Column J
VOL.3

 

 第一印象の呪縛
 去年のトニコンで初披露された曲「ちぎれた翼」が素晴らしくいい曲だ、という話は、このサイトでもしたことがあります。で、ぜひCD化してほしい!と。CD化運動のバナーをサイトマップに貼ってみたりもしました。その後、「ちぎれた翼」が夏のVコンでも歌われ、アニメの主題歌に起用され、今回のベストアルバムに収録されるに至ったわけです。

 いや、誠に素晴らしい!じゃなくて。そのCDを先日買ってきました。1曲目に「ちぎれた翼」。ドキドキしながら再生。………。あれれ?コンサートとアレンジ違うじゃん。しかも、何だか違和感。あんまり良くないじゃない。どうしてアレンジ変えちゃったのー?ガッカリ…

 私のコンサート感想を読んだことがある方は、私のこういう話を聞いた(見た)ことがあるかもしれませんね。そう、よくあるんです、そういうこと。『オリジナル(シングル)のアレンジがいいのに、アルバムに収録されたら、アルバムバージョンとか言って、妙なアレンジがされていて残念』とか。

 私ってあれこれ文句ばっかり言って、ワガママの偏屈女なのかしら?と思ったりもしたのですが、要は「第一印象の呪縛」なんだな、と今更ながらに気づきました。つまり、その曲をどういう形で一番最初に耳にしたか。そしてそのときの自分で感じた印象。これがその後の好みまでも大きく縛っているわけです。例えば、イノッチソロ曲「ダーザイン」。CDではスローな曲でイマイチの印象。だから、CDもあまり聞いてなかった。でも、トニコンで全く違う激しく踊れる曲に変わっていて、イノッチ+Sr.(当時の屋良ちゃんたち)が何ともカッコ良く踊っているのを見てから、気持ちは一変。歌詞覚えたさに、CDを引っ張り出してきたりして。これは、悪→好印象のパターン。逆に、今回の「ちぎれた翼」なんかは、好→悪印象のパターンですよね。全く知らない曲をコンサートで見て、曲だけでなく視覚的に見せられたから、というのもあって、「最高!」という印象が残り、しかも、CD化されていないことで、その第一印象がより貴重な体験として刻み込まれてしまったという。

 何が言いたいか、というと、これって人間関係と全くもって同じだなぁ、ということなんです。私のこれまでの人間関係においても、最初の印象をすごく重要だと思っているらしく、初対面、つまりはほとんど勘みたいなもので「あ、いい人っぽい」なんて思おうもんなら、礼儀正しく相手にも印象を良くしようとするんですよ。逆に、「うわーこの人とは合わない、ダメだ」と感じた日には、なんと思われてもいいや、という勢いで不機嫌さが顔に出ちゃったりして。こうやって改めて文字にしてみると、私って相当お子ちゃまなんだなぁ、と落ち込みますが。。。

 その印象が正しければ問題ないですが、いつも正しいハズがなく…感じのいい人だ、と思っていた人のそうではない面を見てしまったりすると、うわーやられた!となります。特に、「好→悪」の場合は、自分が(勝手に)信じた印象が違ったわけですから、「あたしって人を見る目がないんだ…」としばし自己嫌悪に陥るハメに。「悪→好」の場合も「見る目がない」ことには変わりないんだけど、良い方向に転がったからまぁいいか、と思える(笑)。あまりに都合がいい解釈ですけど。

 もっとも、最近では第一印象がどうであれ、その人のことが良く分からないうちは、あれこれ勝手に印象をもたず、しばらく観察なり会話なりして、見極めようと努力するようになりました。たとえ「うわっ、ダメっぽい」と思ったとしても、とりあえず目をつぶってよいところを探そうとしてみる。それだけでも、私にしてみたら、大した進歩。まぁ、明らかに自分がウェルカムされてないとわかれば、それなりの態度で返してしまいますけど…(全然オトナじゃない)

 そんなわけで、「ちぎれた翼」もまずは無事にCD化されたことに感謝しつつ聞いております。すると、だんだんそのアレンジが耳に馴染んでくるじゃないですか。あーなんて単純。どちらが好きか、と問われたら間違いなく「コンサートバージョン」と答えますが、CDもアリかな、と今は思えます。第一印象って意外とバカにならないものだけど、でも、それに捕らわれすぎてもダメなんだなぁ。

2004.2.5


ホーム サイトマップ Column J