不明だが)カトリックの牧師をしながらPrefab Sproutとしての活動を行っていたという経歴を持つ。そのせいか彼の創り出す世界は、常に聖書の教えを思い出させる歌詞が多い。私は宗教のことはよくわからないが、学生の頃少し聖書を勉強してたということもあって、当時は何度か目からウロコ状態になったことを覚えている。といっても今ではあまり思い出せないが。

Prefab Sproutの音楽は、宗教云々といった偏見は持たないほうがいい。ただひたすら美しいサウンドと囁くように歌いかけるPaddy McAloonの声に思いっきり洗脳されてしまいなさい(笑)。

これは、'90リリ−ス、彼らの通算5枚目のアルバム。ちなみにそれ以前の代表作"Steve McQueen"も爽やかネオアコ全開でおススメです。


just backward of square  " Just backward of square "/ Lowgold
メランコリックなメロにギタ−・リフが絡みつき、随所にノイズがかぶさる。Radiohead、TravisやColdplay、Starsailorなど、ここ何年かこういった音は典型的なインディ−少年少女達に圧倒的支持を受けている。
Lowgoldもそのフォロワ−かもしれない。全体を通してうつむき加減でもの哀しく美しい。「美しいものは儚い」と歌っている通り、儚げな危うさを感じる曲もありしかもギタ−・ノイズが激しくなればなるほど哀しい。

"Beauty dies young"、"Mercury"はシングル・カットされたキャッチ−なポップソング。唯一のロックンロ−ル"Counterfeit"はライブ映えしそうなナンバ−。
"breathe(呼吸する)"、"decay(衰える)"といった歌詞が頻繁に使われており、"Out of reach"などは、「欲しいものは手の届かないものばかり・・・云々」といったような内容で、かなり重苦しく人生に後向きである。が、ギタ−・サウンドの美しさと哀しさが後を引き、どうにもこうにも止められない(笑)。

これは、彼らのメジャ−・デビュ−作品でインディ−のnudeレ−ベルから2001年リリ−スされた(国内盤はナシ)が、残念なことにそのnudeが昨年末に親会社のSONYから契約を切られ、看板のSUEDE以外は解雇されてしまったという被害を被った。現在レ−ベルを探しているらしいが、是非ともこのまま消えてしまう、ということがないよう心から祈るばかりだ。


love not money  " Love not money "/ Everything But The Girl
80年代後半スタカンと共にはまったEBTGの2nd('85)で、数ある彼らの秀作の中でも、これはマスタ−ピ−ス。

大絶賛を呼んだ1stよりややポップ路線に足を踏み入れながらも、本来のジャジ−かつアコ−スティックなサウンドには更に磨きがかかり、けだるい昼下がりのオ−プンカフェでエスプレッソ片手に思いきり物思いにふける状態ワ−ルド炸裂(自分でも何言ってるのかよくわからない・笑)

静かなるディ−バ、Tracey Thornの瑞々しいボ−カルは情感たっぷりというのでもなく、かと言ってサウンドの一部でもない。淡々と歌い上げているところがお腹いっぱいにならなくて良い。

蛇足だが、プロデュ−サ−のRobin Millerは当時この手の音楽ではひっぱりだこの若手で、その後Sadeのアルバムを手掛けて世界にその名を知らしめた。

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