邦楽 3

boys & girls together 『boy meets summer』
leftbank
日本のネオアコバンドが持つ「そうだよ、フリッパースだよ!文句あんのか!」的な直球さが好きです。彼らもフリッパーズの1stで音楽観をガツンと変えられ恋焦がれるぐらいのリスペクトを持ってフリッパーズに近づこうとし、でもその壁があまりにも高く厚いことを知っているので、超えるのではなく近づけるだけで満足という感じで音楽を奏でているんじゃないでしょうか。勝手な想像だけども。でもこうした音楽も完成された一つの作品として内容が良ければやっぱり評価されるべきだし、良いものはやっぱり良いのだと思います。
前置きが長くなりましたが、そんな日本のバンド、ボーイズ&ガールズトゥギャザーの1stアルバム。まぁ内容はもろフリッパーズの1stです、一言で言うと。 ただ彼らはそれだけにとどまらず、とにかくフリッパーズ以上にフリッパーズでネオアコ以上にネオアコしちゃってる点が非情に素晴らしい。その作品は先代のバンドへのあふれるぐらいの愛情と尊敬に満ちており、音楽はやっぱ楽しまなくちゃね!っといったある種開き直りともとれる姿勢でとにかく音楽を愛していることが伝わってくるのです。内輪向け、と言われたらそれまでだけども。とにかく洋邦問わずギタポ好きにはぜひ聴いてほしい一枚。

Grasses64 『Bluebird flew away』
k.o.g.a. records  
ぱっと見フランク&ウォルターズの2ndかと思うようなジャケだが、日本のバンドです、グラッシーズ64。 60’sビートとちょっぴりのガレージっぽさが、kogaでいうとツリーベリーズっぽい。でも暖かみのあるメロディとコーラスワークの美しさ、日本語で歌っている歌詞などがまさしくグラッシーズ節。 この人たちはkogaのなかでも存在感薄めで評価されているところをネットとか雑誌でもあまり見かけないのだけど、ナッヂやプレイメイツなどにも負けないぐらいの甘酸っぱさとポップセンスを持っていると思う、#2「swingin' my room」、#11「sweet sweet life」とかかなり名曲だし。もっと聴かれてしかるべきだ。かれこれ4年以上音沙汰無いけど新音源はでるのでしょうか。でたら俺は買います、待ってますよ。

chee’s 『スナップショット』『ガラガラゲッチュ』
MERCURY MUSIC 
元チェキッ娘の新井利佳・上田愛美・藤岡麻美の3人によるアイドルバンド、チーズ。
これがもうとんでもなく素晴らしいから聴いてほしい! アイドル云々とかで語るのではなく楽曲面で抜きんでてるのですよ。
1stシングル『スナップショット』 : 「スナップショット」はカジヒデキ作曲なんだけど、「ラ・ブーム」超えの超名曲です。一聴した瞬間に失禁悶絶確実のナイスメロディ。カップリングの「blue wing」はなんと本人たちによる作詞作曲、青臭くてなんのひねりも無い直球な詞なんだけどアイドルが歌うとプラスに変わる。そしてなによりも曲が最高なんですってば、キーの高い女の子ボーカルにコーラスの掛け合い、さわやかなメロディ、恥ずかしいぐらいに前向きな歌詞、俺がガールポップに求める要素の全てがここに詰まってます。
2ndシングル『ガラガラゲッチュ』 : 表題曲「ガラガラゲッチュ」もすばらしいけどカップリングの「let's go chee's」がもう逸品中の逸品。サビ部分のドラムとギターのリズムの刻み方がたまらなく胸がきゅんとします。
残念ながら彼女たちは3枚のシングルをだして解散、アルバムはリリースされることなく消えてしまいました。惜しい、惜しすぎる・・。未発表曲もけっこうあったはずなのに陽の目をみることがないなんてとても残念。新井利佳はチーズの活動と平行してノンノかジュニーでモデルしてたけど今はまったく音沙汰無し、藤岡麻美と上田愛美もどうしていることやら。この人たち自分で作詞・作曲・演奏してるいいバンドだったのにもったいないなぁ。

Overcoat’s 『Here Comes The Sun』/『AWESOME』
PIROZHIKI REKORDING 
  
神戸の男女4人組みアノラック・ポップパンクバンド、オーバーコーツのシングルCDと1stアルバム。
このバンドは直球メロディにハモリまくりコーラスが魅力的なのだが、ピギーズのキタムンが楽曲を提供しているということが俺にはたまらない。ここでの提供曲はパンキッシュに飛ばしていくわけではなく歌心重視というか・・・、シングルの#1「Lucy」はそんな感じでとてもしんみりと心に響く歌だ。
次のアルバムでは直球メロディにさらに磨きがかかり、1曲目、2曲目とキラーチューンでいきなりやられます。
彼女たちこのシングルとアルバムを出したっきり音沙汰がなくなってしまったけどどうしてるんでしょ。ギターのマキ嬢が脱退して新バンドを結成したようだけどオーバーコーツ自体は解散してないはず。早く新曲が聴きたい。

Short Circuit 『The Letter』
EUPHONY RECORDS  
基本はメロコア・メロディックパンクの曲調ながらギターポップにも通じる涙腺直撃メロディを併せ持つ、ショートサーキットのシングルCD。
彼らのCDは全て素晴らしいし、自分にとって思い出深いアーティストなのでどの作品の感想を載せようかと考えたのだがこれに決めた。このCDはおそらく昔からのショートサーキットファンには好き嫌いがわかれる作品だと思う。かなりのアコースティック度高めの爽やか路線になっているからだ。#1「The Letter」#3「Stand by me」なんてもう出だしがキラキラギターだしピアノがメインだしで大変なことになっている。口笛のイントロがなんとも言えず物悲しくも美しい。 全体的な雰囲気は少し変わったが相変わらずショートサーキット節全開なのでみんな変わらず支持してほしい。
ちなみに自分的にはこの作品が一番の傑作かと思う。彼らのいろんな一面が垣間見えたし成長が感じられる。なにより圧倒的にサウンドが心地いい。ギタポ好きの人もぜひ聴いてみてください。お薦めですよ。

フーバーオーバー 『Art.No.5』
Limited records
  
ボーカルで作詞作曲も担当している岩沢正美嬢を中心とした、不思議パワーポップパンクバンド、フーバーオーバーの1stアルバム。
これはまたすごい才能の持ち主がいたもんだなぁと思った。この人は曲に歌詞をのせるのが半端じゃなくうまい。それにワケわからないなりにも突然キラリと輝くフレーズを盛り込ませてくる。その作詞センスは往年の小沢健二と張るのではないかとすら思う。
しかも他に例を見ないオリジナリティあふれる楽曲は、1stアルバムでしかもインディーズでありながら既に完成されきっている。すんげぇ。
まだ1月だけど早くも今年度ベスト10入り確実か。

けちゃっぷmania 『EVERYTIME MUSIC FREAK』
K.O.G.A records 
 
帯に「超キュートガールズヴォーカル&キッズ即死のポップパンク」という、まるで俺をピンポイントで狙っているかのような宣伝文句が。そしてレーベルはKOGA。ああいけない、買わなきゃ買わなきゃとレジに直行したわけです。
この楽しげでキュートな女の子ボーカルはとても好感触です。曲調はちょっとありふれた感じで、これぞ!っていう1曲は無いけれども、全体的にレベルの高い曲が揃っているので良いです。 こういう、1等賞は狙ってません的なバンドの ゆるさが大好きなのです。

SHORT CIRCUIT & NUDGE'EM ALL 『SUNSHINE TO YOUR LOVE』
EUPHONY RECORDS
ショートサーキットとナッヂエムオールが新曲を5曲ずつ出し合って製作したスプリットアルバム。
世の中にスプリットCDは数あれど、こんなにも素晴らしい組み合わせのはそうそう拝めるものじゃない。 日本インディーズのパワーポップ重鎮ナッヂと、泣きメロディックの雄SCがいっしょにCD出すのだ、それだけでも価値がある。
はじめの5曲は以外にもナッヂから。#1「yes」#4「slave to your love」などは、心地よいメロディを力強い演奏で聴かせる相変わらずのナッヂらしいパワーポップ。前前作に比べてパンキッシュさが薄まり歌心重視になってきている印象が。
次からの5曲がショートサーキット。 まず1曲目#6「just nobady」でいきなり感涙!! やったぜムキー、だからショートサーキットって大好きさ! ギタポとメロディックのいいとこ取りって感じの最高に甘酸っぱい曲ですよ、もうこの1曲だけでこのCD買った甲斐があったというものです。なのでこの他の曲はあまり肌に合わなかったけどじゅうぶん満足まんぞうです。

GOING UNDER GROUND 『ハートビート』
VICTOR ENTERTAINMENT
  
我らが埼玉県出身の5人組バンド、ゴーイングアンダーグラウンドのメジャー3rdアルバム。
ボーカル松本素生の織り成す、めちゃくちゃセンチメンタルな歌詞と曲はどこまでも等身大で赤面してしまうぐらいにピュア。 僕らの切実な想いやもどかしい感情をこれでもかというぐらいに一つの楽曲に詰め込んでいる。いったいあのメガネの奥にはどんな世界観がつまっているのだろうか、覗いてみたい。 曲調は、日本のバンプオブチキンとかそこらのギターロック系と、切ないメロディーラインのギターポップバンドの中間をいくような感じで、どちらにも分類されないようなオリジナリティが溢れていると思う。
このアルバム聴くと猛烈恋に恋焦がれてしまう・・。