1999年暮れ、セカンドアルバム「クムイウタ」を同じ研究室の友人が借りてきた。Coccoは名前がCOCOに酷似していたので、それに近いイメージしかなく聞く気もなかったが、「裸体」を聞いた瞬間、戦慄が走った。「なんだこの曲は!」それが第一印象である。紛れもない「恨み」の曲である。「神様がもしいたなら あなたを突き落とせばいいのに」ぞっとする。神に、愛していた男を殺すことを願う。尋常ではない。しかし、だ・・・。それがまたよい。「怖いものみたさ」にも似たこの感情。はっきり言って「ヤバい」以外の何者でもない。にもかかわらず、どこかでその感情に共感している部分がある。
そしてサードアルバム「ラプンツェル」特に、「雲路の果て」がよい。「この目さえ光を知らなければ 見なくていいものがあったよ 体があなたを知らなければ 引きずる想い出もなかった」またしても恨み(?)の曲。Coocoに関しては、この手の曲と、「優しく歌い上げる中に悲しみのある曲」とに大別できる。後者を好む人も多いが、やはり私は「雲路の果て」「裸体」などの激しく、悲しく、絶望的な曲こそが彼女の真骨頂と考えている。
またCoccoを語るとき、プロデューサーの根岸孝旨の存在も忘れてはならない。Coccoの作詞、作曲能力も目をみはるものがあるが、彼のアレンジ能力の高さがCoccoのよさをより引き立たせている。特に「裸体」のベースラインはシンプルでありながら、ツボをおさえたプレイに魅了される。
いずれにせよ、Coccoを借りてきた当時同じ研究室だった友人には感謝したい。この友人がいなければ、Coccoを本気で聴こうと思わなかったかもしれない。「一期一会」の出会いである。
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