Steve Howe

 

 

 

 

 

 

 


MASTERPIECE GUITARS

MARTIN TAYLOR and STEVE HOWE / MASTERPIECE GUITARS
(Sony Records International SICP 332)

1)Two Teardrops
2)No Pedestrians
3)Smile
4)LA Qusta
5)All The Things You Are
6)Thought Waves
7)Thank Heaven For Little Girls
8)Ginger
9)Blue Rossa(featuring the Blue Gutars)
10)Tailpece
11)Cherokee Ridge
12)The Sunshine Of Your Smile
13)Goofus
14)Moon River
15)Ae Fond Kiss/Farewell To Erin
16)Somewhere
17)Harpnosis

まずこのアルバムの制作に至る経緯は、世界的に有名なヴィンテージギターの収集家、
スコット・チナりー氏(1960-2000,このアルバム完成後40歳という若さで他界。約1000本
のビンテージギターは30歳で収集した)と意気投合、この膨大なコレクションを世に知ら
しめるべく一つの形にすることで話が進み、M・テイラー(元々友人であり、ハウがプロデ
ュースした経緯もある)と共に制作された。まず裏ジャケの写真を見て欲しい。まるで高価
な玩具の前ではしゃぐ子供のようだ。ヴィンテージ楽器というものは、高価で稀少な材料
と職人の思い入れの中、年数を掛けて小ロットしか製作されないため、独特なボディーの
しなリやネックとマスターとの相性などでも自分の理想の音に近づけるのは困難らしい。
このアルバムでは流石に自らもコレクターで、特性を掴みきっているS・ハウならではの
演奏、派手なアンサンブルを抑えたプロデュースが、ギターの生音を忠実に伝える効果を
発揮している。とにかく曲自体もスタンダードナンバー(スマイルやムーンリバー)を除いて
も何処かで一度聞いたことがあるような印象的なフレーズが多い。私はコンデンサー型の
ヘッドフォンで聞いたのだが、指と弦が擦れ合うスクラッチ音さえ快く聞こえた。S・ハウの
プレイはプロデューサーとしての役割があるため、メインメロディーを弾くのが17曲中4曲
半と少な目だが、ほぼ彼のソロなどでよく耳にするメロウな曲調のもので、その分マーテ
ィン・テイラーが自分の領域であるジャズスタイルで実力を発揮している。S・ハウのページ
なのでハウの曲で印象的なものを紹介すると、1)「Two Teardrops」 ティアードロップとい
うのは名匠ダキスト(James L D'Aquisto)の手によって組み上げられた名器で、S・ハウが
メロディーでM・テイラーがStructureを共に2台の"Teadrop"によって演奏されている。
L/Rから聞こえてくるメロディーだけでオーケストレーション効果絶大でたった2台のギター
で演奏されているとは思えないほど音が広がっている。3)「Smile」 言わずと知れた
チャップリンの名曲を如何にもS・ハウらしくカバーしている。CFMartinで演奏。テンポ自
体は全然違うが
スターシップ・トゥルパーのDisillusionのアコギの奏法が丸ごと使われた
感じ。
17)「Harpnosis」 これが凄い!名の通り、滅多にお目に掛かることがないようなハ
ープギターと言うのを使用されている(上のジャケ写で言うとハウ、テイラー両氏の横に一
台づつ置かれてある)。いきなりハープの調べがインド風のなにやら怪しい雰囲気に包ま
れ、メインメロディーもハープ・マンドリンで弾かれているため終時中近東スタイルを存分に
味わえる。この怪しげな楽器で、不思議な空間へ誘う曲を最後に据える辺り,このコレクショ
ンの素晴らしさを世に伝えようとするスコット・チナリーとS・ハウの知恵を絞った目論見が
ここに現れていると思う。ダキストのブルー・ギターを主に、18本のギターでソロを弾き分
けた「Bule Bossa」など、全曲堪能出来るアルバムです。使用ギター総額7億2千万円と
言うのは伊達じゃない!因みに使用楽器の紹介は、曲ごとに写真入りで詳しくジャケット
に載ってあります。 (2003 11/16)

Produced by Steve Howe
Steve Howe and Martin Taylor All Guitars

BACK