ZIGGY STARDUST
発行日 1999年3月20日 /発行所 (株)ケイブルホーグ /Designed by 君島 イチロー
1973年7月3日、全英37ヶ所、ゼン54ヶ所の大規模ツアーのしめくくりが、ロンドンのハマースミス・オディオン劇場で行われた。
「今夜のステージは特別だ。ずっと忘れない。ツアーのしめくくりであると同時に、僕らにとって最後のステージだから」。
ボウイのその発言は、会場を埋め尽くしていたファンたちを、心底驚かせた。
このフィルムに収められたコンサートを最後に、ジギースターダストは、ボウイ自らの手によって葬り去られてしまうのだった。
男が化粧をほどこし、ギンギラでグラマラスないショウを身につけ、ロックし入てた時代。セクシュアリティの解放。
ヤング・ジェネレーション手動で生み出された時代の輝き! ジギー=ボウイのなんとも不思議ななまめかしい存在感。
本作品は、時代を超えて今、伝説が蘇る、貴重なオリジナル・ドキュメントである。
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『ベルベット・ゴールドマイン』のインスピレーションのもと、これぞグラム! ジギー=ボウイ華麗なLIVEドキュメント。 |
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グラム熱、再燃で甦るオリジナル−ジギー=ボウイの宇宙 |
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カルト・クラシック・シリーズ第5弾 |
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ブラック・ホール
これは恋だと確信する。 映画ジギースターダストは、34型の大型テレビで何度も見た。それなのに化粧室でスタンバイするジギーを見たときからこの体のふるえはなんだろう。
1999年4月19日の夜 9時。
渋谷シネパレス(西武ロフト館前、渋谷三葉ビル7F)。
土曜日だったかも知れないが小さな映画館とはいえほぼ満席だった。若い観客ばっかり。 隣の席のカップルが、「これって ジギーとかボウイとかいうバンドと関係あるのオ?」「それの モトになったヒト だよ」と話していた。ベルベツト・ゴールドマインのちらしがたくさん置いてあって、私ももちろん もらったが、手にしている人が多かった。ベルゴーを観て、想像していることがあったとしたら、その想像は 木っ端みじんに打ち砕かれたでしょう。
これがジギーよ。 元祖グラム? そんなこと関係ない。 「Hang on to Yourself」からはじまる名曲の数々に若い観客達は どぎもを抜かれていた様子だった。つき出す指の先まで 神経の行き届いた完璧な演出。史上最高のライブ(と 言ってはばからない)を見終わってスクリーンの上に幕がかかるまで お客は席を立とうとはしなかった。
5月21日(金)まで、夜一回のみとはいえ二ヶ月間もの上映。客が客を呼んでいるのかも知れない。生まれてから27年も経っているのにジギーの感性は色あせることもなく現代に君臨する。ジギーは老いることもなく死ぬこともなく オーラを放ちながらこれからも人の心を惑わし続けるだろう。もはや、創作者D・ボウイの手を放れ、独立して歩き始めたとは言えないだろうか。それにしても彼のあの目はどこを見ているのだろう。 何を考えているのだろう。虚ろだ。あのエキサイティングなステージの中で目だけが別の「生き物」なのだ。人間の目ではない。もしかしたら魔物の目!? ジギーの中には 実は魔物が棲んでいて、それだからこそ私は、そして人々はブラック・ホールに吸い寄せられるように ジギーに 引きつけられるのかも知れない。
そう考えたら ぞっとした。 ジギー 好きだよ。好きだよ。あんまり 好きで 雨の中、夜の渋谷を泣きそうになりながら歩いた。

映画のチラシ
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