Column
J
VOL.8
| ++++ 恋文 |
| 今、CXで「恋人よ」というドラマの再放送をしています。野沢尚さん脚本なので、もしかしたら追悼の意味もあるのかもしれませんが(単にDVD発売に沿ったプロモーションかもね)。もう何年前に放送されたのか覚えていませんが、もう一度みたいと思っていたので、途中からビデオに撮ってみたりして。一昔前っぽさは、出演者を見るとよくわかります。今や一人で主演を張れるであろう長瀬くんとか、櫻井淳子さん、水野美紀さんが脇役。ちなみに、主演は岸谷五郎・鈴木保奈美・佐藤浩一・鈴木京香(敬称略)の4人。あと、妙に携帯電話が分厚かったり(苦笑)。で、遼太郎(佐藤)と愛永(保奈美)が夫婦、航平(岸谷)と祥子(京香)が夫婦という組み合せで、お隣同士に住んでいるんですが、実は、遼太郎と祥子は昔からのつながりが、そして愛永(まなえ)と航平も…というパッと見、ダブル不倫な設定。 今回、タイトルに「恋文」と書いたのは、愛永と航平が隣同士に住んでいるにも関わらず、私書箱を通して手紙のやり取りをしているところからきています。航平は、当然彼女を抱きたいし、二人で逃げたいと思う。「手紙だけのやり取りで何が愛だ」と思うわけですよ。でも、愛永は、「口にした言葉は、風に乗って飛んでいってやがて消えてしまうけれど、手紙はそのときの思いや感情を紙に焼き付けるものだから、もしかしたら、身体を重ねる以上に重いことなのかもしれない」って言うんです。昔オンエアされていた頃には、この場面には何も感じることがなかったのですが、今回改めて見て、何だかひっかかるものがありました。引っかかるっていうか、自分の中の引き出しに思い当たる項目があった、というか。 私にも、一生の宝物の「手紙」があります。それをもらったのはもう数年も前になりますが、今でも大切に保管してあるし、読み返すとやっぱり泣いてしまいます。書いてある内容はその当時のものだから、手紙を書いてくれた相手が今でも同じ気持ちだとは限らないし、むしろ気持ちは変化してしまってると思うけど、確かに、その人はその手紙をそのとき私のために書いてくれた、という事実だけは今でも変わらずに残っているわけです。一人1台(以上?)携帯電話を持ち、Eメールが普及したこのご時世で、時間を作って便箋に向かって「何を書こうかな」と思ってくれたことが、とても嬉しい。その気持ちに泣けるんですよね。多分、一生誰にも見せることはないと思うけど、これからも私の宝物だし、その手紙の存在に励まされて、これからも頑張っていけると思う。送ってくれた本人は、まさかそこまでこちらが大切にしているとは、全然考えていないかもしれない。もしかしたら、何を書いたのかも忘れてしまってるかも?そこに、「手紙」の重さってあると思うんですよ。確かに自分が送ったものだけど、送った方が投函した時点で、その手紙は相手のものになるわけで、あとは相手が読もうが読むまいが、保管しようが捨てようが、こちらとしてはどうしようもない。良くも悪くも「手紙を書いた・送った」という証拠になる。もちろん、そこまで考えて手紙を普段書いてはいないし、もっと気軽な通信手段であっていいと思うんだけど。こと、恋文、というものに関しては、やっぱり重いのかなぁ、と。当時、ドラマを見ても何も感じなかった私が、今はそこに何かを感じる、ということは、私にも「重い手紙」の記憶があるから、なのかもしれません。 恋文=ラブレターと言えば、告白手段の定番ですが、小学生の頃、多分に漏れず私も書いたことがありました。確か…5、6年生の頃。どうして手紙を書くに至ったのかは覚えていないのですが、使った便箋は、くすんだ青とピンクのハート型便箋で、ウッドペッカーみたいなキャラクターの絵が書いてあったなぁ、ということは何となく記憶に残っています。で、なぜこんな話をするのかと言うと、そのラブレターは結局渡せなかったからなんです。しかも、理由が「親に激怒されたから」。自分で話したのか、偶然手紙を見つけられたのか、その存在が渡す前に親に知られてしまったんですね。そしたら、ものすごく母親が怒りまして。私には、何が何だか全然わからなかったですから、当然反発したのですが、とにかく「ダメだ」と、親も一歩も引かないわけですよ。小学生の子供にしたら、「??」って感じですよ。好きな人にラブレター渡して、何が悪い?!と。理由を聞けば、「手紙は後に残るからダメ。告白したいなら、口で言いなさい」というんです。何でしょうね〜母親に、手紙で失敗でもした記憶があったからなんでしょうか。とにかく、「ダメ」。あまりに言うもんだから、結局は渡さなかったんですけどね。親の言う理由は、これっぽっちも納得できませんでした。理不尽で勝手な親だ、とも思いましたね。でも、今なら、ほんの少し分かる気がします。紙に書き記す、書いて残す、ということの重み。それが、男女に関わることだと、重みも増すのかな、と。だからと言って、自分が親になったとき、同じことを子供にするか、と言われると…NOかもしれない、と思うけど。あの手紙、どうなったんだろうな〜出されないまま。出せなかったからといって、捨てられなかったはずだから、もしかしたらしばらくはとって置いたかも。でも、さすがに小学生時代の話だから、引っ越しを繰り返す間に処分したのかもしれないなぁ。 皆さんは、もらった手紙とかどうしてますか?友達に聞いたところ、(年賀状も含めて)1年くらいとっておいて、その後は捨てる、だそうです。まぁそれが妥当だよな、と思います。私はどうも手紙を捨てられない人で、親が送ってくれる荷物に入っている、広告の裏に殴り書きされたようなメモですら、簡単に捨てられないんですよ。だって、せっかく書いてくれたものをね、ゴミとは思えなくて。その人の気持ちがそこにあるわけでしょ?そういう意味では、むしろ年賀状の方が数年で捨てられるかな。最近は特に、挨拶まで全部印刷だったりするし。久しぶりに、今度帰ったら手紙の整理でもしようかな。
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