メリハリ鳥

  奥田 民生

  

 民生さんの曲で家族ものって言ってパッと思い浮かぶのは「MOTHER」ですかねー。タイトルでね。

UNICORN時代だと「ボサノバ父さん」とか「甘い乳房」(文字にするとすごいタイトル)なんかもありますねー。

「甘い乳房」は「ママー」で始まるんですけど、この曲は少し前私が行き詰まっていた時の想い出の曲です。

少し前って言ってもかれこれ二年程経ちますけど...。私って何かあるとすぐに「ママー、どうしよー」って

電話して泣きついたりしてたんだけど(今でもそうだけど)、その頃は少し大人になり始めていたのか、

「今回は自分で解決しなきゃ。ママに心配ばっかしかけてちゃいけない」と思い1人でがんばり

でも辛くなってしまって、この曲を聴いては「ママー」って泣いてたもんでした。

 ここまで「甘い乳房」について語っておきながら、今回取り上げる曲は「MOTHER」です。

みなさん御存知の様に民生さんがPuffyに提供した曲です。

「月を超えろ」というマキシ・シングルには民生さん本人が歌ったライブバージョンが入ってます。

いーんですよ、これが。「一人股旅」の時のものなので、ギター1本なのですが、歌の上手さが際立ってて

最高です。歌詞にも説得力がある。Puffyが歌ってもいいんだけど、やっぱり民生さんの曲は民生さんの方が

上手く歌いこなせますよね、本人だから当然なんだけど。

民生さんのメロディーってすごくクセがあるじゃないですか。それを他の人が歌うと何か不自然な感じがするんだけど

民生さんが歌うと、あら不思議。とっても自然で、しかもグッとくるじゃないですか。

この「MOTHER」は民生さんの詩にしては珍しく分かりやすいと思いませんか?

いつも「んー?」って考えて深読みして、それでも分からない時もあるんだけど、この詩はすごくストレートで

分かりやすいと思います。そして前向きテイスト。いいねー。

              『MOTHER』

                      毎日毎日僕等は一般の

                  退屈ばかりか嫌にも成っちゃうよ

                  解っているのか解っていないのか

                  僕等は続けた取り敢えず続けた

      

                 雨が降り流れた 風が吹き飛ばした

                   疲れた体で覚えているのは

                   昨日の話題と去年の誕生日

                   雑誌で見掛けた写真を頼りに

                  僕等は出掛けた手ぶらで出掛けた

                 夜が塗り潰した 花が咲き隠した

                見渡す限りに広がった あの空を見よ

                 隣の国迄繋がった あの海を見よ

                  一先ず全てを忘れてしまった

                  正しい心を忘れて無かった

                 雨と風 夜と花 君が助けてくれた

             

                何処まで行ってもついてくる大きな太陽

                 行く手を遮る邪魔者は誰も居ないよ

                   全ては忘れる事だと解った

                   正しい心で明日に向かった

                   僕等は海と青空に誓った

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