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2話 「弟」

「ただいまぁ」
「お姉ちゃん、お帰り」
Goddessは家に入ると、台所の方から弟の声が聞こえた。

「今日は遅くなってごめんね、遊」
靴を揃えたGoddessは、すぐエプロンを付け台所の方に行った。
「いいよ。今日はそんなにペットと遊んでないし」
「料理作るの変わるわよ。椅子に座ってて」

そう言うと、鍋を取り出した。
「今日はパイナップルカレーでも作るわ」

「美味しいの?パイナップルカレー」
遊は半信半疑で姉に聞いてみた。

「まぁ、試しに食べてみなさい」
Goddessは楽しそうに料理を始めた。
「まずは、豚肉を一口大に切って塩、胡椒、カレー粉をまぶすのよ。」
「同じようにパインと玉葱、ピーマン、人参も同じくらいの大きさに切るの」

「へぇ〜」
テーブルに片肘をつけ、TVを見ながら遊は聞いてる。

「次に豚肉の中まで火が通るように油で揚げて少し焦げ目がついたら取り出すの」
「野菜も軽く揚げるのよ〜♪あ!パインはそのままね〜」

Goddessは別の鍋を取り出し
「ヴォルケ」
そう詠唱すると、鍋は真っ赤に熱せられた。

「油でニンニク、ショウガのみじん切りを炒めて、カレー粉を入れて少し炒めるの」
「ねぇ、遊聞いてる?」

「聞いてるけど、家の中では魔法禁止ね」
よく見ると、壁が少し焦げているのを見て言った。

「いいじゃない、少しくらい。ママが帰ってくるまでに魔法で直しておくもん!」
Goddessはすねた顔で言い返した。それでも、すぐに笑みを漏らしリズム良く料理を作り出した。
「それで、全ての材料を入れて手早く混ぜながら炒めて〜♪」
「お酒と鶏ガラスープ入れて、お醤油で味を調えて水溶き片栗粉でとろみ付け!」
「あっと言う間に、豚肉とパインカレーの出来上がり♪」

作り終わると、小皿にカレーを盛りテーブルに置き焦げた壁に魔法をかけて直した。
「さっ、どうぞ召し上がれ」

遊は一口食べて
「姉さん、俺はパイン抜きの方が好きだな」
「っていうか、今日は何か良いことあったの?料理作ってる間、ずっとご機嫌だったから」

「分かる?今日はとっても良いことあったの。」

「へぇ、どんな事?」

「今日、冒険に行こうと思って街の中をうろうろしてたら」
「私くらいの小さな人たちが二人いて、冒険に誘ってみたの」
「そして、みんな背が小さいからちびっこ冒険隊って付けようって一人が言って、私も仲間に入れてもらったのよ」

カレーも食べるのを忘れてはしゃぎながら言い続ける。

「それで3人じゃ冒険がちょっときついと思ったから、東門の前で冒険募集していたの」
「二人集まって、一人は「めいちゃん」って言って、バディアと同じ弓術士なの。」
「めいちゃんを冒険隊に誘ったら快くOKしてくれたよ♪」
「もう一人は大人の人だったよ。ワグナーさんって言うんだけど、すごく強いの」
「また一緒に冒険しようって言ってくれたから、みんな大はしゃぎだったんだよ〜」
「遊も冒険隊入らない?私より大きいから入れるか分からないけどねw」

「えー、小さい人ばかりでしょ〜。まぁ、強くなれるなら入ってみようかな」
「俺のペットも育てないといけないしね」
「姉さん、一応紹介して」

姉が話をしてる間に、カレーを食べ終えた遊はこっそりパインを姉の皿に移して
後片付けをしようとしていた。

「分かったわ。じゃぁ、明日にでも秋彦君に聞いてみるね」
「あ、私が片付けておくからお皿そこに置いておいて」

「うん、分かった。じゃぁ今日は眠いから先に寝るね。おやすみ」

そう言うと、2階の自分の部屋に戻って深い眠りに入った。

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