1日〜10日
-1日- 今日から日記を書く事にした。 いつか誰かが、僕という人間がいたという事をこの日記で 思い出してくれるといいと思うから。 僕自身こういうモノを書き残しておくって事で、自分の中で何か変わると いいと思うから。 毎日家でボーっとしてても暇だし。 日記、日記というか、誰からいつか見てもらう為のもの。 遺書に近いのかもしれないけど、まぁいいや。 僕にとって、大切なモノになるように。 -2日- 今日は温室へ行った。 僕の大事な温室だ。 温室へ行くのは、僕の日課でもあるんだけどね。 薔薇につぼみがついていたので、僕はソレをハサミで切って部屋に持ち返って きた。 僕の部屋が、薔薇の香りで沢山になるとイイナ〜と思う。 早くつぼみが開かないかナ、楽しみだ。 -3日- 天気が悪い。 雲が厚くて太陽がちっとも顔を出せないみたいだ。 太陽の日が当たらないと、僕の薔薇も開けないのにな。 何時頃つぼみが華開くのか待ち遠しくてしょうがない。 今日は何もする気になれなかった。 -4日- とても不愉快な日だ。 朝起きたらドアのところに義足が置いてあった。 コレを僕につけろって言う事なのか? いい加減にして欲しい。 僕にはもう自分の足がない、だからってどうしてこんな偽物を付けて歩かなくちゃいけないんだっ!? 車椅子にだって、しょうがないから乗ってるんだっ! 誰の所為で僕がこんな姿になったと思ってるんだっ!!! いい加減にしろっ!!! こんなのつぐないでも何でもないんだっ!!! つぐないたいと思うなら、お前の足を俺によこせ -5日- 足が痛むよ。 僕の足はもうないのに。 失ったヒザが痛いと悲鳴をあげてる。 明日は雨かもしれない。 昨日へやに置いてあった義足は、ドアの外に出しておいた。 もちろんハサミで傷をいっぱいつけておいた。 もう二度と僕の部屋にこんな物を置かないようにという思いも込めてね。 僕が部屋の外に義足を投げた音を聞いて、メイド達がびっくりして来たみたいだけど 僕の部屋のドアをノックする事はなかったね。 あんなもの見たらノックなんて、ましてや僕の部屋に入ってくる事なんて出来ないと思うけどね。 自分の身が危ないもんね 僕はそういう人の恐怖感を肌に感じるっていうの、凄く好きだよ。 もっと味わいたいよね。 ここのメイド達なんて、対した事しないんだからさ 僕の事楽しませてくれる位の事すべきだ -6日- 音、音、音 奇妙な音がして夜が眠れない 夜が長い 何の音なんだよ 耳が痛いよ もうヤメテよ -7日- 頭が重い。 昨日はろくに眠れなかった。 あの音は何だったんだろう。 凄く嫌な音だった。 背骨から脳髄まで突き上げて行くような音。 気がつけば、自分の体中を汗が伝って行くのがはっきりと 分かった。 何と形容できるだろうか。 人の叫び声にも聞こえれば、何かの金属音のようにも聞こえるし ゼンマイの音のようなモノも聞こえる。 今こうして思い出してみるだけで、背中に汗が伝って行くのが解る。 誰から聞いてみようか。 でもきっと答えは決まってる。 「そんな音はしません」って、きっとそんな答えに決まってる。 どうしよう。 何かが僕の事を、どうにかしようと思っているのかな。 僕どうなるんだろう。 僕には破滅の音に聞こえてしょうがない。 -8日- 今日も朝方まで、ずっと音は止まなかった。 ちょうど太陽が顔を見せた頃、あの奇妙な音も止んだ。 結局僕は、あの音が止むまで眠る事ができなかった。 うとうとしてた時間はあったかもしれないけど、すぐ現実の世界に 引き戻される。 そして、眠れたとしても夢の中でまで、恐怖を味わう。 お願い誰か、あの音を止めて。 僕の頭が可笑しくなる前に、あの音を止めて。 部屋の掃除に来たメイドに聞いてみた。 夜中の音は何の音?って。 そしてたメイドは困った顔をして、部屋を出て行ってしまった。 すぐに、違うメイドがやってきた。 さっきのメイドより使えると親父が言っている方のヤツだ。 「楽しみにしていて下さって、よろしいんですよ」 ニッコリ笑って僕に言った。 僕の部屋の窓を開けながら 「もう数日我慢していて下さいね」 パタン・・・・とどあの閉まる音で、僕はハッとした。 メイドのいった言葉を繰り返し、繰り返し考えてみた。 でも何を言っているのかワカラナイ。 僕が楽しみにできるように事だって言うの? 絶対嘘だ。 あんな気味の悪い音。 もう少しの我慢なんでできる訳がないよ -9日- キモチガワルクナッテクル・・・・ -10日- うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい
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