L:今回は解体新書番外編といった感じで、いつものように曲についてではなく、5/8,9,10に行われた武道館でのライヴにて配られた小冊子を解体、というか解明していきたいと思います。
とりあえず、一冊ずつやっていこうと思いますので、今回は『LANDSCAPE-HADES SIDE-』についてやりたいと思います。
いつもと勝手が違う上に、簡単には事が進みそうにないと思いますが、おつき合いの程よろしくお願いします。
Y:ついに小冊子に手を出せました。
オフィーで抜粋文が掲載されてから『これは語るしかない!』と密かに思っておりましたので嬉しい限りです。
小冊子の全内容を知っていた方がこの対談をより楽しめるとは分かりつつも、漆黒と轟センでは掲載しておりません(滅)
知り合いのピエラーさんか、どこかのサイト(に出てるかは知りませんが)で内容確認していただけたらと...っという事で(?)今回もよろしくお願いします。
L:では、早速本題に入りたいと思います。
『LANDSCAPE-HADES SIDE-』、テーマとしては『恐怖』でいいんでしょうか?
イマイチ自信がありません(苦笑)
というか、この小冊子の内容自体イマイチ理解しきれていないのが現状なのです。
前半部分と後半部分では、状況は違いますが『死』によって『失うこと』が『恐怖』に繋がっているというような内容だと思うのですが、最後のところで――真の恐怖とは『失うこと』じゃない。その意味が君に解るか?――という言葉で、それまでの内容を否定するような問いかけをしているじゃないですか。
私は何度この小冊子を読み返しても、その問いかけに対する答えが解りません。
そもそも、その前段階の『死によって失うことへの恐怖』を私は感じていないのです。
私が恐怖を感じてるのは別なところにあるので、だからかイマイチ理解ができないのかもしれないと思っているのですが……。
闇人さんは、これを読んでどのような考えを持ちましたか?
Y:前半の部分(抜粋文)の主な内容は、まるで『THE FIRST CRY IN HEDES(GUILTY)』の詩の世界を少しだけ違った角度から表現してあるような文章で、「ああ、そうゆう事だったのね」と僕は思いました。
しかしこの先の部分から風向きが変わってきますね。
『誕生』した事の象徴であったハズの『歌声』が聴こえてきたのに、彼には『まだ』記憶が残ってますね。
今まで当り前の様に繰り返されていた法則が変わった事に気づき、『やっと最期なのかもしれない』と彼は感じました。
この辺から僕は引っかかってきました。
まず『歌声』。
彼は鳴り響く『歌声』に素直に恐怖を感じてますよね。
これは何を象徴しているのでしょうか?
『THE FIRST CRY IN HEDES(GUILTY)』にも『祝福の唄』という言葉が出てきますが...。
それから彼の言っている『最期』とは一体何なのだろうかと。
『真の恐怖』との繋がりはあるのだろうか?と...何だか謎がいっぱいです(苦笑)
露雨さんは別のところに恐怖を感じてるとおっしゃってましたが、僕も『死』に恐怖は感じてないのです。
小さい頃は死んだらどうなるのか?って考え出してよく眠れなくなってましたが(苦笑)
ただ、生きてる内に実際に何かを『失うこと』を想像した時、少し怖いなと感じます。
話は戻りますが、今の段階で彼の言っている『真の恐怖』とは子宮から引きずり出される瞬間の(彼の言うところの)『死』ではないのかなっと。
『また忘れる』事を彼は恐れているのではないかと...僕は考えています。
かなり単純な解釈ですけど。
L:闇人さんの考えを聞いて、自分の考えがまとまってきたような……気がしないでもありません。
……気のせいか!?(笑)

『歌声』が意味するものは私もわかりません。
最初は、彼が生まれた事を祝福している周りの声かとも思ったのですが、それは『歌声』とは言わないだろうなとも思って。
彼が恐怖を感じる事は、胎児の状態では『生=死』によって忘れる事、生まれてからはそれまで得たものを死によって失う事、かと思いますが、だけど真の恐怖とは『失うこと』じゃないという事ですよね。
生まれて記憶を失っていなかった彼の言葉――やっと『最期』なのかもしれない――
この言葉で私は思い出した事があるんですよ。
昔に誰かが言ってたのを聞いたんだと思いますが、それは『悪い事をしたら人間に生まれ変わる』って話で。
人間は知性も発達しているし、感情も豊かで理性もある高等な生物ではあるけれど、だからこそ生きていく上での苦しみもあると。
本能だけの動物よりも辛く感じる事がたくさんあるから、だから悪い事をすると人間に生まれ変わらされて苦しみを味合わされるんだ、というような話なんですが。
なんかこの話を思い出してですね、そして『最期』っていうのは、もしかしてもう生まれ変わる事がないって意味の『最期』かなとも考えて、そうすると真の恐怖とは『失うこと』ではなく『無くなること』なのかなと思いました。
無くなるのは、実際私も怖いと感じる事ではあるので。
Y:興味深い話ですね、それは。
そこで僕なりに『無』というのを想像してみました。
死ぬでもなく、失うでもない、生と死を繰り返す輪廻転生の『最期』。
その後は...どうなるんでしょうね?身体はもとより、魂さえも無くなるんでしょうか?
どんどんそんな事を考えていったら...かなりの恐怖を感じました。
ただ、実際はどうなるか分からないので空想での『恐怖』なんですけど(笑)
あと悪い事をしたら人間に生まれるって話は分かる気がしますね。
いわゆる『業』という存在を感じるのは人間だけでしょうしね。

それから『歌声』についてもう少し考えてみたのですが、彼は誕生の瞬間に歌声を聴いてるので、何かの『音』である事は間違いないと思うんですよ。
産道をくぐる部分から、外の世界に出るまでの過程で彼の耳に入ってくる様々な『音』、これが結局は『歌声』の正体ではないかという結論に行き着きました。
ですから露雨さんがおっしゃってた誕生を喜ぶ祝福の声も該当すると思いますし、医療器具の動作音や人間の足音などが生まれたばかりの彼には、一つ一つの音ではなく、全部交ざりあったような音で聴こえるのでないかと...。
...自分の誕生の時の記憶が無いのがとても残念でなりません(笑)
この間TVを見ててものすごく驚いたんですけど、3才とか4才くらいまでは憶えてるらしいんですよ。
子宮にいた時によく聴いていた声の持ち主が(大体は母親ですが)尋ねると、失われていた胎児の頃の記憶が甦るケースが多数その番組で紹介されてました。
最初は疑わしい目で見てたんですけど(笑)両親さえ忘れていた事まで子供達は話してたんで、きっと本当の話なのだろうな〜っと思いました。
もう手後れですが、僕も思い出してみたかったなとちょっと悔しかったです。
L:『無』というのは本当に『恐怖』を感じます。
身体や魂はもちろん、他人の記憶の中の自分も無くなってしまったら……。

『歌声』については闇人さんの説を一押しです。
生まれたばかりの子供は、視力もボヤ〜ッとしているらしいので、耳の機能もボヤ〜ッとして全ての音が入り交じって聞こえているかもしれません。
私も生まれた時の記憶がないのでわかりませんけど(笑)
でも、記憶っていうものは無くなるわけではないと思うんですよ。
ただ思い出せなくなるだけで、頭のどっかには残ってると思うんで。
なんで思い出せなくなるんでしょうね?不思議です。
それと同じで、真の恐怖の意味も誰もがわかってる気もするんです。
だけどそれを忘れさせられて思い出せなくなってるのかなと。
だって、そんな事を初めから知っていてマトモに生きていけるのかな?と思うところもあるので。
Y:そうですよね。
全部憶えててそれを背負って生きていくのは生まれたばかりの子供には困難ですよね。
前世とかもそうですよね。興味はありますが、自分が自分として生まれてくる前にどんな人間で、どんな家で育ってどんな生き方をしていたのか...全部憶えてたらきっと気が狂います。
今世で生きながら断片的に前世を知るのならいいですけどね。
僕も少し前まではかなり前世に興味があって催眠なんとかに行こうかな?なんて真剣に考えていたんです。忘れている事をみんな思い出してやる!みたいな勢いで。
でも、それよりも今生きているこの時代に焦点を絞って集中して生きていこうと思い直しましたね。
せっかく生まれたんだから人生を謳歌したいよな〜みたいな(笑)
L:前世は、実は私も知りたいと思ってたりしたのですよ、単なる興味以上の気持ちもあって。
それこそ、今の人生をより良くするために知りたいなぁみたいな。
わりと行き詰まってる感があるので(苦笑)

でもまぁ、忘れてしまう事にも意味があるんでしょうし、忘れられない恐怖というのも今現在でも若干ありますからね。
それでもキツイのに全部記憶に残ったままだなんて、それはもう耐え難い、むしろ死に急ぎたい気持ちになってしまいそうで怖いです、やっぱり。

という訳でそろそろ締めようかとも思いますが、なんだか一応司会進行役にも関わらず全然なってない……ような気がしてならないですね(笑)
えー、闇人さん的にはどうだったでしょうか?
私は解明の糸口が少し開けたかなぁという感じです。
まだ謎は残ったままなんですよねぇ、困った事に(苦笑)
Y:僕的には〜...とても楽しめました(笑) この後『REAL SIDE』『HEAVEN SIDE』と続きますので、謎の解明は最後にできたらと...希望的観測ですが。
露雨さんが司会進行の方が話が膨らむのは気のせいでしょうか?
次回は僕の番なのでとっても不安です(苦笑)ありがとうございました。
L:話が膨らんでる気がするのは気のせいでしょう(笑)
私は闇人さん司会の時は話がまとまる気がしてますが。
というわけで、次回闇人さん司会の『LANDSCAPE-REAL SIDE-』に続きます。
どうもありがとうございました。

【20020901】