a-ha ニューアルバム『ライフラインズ』
 〜音楽への更なるモチベーション〜

アルバムは優しいモートンのヴォーカルと楽曲の息吹きが心地よく胸に吹き込んでくるアルバム・タイトル曲(アルバムからの2ndシングルにも予定されている)「ライフラインズ」で始まります。もちろん今作でも、モートン(ヴォーカル)の美しく暖かみのある表現力豊かな歌は健在&パワーUPです!

2年ぶり、そして復活2作目のアルバム『ライフラインズ』、見事な成長ぶりです。今作の注目はプロデューサー陣。スティーブン・ヘイグ(仕事:ペット・ショップ・ボーイズ、ニュー・オーダー)、クライブ・ランガー&アラン・ウィンスタンリー(仕事:エルビス・コステロ、モリッシー、アズテック・カメラ、カタトニア)、イアン・ケイプル(仕事:マンサン、スウェード、トリッキー、最近ではJJ72)、日本でもお馴染みスウェディッシュ・ポップのトーレ・ヨハンソン(仕事:カーディガンズ、ボニー・ピンクが有名)...と、スゴイことになってます!これだけのプロデューサーとの仕事が、彼ら自身にとってもたいへん大きな経験(収穫)になっただろうことはアルバムを聴けば一聴瞭然です。

そしてもう1つの注目点はソング・ライティングです。“モートンとマグス”による曲作りという、これまで約20年間(!)なかった全く新しい試みがなされています。a-haの可能性は今も広がり続けているのです。メンバー3人それぞれがこれまでに培ってきたものをただ吐き出すだけではなく、更に新しいことにも手を染めるのだから、彼らの創作意欲には驚かされます。そしてアルバム収録曲数も今までで最多の15曲(ボーナス・トラックを除く)というところからも“まだまだ新しいものを産み出すんだ!”そんな気迫が感じられます。そしてこれにプロデューサー陣の顔ぶれを加味すると、アルバム収録曲の多様性を感じさせると同時に、“散漫なものになってはいないか?”と危惧するかもしれません。しかしそんな心配は無用です。メンバーの3人とプロデューサー達も【a-haの音】というものをよく見据えて作業したのでしょう。メンバーとプロデューサー陣それぞれの才能、そして新しいものへの創作意欲をうまく採り込んだアルバムだと思います。

a-ha ニュー・アルバム
『ライフラインズ』 (WARNER MUSIC JAPAN)
WPCR-11237
*日本盤ボーナス・トラック3曲
1 ライフラインズ
2 ユー・ウォンテッド・モア
3 フォーエヴァー・ノット・ユアーズ
4 ゼアズ・ア・リーズン・フォー・イット
5 タイム・アンド・アゲイン
6 ディッド・エニワン・アプローチ・ユー
7 アフタヌーン・ハイ
8 オレンジズ・オン・アップルトゥリーズ
9 ア・リトル・ビット
10 レス・ザン・ピュア
11 ターン・ザ・ライツ・ダウン
12 キャンノット・ハイド
13 ホワイト・キャンバス
14 ドラゴンフライ
15 ソラス
16 ディファレンシズ(オリジナル・デモ)*
17 ハンティング・ハイ・アンド・ロウ
  (ライヴ・イン・オスロ)*
18 マンハッタン・スカイライン
  (ライヴ・イン・オスロ)*

少し細かくアルバムのなかを見ていきましょう。2曲目「ユー・ウォンテッド・モア」はグルーヴがとても情熱的(ラテン的)です。 「フォーエヴァー・ノット・ユアーズ」(1)は、ヨーロッパなどで『ライフラインズ』からの1stシングルとなった、a-haの音楽的特徴がよくでたドラマチックな曲(しかし曲はモートン&マグスの新コンビによるもの!)。 「タイム・アンド・アゲイン」(5)は聴くたびに胸に染み入る、モートンの声をゆったり堪能できるスロー・ナンバー。アコースティック・ギターの響きがいい感じです。 「ディッド・エニワン・アプローチ・ユー」(6)では、例のトーレ・ヨハンソンが曲に面白い効果を加えています。ポールのギターもキマってます! 「アフタヌーン・ハイ」(7)は特徴的なシンセの音が懐かしくポップ感いっぱいの気持ち良い曲。 続く「オレンジズ・オン・アップルトゥリーズ」(8)もポップでわかりやすいです。アグレッシブなメロディーと弦が印象的でカッコいいです☆個人的にはシングル・カットを! 次にポール作の「ア・リトル・ビット」(9)。(4),(10)とともにポール独特の陰りのある曲。これもカッコいいんだなぁ〜(^-^;。 続く「ターン・ザ・ライツ・ダウン」(11)では、なんとモートンが女性歌手(アネリ・ドレッカー)とのデュエットを聴かせてくれます。「キャンノット・ハイド」(12)は緊張感のあるリズミカルな曲で、モートンの渋みが効いてます。 最後の3曲(ボーナス・トラックを除く)はマグス作の穏やかでセンチな曲をモートンが繊細に歌います。今作ではマグスが非常にがんばってると思います。「ホワイト・キャンバス」(13)は「君の人生がキャンバスで、そして色は君自身なんだ」と歌われる壮大な傑作バラード!そして「ドラゴンフライ」(14)の“just fly, doragonfly”という切ないフレーズ、「ソラス」(15)のモートンのファルセットや弦が唄うところ、ジ〜ンときました。 また日本盤には更にマグスの作品が1曲と、初期の名曲(ライヴの)「ハンティング・ハイ・アンド・ロウ」「マンハッタン・スカイライン」が続きます(嬉!)。マグスのスウィートなピアノと、ポールのギターが光ってます。

2年ぶり、そして復活2作目のこのアルバムは、「オレンジズ・オン・アップルトゥリーズ」(意味:リンゴの木に実ったオレンジ)という不思議なタイトルの曲で歌われている “endless possibilities” 〜「無限の可能性」を強く感じさせてくれました。



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