facbul1a.gif (527 バイト) 映画パンフレット facbul2a.gif (140 バイト)facbul3a.gif (899 バイト)

THE MAN WHO FELL TO EARTH

東京では、1999年1月16日(土)〜2月7日(日)まで、三百人劇場で上映された。完全版140分

編集・発行 (株)ケイブルホーグ / 発行日 1998年12月26日 / Designed by 君島ICHIRO

 この映画のパンフレットは、17cm四方の折り紙のような紙が5枚で構成されてます。ミック・ジャガーの「パフォーマンス」とセットで700円。

 再上映版は、1977年の日本公開版より約20分長い140分完全版。これが、アメリカからの輸入ビデオだとモザイクもない超完全版。短縮版でも完全版でも、超完全版でもいまいち よくイミの分からない映画だという点では同じです。
 ボウイさんが美しい。ただ もうそれだけ。ああ・・・・・。

−パンフレットの抜粋−
 グロテスクすれすれの美しさ−D・ボウイの肉体の秘密
 文◎滝本 誠(映画評論家)

今、もっとも「ボウイ的」なヴィジュアル・ショックの持ち主は、マリリン・マンソンだろう。ほとんど肉体を異形の見せ物と化したパフォーマー。マリリンには病み付きになるグロテスクな愛らしさかある。「ボウイ的」といっても、そのヴィジュアル・ショックのありようだが、しかし、ボウイ以上にあやうい、マイナス要因をテーマにかかげながら、ここまで強行突破し、メガ・スターになつた計算力は、すばらしい。・・・

 で、ボウイの肉体を検証すれば、これは、汗をかかない痩身の魅力ということになる。ボウイはかかない、というかかいているようには見えない。そうしたロック・スタイルからは無縁のところに、ボウイの肉体は軽やかに、しかし十分ドスをきかせて登場してきたのである。・・・

 ジギー・スターダストの突然の公開は、トッド・ヘインズ「ベルベット・ゴールドマイン」の公開によるグラム熱再燃が原因だ。「ゴールドマイン」を見たあと「ジギー」ライブの記録映画を見るとどういうことかわかるか? ゴールドマインは、宝塚的であること、つまりゴージヤスすぎることがまず第一。「ジギー」は、その映像のクオリティの低さからか、どんなに盛り上がっていても何故か場末の劇場の匂いすらする。ライト・ショーもシンプルであり、とても「ジギー・スターダスト」という「虚構」を支えきれる装置はなにもない。ただ、ボウイの肉体だけが圧倒的な「虚構」のリアリティを発散するのである。「ゴールドマイン」の致命傷は主役が馬面、じゃなかった馬鹿面であること。これか救いがたい。・・・

 「ゴールドマイン」参加を拒否したことは、ボウイのためによかつた。なにしろ、ボウイ・モデルの主役が、醜さ、あるいは、そこにいるものではない何か、をふとでも思いめぐらせる、いってみれば「存在の郷愁lあるいは「宇宙的郷愁」を表情に宿せる面ではないからだ。

 また言ってしまつた。ときどきオバサンになるのよね、小生は。

 ボウイのすごさは何か? その肉体に宿らせた郷愁感ばかりではない、グロテスクすれすれの美しさ、皮膚の下にまた異形の肉体心理がうごめいていることを実感させる肉体モードを知り尽くしていることがある。彼の肉体の魅力そのものは、「エレファントマン」のブロードウェイ劇で消尽したとおもうが、「エレファントマン」のときは肉体の皮膚の下に異形のものを逆になにも感じさせない、というツルリとした存在感をみせた。これかボウイのエレファントマン解釈なのだ。すごい、すごい。タンスにゴンゴン、イサムンムン。

 このグロテスクすれすれの美しさ、はもうひとつ、これがボウイの決定的な強みだが、そのボーカルにおいて発揮される。彼の声はほとんどノイズの収束だ。一声のなかにあらゆる波長の声、ざわめきを宿したような、ホラーな声質。これが裏に反転するときの暗い虹色のビームがまさに恍惚である。・・・

 そして、ローグがボウイ主演でクランク・インしたのが「地球に落ちて来た男」だった。おそらく、ボウイの肉体の魅力、その地上離れした70年代の肉体の魅力は、この作品に完全なかたちで封印されている、といっていい。・・・

ボウイとローグの幸運な出会いが生んだ作品
文◎大森さわこ

 今ではすっかり落ち着いた容姿になったデヴィッド・ボウイなのだが、70年代の彼の美しさは実はタダゴトではなかった。といっても、ジギー・スターダストの彼を言っているのではない。もちろんジギーを演じたグラム・ロック時代の彼もきれいではあったが、それ以上に不気味さの方が勝っていた(というと、ファンの人に怒られそうだが)。ジギーの彼を初めて写真で見た時、フツーのティーンだった筆者には近寄りがたい異様なものを感じた。

 そんなフツーの筆者がボウイの美貌に本当の意味でノックアウトされたのは『地球に落ちてきた男』を見た時だ。東銀座の東劇という劇場でひっそりと公開された。・・・・(中略)
 しかし・・・歌など、もうどうでも良くなった。そのボウイの妖しい美しさ! 実は物語りはよくく分からないところにあったが、ボウイのカリスマ性に完全に参った。
 今となっては、スクリーンで見た人はほとんどいないようだが、たまたまこの時代にスクリーンでボウイのアクター・デビューを目撃した人たちはみんな口を揃えて言う、とてもこの世のものとは思えなかった。・・・(後略)

三百人劇場の映画チラシ

表裏とも上半分は、「パフォーマンス」で、下が「地球に落ちてきた男」

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撮影風景

「ロック・ファンNO.6 DAVID BOWIE デビッド・ボウイー写真集」より

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