黒帯
いよいよ今日は初段を目指しての昇段試験。やはり黒帯がかかると緊張も違ってくる。実際めちゃくちゃ練習したし、倒れそうになる日もあった。がんがんに練習し、かと言って大きなケガもする事も無く、やるだけの事はやったという万全のコンディションで今日を迎える事ができた。
防具の昇段試験は初段の場合、3分間戦いきる試合を2試合やる。3分本数勝負というやつだ。しかしこの3分というのがまた長い。普段の試合は3本勝負なので2本取った時点で勝負は終わるが、昇段の場合は圧倒勝ち(5対0とか実力差がありすぎて相手を圧倒する試合)を除き、全て3分間きっちりやるので疲れる。
そして試合開始直前にそれぞれの対戦相手が紙に書いて張り出される。
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1試合目だ。いきなり初戦とは・・・。緊張が高まる。相手はW大。そしてもう1試合はM大だ。2試合目のM大はうちの大学のライバル校でもあり、今現在関東でチャンプの大学だ。今ノリに乗っている大学。しかしうちも勿論負けてはいない。M大は年末の全国大会で優勝した。うちの大学も3年前の全国大会で関東勢としては初優勝し、優勝旗をはじめて関東に持ち帰った。次の年は惜しくも2位に終わり、去年は準決勝でM大に敗れ4位。M大はそのまま優勝した。
そんな感じのライバル校なので、いやがうえにも勝たなくてはという意識が強まる。さて早く防具をつけすぎて、少し疲れたが前の2級受験が終わり、初段試験となった。同期や後輩が応援する中、1試合目だ。ちなみにうちの大学の応援はちょっとやりすぎと言う感じがするぐらい熱い。大勢で応援すると言うのもあるが、ちょっとお祭りっぽくて少々柄が悪い(笑)ちょっと悪乗りとでも言おうか。そのため良く審判に注意される。しかし応援される側としてはこれほど心強い事は無い。
そして自分の名前が呼ばれる。自分を応援してくれる仲間の声が聞こえる。相手の名前が呼ばれる。
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相手の返事が無い。
??
相手がいない。
欠席だ(笑)
欠席の届出を出すのを忘れていたらしい。テンションが下がる。結局後回しにされた。
他の初段受験の選手の試合を見ながら、改めて出番が来た。仲間の応援が自分を後押しする。
相手はライバルM大。前の試合を見てて、胴付きがうまい選手だなと言う印象を受けた。
試合が始まった。
今までの反省を踏まえ、じっくり行く戦法を取った。3分間は思いのほか長い。2試合もあるのだから、良く見て戦った。試合中のことは必死だしあまり覚えてないのだが、その試合は4対0で圧倒勝ちと言う最高の結果になった。相手のパンチもよく見えたし、カウンターでも1本取れたぐらいだった。内股も派手に決まったし、最高の試合内容だった。
しかし油断はできない。もう1試合ある。もう1試合の相手は急遽T大の選手に決まった。その人の試合ではずいぶん蹴りを多用していて、足技のうまい選手という印象だった。実際バンバン蹴ってきた。しかし見切った。蹴られはしたが結局1本も取られる事も無く、こっちは3対0で勝った。これもなかなかの試合内容だった。この試合が終わった時点で結果を聞かずとも初段合格は間違い無いものとなった。
うれしかった。涙が出そうになった。みんなが祝福してくれた。みんなと握手をした。同期も後輩も最高に祝福してくれた。最強の練習を積んで、最高の結果が残せた。努力をすれば必ずしも報われるというわけではないが、やはり努力が報われた時の喜びは最高だ。あれだけの練習をした事は無かったし、試合も実際負ける気がしなかった。相手のパンチも全部見えたし、当たる気もしなかった。
今日のたった2試合でまたあざも増えたし、体もあちこち痛くなったが、今日はホント気持ちの良い痛みだ。帰りに初段獲得祝いにおごってもらったビールがうまかった。体に染み渡った。心から部活を続けてて良かった、こんな熱い仲間達と出会えて良かったと思えた1日だった。
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