邦楽 4

 

V.A. 『It's gonna be ALLright』
AMBIENCE RECORDS
ALLのトリビュート。いやALLって知らないんだけどこのアルバムは良かった。 まずその参加メンツがとても豪華。ビートクルセイダース、ショートサーキット、キャプヘジ、ハスキングビー、ウォータークローゼットなどなど、パンク界隈の重鎮が勢ぞろい。個人的に大発見だったのがウォータークローゼットで、女性ボーカルパンクのかっこいい人たちだった。単体のアルバムを聴いたら全然聴けなかったのだけど、この収録曲は最高。キャプヘジはすごくしっとりと歌い上げていて驚き、でもこれがまたいい曲で胸にくるんだな。ビークル、ショーサキはイントロ聴くだけで誰だかわかるほど特徴がでてるので、ALLを知らない人にとっては、彼らのオリジナル曲といっても違和感無いぐらい普通に聴けると思う。 どうでもいいけどこの縦長なCDケースは邪魔っす。

Captain Hedge Hog 『DOLPHIN』
milk tank records
キャプヘジの3rdにしてラストアルバム。
こいつはすげぇ! 2ndよりもさらに甘酸っぱくそして鋭く切れ込むかのようなメロディと、よりシャープに引き締められたサウンドが胸に響いてきまくる。なんだか泣けてきたよオレはよう・・・。こんな最高なアルバム作っておいて解散だなんて勝ち逃げもいいとこだ。オレこのころのキャプヘジが一番すきなんだよ。シノブの新バンドのアスパラガスとかあんま聴けねんだよ・・・。スピードダウンしちゃってて。それに対してこのアルバムは速くて切なくて情熱的で最高じゃないか。以前は圧倒的にショートサーキットの方が好きだったけど今では五分に近くなってきているぐらいキャプヘジ熱が高まってる。 解散がつくづく惜しまれる・・・。

Captain Hedge Hog 『BONANZA』
milk tank records
ショートサーキットと共に3P3Bを支える屋台骨、キャプテンヘッジホッグの2nd。
始めはどうにも親しむことができず全部同じようにしか聴こえなかったのだけど、ふとした瞬間に#3「MORE WONDERFUL LIFE THAN NOW」、#4「THE WORST」の2曲がガンガン響いてくるようになりあっという間に夢中になってしまった1枚。火花を散らしそうなギターの無機質的な唸りとは対照的にVO.シノブのエモーショナルな声が哀愁と激情を放ってくる。パンク、ロック、エモといった多彩な音楽性を内包した傑作だと思う。

PUFFY 『59』
EPIC SONY  
前作『NICE』同様、元ジェリーフィッシュのアンディが全作曲を手がけており、完全に前作の流れを汲んだパワーポップな曲が多くオレは好きだ。それにつけてもこのアルバムはパフィーだからこそできたって感じがする。彼女たちぐらいに知名度と固定ファンがあればこそ発表できるアルバムであって、新人ミュージシャンがこのアルバムだしたとしたら、一部で話題にはなることはあってもメジャーでは生き残れないと思う。収録曲の半分が英語詩だし、だいたい「元ジェリーフィッシュのアンディがプロデュース!!!」なんて興奮してるのは一部のコアなファンだけだろうし。 そういった意味でも日本メジャーシーンにおいてパフィーがこれからどう動いていくのか非情に興味深い。オレは応援していくぜ!

PUFFY 『NICE』
EPIC SONY
  
オレは正直パフィーを過小評価していたみたいだよ。奥田民生プロデュース時期のパフィーがまったく肌に合わなかったものだからさ。二人のボーカルには魅力を感じなかったし歌ってるときの脱力踊りも気に食わなかったし曲自体別に好きじゃなかったけど、このアルバムの素晴らしさといったら今までの偏見とか全てぶっとんじゃうぜ! 声が驚くほど素直でキュートだし二人のボーカルの掛け合いも気持ちいい。これは純粋なガールポップではないですか! しかもこのパワーポップ炸裂のストレートな楽曲! #1「赤いブランコ」の歌詞も切なくていいしこれはパフィー自身が作詞をしている! ぬおー文句なしだっ、オレはパフィーが好きになった。あなたたちは立派なミュージシャンだったのですね、聴かず嫌いをしていた自分が恥ずかしい・・・。やっぱり何か物事に関して固定概念を持ったフィルターを通してしまうと新しい出会いを妨げることになってしまう。そんなことをしみじみ実感させてくれたアルバム。ありがとう、パフィー。

堂島孝平 『すてきな世界』
日本コロムビア
  
今でも覚えているなぁ、あの衝撃。何年も前に『ドリアン助川の正義のラジオ』を聴いていたときに、ドリアンがかけたんだよね、「では堂島孝平で”世界は僕のもの”」って言ってさ。そのときの驚きといったらなかった。なんて優しくて沁みてくる歌なんだろうって。ギターポップのエッセンスを堂島孝平なりの解釈でうまく消化し、彼独特の素直で豊潤なポップソングへと進化させて生み出されたような曲。 それですぐにCDショップへ駆けつけてこのアルバムを購入したんだけど、その「世界は僕のもの」以外もホンットに素晴らしい曲ばかりで、それからしばらくどっぷりと堂島漬けになってしまったのを覚えている。
正直彼のその溢れるような天性の才能と世間の認知度は必ずしも釣り合ってないところはある。けれど確実に堂島孝平はもっと評価されるべき天才アーティストなのだ。雑誌とかでやたら中村一義が天才天才と騒がれていたりするのを見るととてもイラつく。中村?はぁ?天才シンガーソングライターの称号は堂島に使え!おめーら堂島の歌聴いたことあんのか?彼ほどにポップソングの持つ普遍的な素晴らしさをメジャーシーンで堂々と伝えてくれるアーティストが他にいるのか?ちょいと小難しいことをひねた音楽で曲にすれば高評価か? と、いつも思っていた俺に対して納得のいく答えを与えてくれたのはネット上の個人サイトぐらいでしたよ。ただ俺が読んでなかっただけなんだろうけど雑誌であまり高い評価うけているのを見たことが無かったので、他サイトでの堂島君の高い評価は嬉しく思ったものです。
なんだかんだで堂島孝平は、草野正宗と並ぶ天才ポップ職人だと断言しておきたい。

motocompo 『KRACKERJACK PARTY』
POPLOT 
 
ピコピコピコピコ、緩いテクノポップユニット、モトコンポの1stフルアルバム。
打ち込み入れまくりのピコリまくり、テクノっていうかデジタルポップという感じかも。日本インディーズにはエレクトロmeetsギターポップなバンドが結構多いけど、モトコンポはちょっと違って、甘いポップチューンなんだけども音はピコりまくりの打ち込み中心。ファミコンのしょぼい8ビット音源なんかが好きな人にはたまらないと思う。個人的には、ボーカルchiho嬢が世の中で2番目に好きなボーカリストなので、そのキュートボイスにやられるのもいいでしょう。

CHARMY SMILE & GREEN HEAD 『スキヤキ』
VICTOR ENTERTAINMENT
  
5・6年ほど前までAMラジオでゲルゲットショッキングセンターという番組のDJをつとめていた井出コウジのユニット。当時から結構なラジオっ子のオレは、なんとなくつけたそのラジオ番組から流れてくるある1曲の歌に心を奪われてしまいました。その歌の曲名は「yesterdays」。雲の切れ間からのぞく陽光のようなまばゆさに、思い返すと胸がチクリと痛むような青春の1ページを切り取って具現化したような歌詞とメロディが当時のオレをいたく感動させ、音楽好きへの第一歩を刻ませてくれた曲の1つとして、まことに思い出深く特別で大切な1曲であるのです。 オレはあまり歌詞は見ないし興味がないほうなのですが、この曲では歌詞が大好きで、たまらなく愛しい一文が文中にたくさんちりばめられており身悶えしちゃうぐらいに甘酸っぱくて素敵すぎます。 「はるかリバプールの空に向けてハーモニー」とか「眩しい空の 向こうにきっと 同じ未来を祈ってた」とか「無邪気な笑みを 心無い嘘を 時に溢れる悲しみを」とかさ。 もう説明しても伝えきれないよ。とにかく聴いてくれよ、マジで。それで聴いて損したとかいう人いたら100円やっからさ。ほんといいんで聴いてくださいよ。オレの心の私的名曲ランキング5位以内には確実にランクインする生涯の名曲。あなたの琴線もいたく刺激すること間違い無しです。

browny circus 『SURF-TRIP !』
Groovie Drunker Rekords
ブラウニーサーカスの3作目、2枚目のミニアルバム。
めっきり音沙汰がなくなってしまったのでもう活動中止してんじゃないかと思ってたら、深田恭子主演「下妻物語」でエンディングを担当するというなんとも驚きな情報が。これがきっかけになったのかどうかはかわからないけど、3年ぶりくらいにこの新作が届きました。 良くないわけがないだろうという信頼で試聴せず買ったのだけど、まぁ期待を裏切らないド直球なサーフポップサウンドが健在で嬉しくなっちゃったよ。いい意味で何も変わってません。相変わらず夏しちゃってるのです。 ちなみにこの人たちのすごいとこは、全編サーフ全開なのに同じに聴こえる曲というのが皆無なのだということだと思います。ワンパターンな曲調に終始することがなく1曲1曲が輝いてるのですよ。ありがちなメロコア勢が陥るジレンマをいとも簡単に克服しているような気がして只者じゃないなって思うのです。そう、ブラウニーは只者ではないのです、フフ。


*後日追記:ブラウニー解散らしい・・まじかよ。

browny circus 『Super Surf jet girl !』
k.o.g.a Records
福井出身サーフポップパンクバンド、ブラウニーサーカスのデビューマキシ。
ハワイマッドボンバースぐらい、ジャケ・題・曲調ともに全てが直球どストレートのサーフポップ。分厚いコーラスに唸りまくりのギター、そしてなによりめちゃくちゃキャッチャーな曲と女の子ボーカルときたら買わないわけにはいかないっす。実際すごくいいですよ、ただはじけているだけではなく、ちょっぴりほろ苦くて思わずおセンチな気分になってしまうような哀愁もあり、パワーポップ好きな人にもヒットするのではないでしょうか。#3「favorite saying」とか堪らないですよ。 それにしても「サーフポップ」ってなんなんでしょうね。「夏」「サーフィン」「波」「照りつける太陽」とかのアツアツなキーワードばかりが浮かぶのに、どこか切ない一面を持ち合わせている。ただ楽しいだけでは終わらない。なぜだろう。逆にあまりにも楽しいからこそその先に必ずくる「楽しさの終わり」を感じてしまい切ないのかも。中高生のときの、すごく楽しみな合宿の前日みたいな感じで。すごく楽しみだけど何日か後にはこれも終わってしまう・・って気持ち。うーん、よくわかんね。