Y:紆余曲折の中...ようやくこの曲に決まりましたが(僕の中で)、なんかインディーズの頃の曲が続いてしまいましたね...。
バランスを考えてたのにな僕的に...(作曲者とかアルバムとか...)
こんな僕にはぜひとも露雨さんから、『初っ端から愚痴かい!』的なツッコミをいただきたい(笑)
では気を取り直して...
第三回目は『メギドの丘』です。
イントロが始まったその瞬間から壮大な大地を描かせる...僕にとってはそんな曲です。
この対談が企画されるずっと前からこのタイトルが気になってて、メギドの丘について色々調べたりしたんですけど、未だ謎が多く...。
結局キリト氏の詩とメギドの丘の関係に悩んでるんですが...。
L:えー愚痴から始まりました第三回目ですが(笑)、闇人さんには頑張っていただかないといけないんで、闇人さんの選曲ですし!(自分の事は棚上げ)
今回は『メギドの丘』という事で、私は久しぶりにこの曲を聴き直しました。
切ない曲ですよね、これも。最後の最後ですれ違ってるのが。
闇人さんはこのタイトルと歌詞の関係性に悩んでるみたいですが、私は『メギドの丘』という言葉の意味…というか、ここで起こるとされている事を思うと、2人がここで逢う約束をしたのも意味があると思ってて、その理由として2人にはある思惑があったんじゃないかなぁと考えてます。

私にとってこの曲の世界観は、またまた微妙な感じなんですよ。
子供の頃ある宗教の集まりに連れてかれてて、そこで聖書読まされたり世界の終末の事も教えられたりしてたんで。
ほとんど記憶にはないんですけど、ただ物心ついた時にはそういう状況だったんで、なんか意識してないところで影響されてるような気がして。
だから、この曲についても100%まっさらな気持ちで見れないです。
なので、そういう事に影響されてない人はこの歌詞についてどう思うのか、そこが私の興味のあるところです。
Y:かなりプレッシャーかけられてますが(笑)
今回はどうやら...僕が苦しむ番のようですね...。
メギドの丘とくればどうしても外せないのが新約聖書のヨハネの黙示録なわけで、キリスト教なわけで、しかもそれを『今の世界情勢に置き換えると...』なんて余計な事まで考え始め、もう収集がつかなくなってマジで爆発しそうで、精神を破綻するトコでした(何故)

そんなわけで(?)一旦頭の中をリセットしてキリト氏の詩の世界の話から始めたいと思います。
僕は当初この詩を読んだままの言葉で解釈していたので、約束を違えたのは『君』の方だと思っていたんですよ。
『僕』が来るのを最後まで待たずに『君』は方舟に乗ってしまったのだろうと...。
ところが不幸にも(?)キリト氏が全く『逆』の事を言ってるのを目撃してしまい...。
この解体新書がきっかけで改めて考える事になりました。
詩の中で語られている『彼』とはおそらく神の事だと思うんですが、その創造主によって造られた『君』と『僕』は、ある決定的な日にある『約束』を。
それは絶対的な相手に対する反逆であり、二人が信じた『救われる道』であったと...。
しかし『僕』は、メギドの丘で彼を待ち続ける彼女をただ見守り、そして最後まで見送ると...。
僕が一番胸に突き刺さったのは『彼が描く終末は 本当に正しいの』っという部分なんです。
この部分は曲中の最後の方に出てきます。
そうなると...主人公は何故、『彼』に対し最後まで意義を唱えながらも、約束を交わした『君』を行かせてしまったのでしょうか...?
何故自分は『残る』事を決断したのでしょうか...?
『方舟』が出てくるところからして、先ほど述べた『ある決定的な日』とは、『ノアの大洪水』だと僕は考えているのですが、そうなってくると二人が交わした約束は『心中』だったのかなと...。
でも最終的に『僕』は『君』を行かせた。
自分の思考とは別にすごく人間的な部分で『君』の『生命』の方を選んだのでしょうね...。
でも二人を取り囲む関係図からして、約束を違えたのはやはり『お互い』だったのではないかと、思わずにはいられないんですよ。
もし僕が『君』の立場なら...待っていたと思うので...。

これが僕の見解です。
やっぱり聖書とは離れられなかったですね。
はあ...(溜息)ホント痛いなあ、この曲。
考えれば考えるほど心に突き刺さってきます。だから好きなんでしょうが(苦笑)
L:プレッシャーをかけすぎたのかと、少し心配になってました(苦笑)
またもや、闇人さんと私の見解は少し違う展開を見せそうです。でも、やっぱり聖書からは離れられないんですね。
私もそうなんですけど。

“下僕として生まれた『君』と『僕』が一度だけ『彼』逆らう聖なる夜”
“彼が描く終末は 本当に正しいの”
この部分の歌詞から見て、2人は方舟には乗らず地上に残るつもりだったんでしょう。
『僕』の気持ち的には死ぬために残ったんではないと思います。状況からして死んでしまうのは解っているわけですけど。
で、この歌詞の状況は『最終戦争』の直前ではないかと考えているんです。
これが本当に最後の最期という事で、生き残れる人間はかなり厳選されると思うんですよ。
ノアの大洪水という前例もあり、どうすればよいのかという事は示唆されてるわけですから、それと外れた思想を持った人間は容赦なく切り落とされます。
“重ねた罪で黒ずんだ”という歌詞が出てきます。
私が思うに、2人が約束を交わしたのはずっと過去の話で、今の『僕』と『君』ではないと。
それから月日は流れてこの約束の日までの間、『僕』の想いは薄れる事なく積み重なっていった。
これは『彼』、私も『彼』とは『神』だと思ってるんですけど、『彼』から見れば『僕』の想いは罪になる。
だから丘の上には辿り着けない、反抗する事さえも許されなかったのではないかと思いました。

そこで何故『君』は丘の上に辿り着けたのか?ですが、『君』は元々『彼』に逆らうという気持ちはなかったのではないかと思います。
地上に残る事にしたのも『僕』と最期を共にしたかっただけなのかなぁと。
でも『僕』は丘には現れず『君』は方舟に乗ってしまいます。
来ない『僕』を信じて待ち続けるほどの強い気持ちが、この長い年月の中で『君』は薄れてしまったんですね。
だから確実に信じられる目の前の方舟に気持ちが傾いてしまったんじゃないでしょうか。

こんな見解です。
うーーー『君』の気持ちが、実はいまいち解らないんですよね。
私、この歌詞には完璧に『僕』に感情移入してしまってますから(苦笑)
Y:お話を聞いて、なるほどと思いました。
露雨さんはノアの大洪水の『後』だと考えたんですね。
実は僕もこの詩の時代背景がイマイチ分からなくて...ただノアの大洪水だとすると、『メギドの丘』が出てくるのは何か違う気が...?っとは思っていて。
だから最終戦争の直前というのはすごく納得出来ました。

今回はいきなり冒頭から詩の話をしてしまい、お互い大変苦しみましたね(苦笑)
ここからは詩の世界から離れて、少し視点を広げて会話を展開していきたいと思います。
この対談をしてる時はちょうど『壊れていくこの世界で』の発売直後ですが、今現在のピエロの流れからいって、一見『メギドの丘』は関係ない様に思っていたんですが、実は...笑えないくらい関わってるな〜っと僕は感じてしまったんですよ。
最終戦争...一体何と何が戦うのかと。天使と悪魔なのか。それとも...。
こうなってくると自然とアメリカの同時多発テロ事件が視野に入ってくるわけで...。
だからより聖書に出てくるメギドの丘...っというかハルマゲドンですか...その存在というか内容というか、とても怖いものに感じたんですよね。
前に見たテレビでイエス.キリストの足取りを追っていく的な番組がやっていたのですが、考古学者の人達がイスラエルで研究をしているんですが、すぐに戦争が始まっちゃって撤退を余儀無くされるんですよ。
それでまた戦争が終わったら現地で研究を再開、でもまた戦争。
もうその繰り返しなんですね。だから全然研究が進まないんですよ(涙)
それに戦争の度に貴重な歴史的建築物などが破壊されるわけで...。
『聖地と呼ばれてる場所なのに...。なんか違うんじゃないの!?』と感じずにはいられなかったんです。
(戦争をしている国々、組織、歴史的背景などについて何の知識もない僕が、軽率に発言してしまうのは筋違いだとは思いますが...あえて。)
露雨さんは実際のメギドの丘の写真を見た事ありますか?
僕はネットで見たんですが、本当に緑豊かな美しい丘でした。
一度は行っておきたいなと思いました(将来破壊されない事を祈る)
L:私も『壊れていくこの世界で』を聴いて『メギドの丘』を思い浮かべました。
世界観は同じですよね、状況は少し違うような印象を受けましたけど。
小さい時、ノアの大洪水で人間は水で滅ぼされたから、次は火で滅ぼされるんだよって聞かされてて。
その頃はどういう事なのかよく解らなかったんですが、つまり戦争で人類は滅ぶという意味だったんですね。
最終戦争は人間同士の戦いから始まり、信仰を持った人だけが救われて、残りは神に消滅させられるんだと考えてしまってるんですけど。
今現在たくさんの宗教があるわけで、一体どの神様が本物だったのか、それとも全てまやかしだったのかが判明するなんて、人類最後にして最大のイベントじゃないですか?……なんて。
子供の頃は、神様を信じてれば幸せになるんだと思ってたんですけど、それに行き着くまでに悲しい事や辛い事があるんですよね。
なんかそれが疑問に思えてきて、最後には『メギドの丘』に出てきた『僕』と同じ考えが浮かんできて、それで中学生になる頃にそれまで連れてかれてた集まりに出るのを拒否したんです。
真の意味での信仰心を持ってる人ってのは少ないと思います。
だから宗教戦争なんてものが起こるんだと思うんです。
私も何の知識もないですが言わせてもらうと、結局は信仰を盾に取ってエゴを通してるというか、欲のぶつかり合いみたいに思えるんですよ。
そんな事してるから滅ぼされてしまうんですよ。
何だかんだ言って、最後の引き金ひくのは人間です。
だから私は結構どうでもいいんですよね、最後の時が来たとしても。
どうせいつまでもこの状況は変わらないだろうし、それならいっそみんな死んじゃえば?って感じなんです。
死んで後悔すればいいです。
そこで本当に『神』なんてものがいて、救われる人がいるのならそれはそれでいいと思うし。
ただ私は救ってあげるって言われても断りますけどね。
その先にある未来が私には正しいとは思えないので。

メギドの丘はネットで見た……はずなんですけど、緑豊かだとは思わなかったんで私が見たのは勘違いかもしれないですね。
どんなに美しくても平気で壊すんですよね、人間は。
Y:どんなにその宗教が素晴しいとしても、その教えを信仰している人が非人格者であったら...本末転倒だと思うんですよ。
いわゆる『神』という存在が本当にいるかどうかは分かりませんが、もし人間が救われるのだとしたら...きっと『神によって』ではないのだと思ってます。
っというわけで...
前回同様、すっかりピエロから離れてしまいましたが(苦笑)、最後はまた無理矢理戻って締めたいと思います。
『メギドの丘』は音源以外の作品は出てないんですが、僕としてはプロモを作って欲しくて。
映画でもいいんですけど、何か『映像』にしたらもっとこの詩の世界観が浮き彫りになるのではないかと...。
あとこれは今までいらぬ突っ込みのようで誰にも聞けなかった事なんですが、歌詞カード、なんか変ですよね?
ミスプリなんでしょうか...?あれ。
L:あ、もう終わりに向かうのですね。
私もプロモ作ってほしいと思います。それは『メギドの丘』に限らずですけど。
また違いますよね、映像で見せられると。
特にピエロのプロモは歌詞の世界がよく表されてて、とても凝った作りなので余計に映像を見たい気にさせられます。
歌詞カードは私も気になってました。
ミスプリなんでしょうけど、それにしても変なミスプリですねぇ。
何か意味でも!?と、そんなわけないと思いつつ考えてしまいました(笑)
Y:はっ、しまった!!
『露雨さんの方でまだ何かありましたら...』っという一言を忘れてました。
最後までいっぱいいっぱいの進行ぶりですいません(苦笑)
僕の方はもう白旗上げます。

なんか今回の対談は...
何千年もの時空を越えた旅を不本意ながらしてしまい、命からがら自分の生きてる時代にやっと戻って来れた感じでした...(意味不明)
露雨さんありがとうございました。次回はもっと頑張ります。
L:いや、特にないのでいいんですけど(笑)
今回は今まで誰にも話した事のない事を語ってしまったので、読み直すのが恥ずかしいです。
それだからか、今までより気力の消耗が激しかった気がします(苦笑)
お疲れ様でした。それではまた次回…。

【20020409】