Column "覚醒" by Score
2003/06/07/ "MICROPHONE PAGERに学ぶ" 「HIP HOPという語感はどうなんだ」っていう話を 前々回に書かせて貰ったのだけれど、 そのイメージが最近僕の中で、ちょこっとだけ 良くなったので報告しようと思う。 キッカケは他でもない、 『MICROPHONE PAGER』。 NITROの祖先とも言えるこのグループを 勿論管理人とて素通りしていたワケでは無いが、 まだあまりHIPHOPに慣れていない頃に、アルバム 『Don't Turn Off The Light』を聴いて ハテナマーク状態だったため、今まで多少敬遠していた。 そして、最近またPAGERに挑戦しようと思い CD化されている2枚の音源をほぼ同時に購入。 それらのアルバムで語られていたHIP HOPという言葉は、 今まで僕が耳にした「HIP HOP」という響きよりも 心を揺さぶるモノだった。 DABOやSUIKENに客演していたPHと 最近は雷家族の活動でも活躍するTWIGY、 そしてもはや多くを語る必要も無いであろう、 不動のKING・MURO… 今でこそ各方面へその活動の拠点を散らせている 4人(MASAOの活躍があまり無いのが残念…)が 昔ココで暴れまわっていたのだと思うと、 メンバーが口々に『日本語RAP』と叫ぶ度に そして悔しいけど、『HIPHOP』と口にする度に えもいわれぬ興奮を覚える。 PAGERこそが、今のJ-HIPHOPの最大公約数的な存在なのだ。 音色、トラック、リリック、全てがその頃のシーンに 嘘を吐くこと無く作られた、リアルな音楽。 「リアル」というのも今まで極力避けていた表現だが このアルバムを聴いていると、そんなくすぐったい言葉も スッと自然に言える気がするのだ。 そういう、「ヒップホップの魔法」のような要素においては 他の所謂クラシックと云われる楽曲… 『人間発電所』や『証言』などを遥かに凌ぐ出来だと思う。 「どの曲が?」って全部が、だ。 懐古的な意見を今のシーンにぶつける気は無いのだけれど、 この頃の彼らの動きは、より良いシーンを 築き上げようという意識から生まれたモノ。 しかし、J-HIPHOPにおいて、取り敢えずある程度の理解は (完全では無いにしろ)保たれている現在、 ラッパー達が何をすればいいのか。 結構皆、行き惑ってるのかもなぁ、とも思ったり。 と、長々と月並みな感想を書いたけど、最後に コレだけは言いたい。 PAGERを聴いて一番感じた事。 適当だとか、マイペースだって開き直るのも それはそれでカッコ良いのだけれど、 やっぱり真面目な音楽よりカッコイイ物は無い! 1995年…その頃管理人、なんと7歳。
2003/05/10/ "N.M.U. 2ND ALBUM迫る" smartLOWには、早くもこの夏発売となる2ndアルバムに向けての 広告が掲載されたらしい。 1st Albumでの大爆発から4年。長かったようでその実、瞬く間。 当人達の体感時間に換算すると、一体どれくらいになるのだろう。 全国のファンを狂喜乱舞させた2003年初頭の「NITRICH/SPARK DA L」、 怒涛のソロ活動の嵐の後、無愛想に差し出された2004年元旦の「UPRISING」。 その間も、リスナー達がフル・アルバムをずっと待ち侘びていたのは 言う間でも無いだろう。 しかし、ココに来て、何となく2ndアルバムというモノに対して、 後ろめたい感情というか、不安というか…そういう、複雑な心境を 抱えている方もいるのでは無いだろうか。ちなみに僕も、その1人だ。 だからといって、リリースしなくても良いというワケでは無く…とにかく、何か不安。 NITROはラップスタイルの変化が嘆かれていたりもするが、僕は それに関してはそこまで意識していない。 むしろ、総合的に見れば彼ら(特にXBS、BIGZAM)がスキルアップしている のは明らかだし、それは前向きに捕らえようと思う。 発売から5ヶ月が経過した今、「UPRISING」が盤質Aの中古品として CD屋一軒につきに20枚以上並んでいるような状態を引き起こした 一番の原因は何だろう。1枚通してのボリュームでは無く、曲単位でも 「N.M.U.」や「NITRICH」を超えられないのはどういう事なのだろう。 「温かみの無さ」だと僕は思う。 洗練された、と言えば聞こえは良いのかもしれないが、 8名のラディカル達が集まったHIPHOP集団の魅力は 「洗練」なんて言葉では無い筈だ。 ファンはもう、あの1stで受けたギザギザした音色に 魂を揺さぶられる感覚は、二度と忘れられない。 そして、どんなに「NITROは変わった」と言われても、 それを期待せずにはいられない。 「初心に還る」という事が具体的にどうなる事なのか、僕には 上手く説明出来ないけれど、 2ndが1stを越えるケースは極めて稀だ。 NITROというグループだからこそ、それを必ず実現して欲しいと思う。Score's Text Site "The Soup 7%"
2003/05/03/ "ごあいさつ" コラムを復活させる事にしました。 わざわざNITROTERを見に来てくれる皆様のモチベーションを 少しでもキープするために、まめに更新出来るモノを やろうと思いまして。 私・SCOREがメインになると思いますが、WSとの対談記事なども 予定しております。 内容としては、一応「音楽」に関係のある事という 事でやって行こうと思います。
2003/05/03/ "HIPHOPという言葉" 学校なんかでウォークマンなんかを聴いてる時に、 「どんな音楽を聴いてるの?」と訊かれる事があると思う。 そのまんま、ヒップホップを聴いてると答えればいいのだが、 どうも僕の口は素直に「ヒップホップ」と言いたがらない。 ぶっちゃけ、どうなんだろう。 勿論自分の聴いている音楽(大抵、NITROかTHINKTANK)は紛れも無く HIP HOPだし、その音楽は大好きなのだけれど、正直僕は HIP HOPという語感はどうしても好きになれない。 HIP HOPが共通語である限りはファン同士でもそれを使って話すけれど、 皆さんも自分の好きな音と「HIPHOP」という言葉の間に 温度差を感じる事はないだろうか? 例えば、僕が「何を聴いてるのか」と訊かれた時に聴いていたのは Babaの「No Credit」で、普段HIP HOPを聴かない人が「HIP HOP」という 言葉を聞いて連想するであろうものとは、かなりの差異がある。 NITROにしても、特にDELI、S-WORD、XBS、MACKA-CHINが持っている イメージは、必ずしも「ヒップホップっていう感じ」では無いと思う。 何より、「ヒップホップ」と発音するのが何となく恥ずかしい。 ハ行とプを、「ッ」を挟んで反復する感じというか、 その唇の動きが、何となく寒い気がするのだ。 同じ理由で、「B-BOY」という言葉をやや軽蔑的な意味で使う事も多い。 別にHIPHOPが嫌いなわけでも、そのリスナーが 嫌いなわけでも無いのだけれど…。 別に「ジャンルの壁」みたいな壮大なテーマに発展させる気は無いが、 同じ事を思ってるリスナーの方も、いるんじゃないだろうか。 何か「何を聴いてるの?」と聞かれて、ズバッと返して黙らせるような 格好良い言葉を、近いうちに勝手に作ろうと思っている今日この頃。 その行為自体もわりと寒いのだけれど。