Y:『同じ時期に同じような事を考えてた』のって...
僕と露雨さんはBANDのメンバー同志みたいですね(笑)
L:それ素敵すぎです(笑)
Y:どうも、司会進行役の闇人です。かなり今ドッキドキです。
僕、かなりピエラーとしては『問題発言』を言い出すかも知れませんが、 露雨さん、見放さないで下さい。ぶっちゃけトークでいきましょう。
後から編集はいくらでもきくんで(笑)兄の『ピー』みたいに。
では、そんなこんなで記念すべき第一回目の作品は『脳内モルヒネ』です。
ちなみに選曲の方は露雨さんの御意見を聞きつつも、 僕が勝手に決めよっかな〜っとたくらんでいます(笑)

この曲は友人宅のブレイクアウトのビデオで初めて触れました。
『何でこんな妙な転調するわけ!?変わった曲だな〜(笑)』 だなんて...笑っていられたのはファンになるまでの話で...。
この曲って、ライブとCDと全然表情が違いますよね?
音源を聴いて、詩の世界を知った今となっては...とてもじゃないですが笑えません (苦)
大好きな曲なんですが、口ずさんでると次第に苦笑いになります。
っというわけで、まずは露雨さんと脳内モルヒネの出会いなんかを聞いてみたいなー
(こんな投げかけでいいんか!?)
L:記念すべき第一回目は『脳内モルヒネ』ですね。
『問題発言』は私もしてしまうかも(笑)なので、編集よろしくお願いします。
あと、あくまでこれは曲を聴いた時の私の見解なり考察であって、キリト氏の それとはまったく違う事があります…って事を最初に言っておきます。
選曲はお任せしますので。
って事で、私と脳内モルヒネとの出会いですが、普通にCD買って聴いたのが最初です。
で、当時はリピートして聴きまくっていました。
サビの部分の印象が強烈で、頭から離れなかったもので。
今でも口ずさむ率No1な曲かもしれません。
闇人さんは、口ずさんでると苦笑いになるという事ですが、 私はどっちかっていうと機嫌のいい時に口ずさむ曲ですかね、これは。
ある意味、爽快感があるというか…。それはサビの曲調のせいだけでなく、 きちんと歌詞を頭に入れた上でもそう思ってるんです。
もしかしたら、闇人さんとはまったく正反対の印象を持ってるのかもしれない…。
ただ、私はライブでこの曲を聴いた事ないんで、 ライブで聴いたらまた違う印象を持つのかもしれません。
…質問の答えとして噛み合ってるのか心配になってきました(笑)
Y:大丈夫です。ちゃんと噛み合ってます(笑)
どうやら二人の見解は全く違うようですねー。
最初からなんか波乱の予感ですが...そっちの方が面白そうです(笑)
では詩の世界に話をうつします...
『脳内モルヒネとは何ぞや?』
僕はまずこのセンセーショナルなタイトルの意味を調べる事から始めました。
それはキリト氏の当時のインタビューを読んでいくうちに分かってきました。
例えば、飛び下り自殺をした際、身体が地面に到着する直前に 『脳が』自ら『脳内モルヒネ』を分泌し、事実上の『自殺』を計るという...
地面に落ちた時のショックを防ぐという...そういった医学的な見解があるそうです。
この曲の時代背景は『手鞠』とかプロモの印象などのからして昭和初期の匂いがしま す。
主人公は報われない禁じられた愛を抱え、来世に願いを託し、死んでいく...
この場合の『死』は『生命そのもの』なのか、『精神だけ』なのかは不明ですが、 僕が引っかかったのは、主人公がこんなにも『絶望』してるという点です。
普通の男性と女性の恋愛だったのなら、一度は別れが訪れたとしても、 この先どうなるか分からないと考えると思うんですよね。
男女の性質の違いからとってみても、主人公は『男性』であるわけだし、 『完全』に『あきらめる』事は、普通の男性の心理じゃ考えられないかなって...
では何でこんなにも主人公は、死を選ぶまでこの愛に絶望しているのか?
その上、『次に生まれてくる時は...』と必用に執着するのか?
僕の脳がはじき出したのは...つまりは近親相姦。
主人公は母親を愛してしまった。もしくは、同性を愛してしまった。

『血の繋がりさえなかったら...』
もしくは
『もしも異性に生まれてたら...』

そういった感情が主人公を死に追いつめたのではないかと...。
もちろんこれは(もちろん)僕のかなり勝手な見解です。
だから僕は露雨さんと同じく、 この曲は『口ずさむ率No1』なんですが、苦笑いなんです。
L:噛み合っててよかったです(笑)
闇人さんの見解、かなり意外なものが出てきたなぁと思いました。
同じ歌詞をどういう意味として取っているのか?この違いが結果の違いになるのです ね。
いや、ホント面白いです。というわけで、私の見解です。
『脳内モルヒネ』、この言葉の意味は私は知っていたので、 サビの部分はまさに飛び下り自殺しているという事なのだろうなとまず思いました。
そこで考えたのは彼が死を選んだ理由です。
私は歌詞の一部から、彼は虐待を受けていたのではと思いました。
人からの愛情を受ける事なく育ったんじゃないかと…。
そんな彼に、初めて愛情を与えてくれる人が現れたわけです。
彼はそんな彼女に一生懸命応えようとしたと思います。
しかし、彼はいつしか不安を感じるようになります。
自分は彼女の想いに応えきれているのだろうか?
彼は想われれば想われる程に引け目を感じ、またそんな自分に嫌気が差してきて、 次第に自分の過去を呪いはじめるのです。
過去が消せない限り自分は変われないだろう。
つまり過去を消す方法として『死』を選択したのではないだろうか。
来世、歪みのない心でまっすぐ彼女と向き合える事を夢見て…。

と思ったのです……最初は。
ただ、上の考えだと歌詞で引っ掛かる部分があるんです。
『もしまた生まれかわれるなら』、これは来世を信じている人間が言うにしては、 少し消極的な言い方なような気がするんです。
あと『手毬をつく君の顔が黒い羊に見える』の部分も気になります。
黒い羊に実際のところどういう意味を持たせてるのかわかりませんが、 彼は実は彼女を煩わしい存在だと思っているのでは?と思いました。

この二点をふまえて、少し視点を変えてみました。
彼は1人の女性を愛します。彼女は彼の想いに応えてくれました。
だけど、やがて彼は彼女の想いが負担になり始めている事に気付き始めます。
彼女から与えられる愛情が苦痛にしか感じないのです。その瞬間から、 彼は彼女を疎ましく思うようになり、その現状から逃げ出すために死を選ぶ。
そして、宙に浮いた身体が地面に着くまでの短い間にふと思うのです。

もしも生まれかわれるなら、そのときは幸せになろう。

そう思うのは、やっぱり彼女を愛していたからです。
彼を虐待していたのは母親だと勝手に想定しているのですが、 何故か虐待されてる子供って、 どんなに酷い事をされていても母親の事を大好きだったりするのが多いように思いま す。 (テレビなどで見ただけですが)
彼も大好きな母親からずっと虐待を受けてて、 彼の中では愛情とは一方通行であるのが当たり前。
愛する人から愛されるなんて事は、あり得ない事だったわけです。
でも彼女は彼を愛してしまった。それが悲劇。
愛する人から愛される、 彼は自分の中の常識を超えたその事実に対応できなかったのです。

あぁ、妄想ここに極まれりです。
どちらも過程は暗いですが、最期は絶望に満ちてるわけではない気がするんですよ。
それと脳内モルヒネ効果もあいまって、笑顔で死んでいってるような気がしてるんで。
だから私は機嫌よく口ずさんでしまうんです。
Y:露雨さんの見解があまりに面白く、興味深く、かなり身悶えしました(危険)
主人公の来世への願いが消極的なのは僕も感じてました。
本当にまた逢える事を『確信してる』、もしくは『確信したい』のなら、 『心中』に近い形をとったと思うんですよ。でも彼は独り、死んでいった。
これは『ラストレター』の『また逢えるから...』に近いものかなと。
モルヒネとはシチュエーション違いますけど、相手の事を最後の最後まで 大切に想うばかりの『最後の切望』というか...『絶望の約束』というか...。
そして『黒い羊』!!
ピエロのファンになって一年以上経ちましたが、 これは未だ僕の中では最大の『疑惑』です。
西洋での『黒い羊』というのは『一族の異端者』を意味する場合が多いようですね。
僕はこの疑問を解決したく、キリト氏が好きな中原中也の『山羊の歌』という作品を 購入したにもかかわらず、まだ読んでいません(苦笑)
せっかく露雨さんとの『この絶好の機会』を与えられたのだから、 読まないといけませんね(読んでない時点で“出直して来い!”って感じですね、僕)
この歌詞は主人公が死に至るまでの感情と行動をかなり鮮明に描写してあるんですが、 僕の中では別の見方をすると(手紙という形にはなっていませんが)、 『遺書』だなって感じてます。
こんな素敵な遺書をいつか書いてみたいものです(おい)。
ある意味『完全自殺マニュアル』なんかよりこの歌詞の方が社会的に問題が...§%℃
曲調とか歌詞の流れとか...かなり導いちゃってるなーって...。
僕的にかなり導かれてた時期があるもんで...。
素敵な世界なんですが怖い。怖いけど素敵...みたいな。
L:『黒い羊』については、私も少しだけ調べてみたりしたのですが、 明確な答えは判らず…です。
(2番目の私の見解についてのみ)歌詞について最後に付け加えるとすれば、 彼はとても独りよがりで、全て自己完結で終わってると思います。
彼が来世での再会を願っても彼女にその想いは全然伝わっていません。
彼は、やっぱり来世への希望は薄いのではないかと。
ただ、彼女に対して愛憎入り交じっていたのが、 現状から解放される瞬間には『憎』が消えて『愛』が残った。
死ぬ間際でもそう思えて彼は幸せだったと思いますが、 結局のところ自己満足の域は越えてないように思います。
ピエロの歌詞には、度々『再会の約束』が出てきます。
そのほとんどは『再会』が果たされるような気がするのですが、 脳内モルヒネに関してはここで終わりな気がしてなりません。
そういう意味では、少し特殊な印象を受けます。

この曲を聴いて導かれる事はなかったですが、 死ぬと決めた時にこの曲を聴いたら飛び下り自殺を選ぶ気はします。
なんか、飛び下りるのが気持ち良さそうな気にさせられる…。
歌詞も曲調も…。そう思うとやっぱり……(苦笑)
闇人さんの見解を聞かせていただいたり、自分の考えを改めて思い直してみたりして、 さらにこの曲に思い入れができたような気がします。
Y:僕がモルヒネを『遺書』と言ったのも、その『一方的』さにあるのかもしれませ ん。
『彼側の結論』だけで彼自身が『終わりたかった』んでしょうね。
そう考えると、キリト氏の詩の中では『脳内モルヒネ』はやはり特殊だと僕も思いま す。
っという事で... 第一回目にしてかなり対談内容が濃く、重たいものになりましたが...
それはモルヒネを選択した僕の責任かもしれませんが(笑)、 タイトルと曲調と歌詞の世界観がかなり『近い』ものであるというのが、 脳内モルヒネの素晴しいトコかもしれません。簡単そうで実は難しいですからね。
『らしく』作ろうとすればどうしてもギミックっぽく聴こえるでしょうから。
では最後に『脳内モルヒネ』を総合的な視点から語りたいと思います。
僕の司会進行こそギミックっぽいですが(苦笑)
この曲は潤くんのギターが最高に好きです!
浮遊感漂う今にも消え入りそうな怪しげなフレーズ...。
それから印象的なPVについては、 死体洗い場の様な場所に人が沈んでいくトコと、果物がグチャっとなるシーンは 今でもとっても怖いです(笑)
あと僕ね〜どうしてもこの曲のPVについて一言言いたくて...。
金髪で古き良きヴィジュアル系メイクのキリトさん...どなたかに似てません??
僕の身内の中では...全員一致で『シャムシェイドのチャック』なんですけど(笑)
もちろん彼がメイクをしていた頃ですね。どうでしょう?これは幻覚でしょうか??
サビのダンス(?)はかなり可愛いんですが、顔だけは...チャックに見え...(苦笑)
僕以外にそう思った人はいないのかな〜?なんて思ってる次第です。
L:第一回目からこんな調子では、回が進むにつれてどうなるんでしょうか?
ちょっと怖いです(笑)
曲の感想はといえば、イントロや『幼児期まで〜』の所のギターのフレーズが 好きです。私はアイジくんのパートの方が好みですね、音的に。
あと、一番が終わった所のベースも好きです。
歌の所ではハモってる所が好きで、 自分で口ずさむ時はもっぱらハモリの方を唄う事が多いです。
PVは、なんだか全体的に無気味な感じで、社会から隔離されてるような雰囲気で、 精神科の病棟のような感じがします。
現実と幻覚、あるいは妄想が入り組んでるような気もします。
あの果物の種の飛び出る角度が好きです。
最後の方でギターの2人が同じ動きしてるのが面白いです。
実は、あのPVで私が一番怖いのは潤くんです(笑)
キリトさんがシャムシェイドの方に似てるのかは、 残念ながら私にはわからないんですけど、そんなに似てるんですか?
Y:似てます(意味不明の断言)このキリト氏チャック疑惑(?)は照明の関係で 頬がものすごく痩けて見えるせいだと友人が分析していました。
あと『同じ動き!?』っという驚きと共にPVをもう一度確認、そして爆笑。
めずらしいですね、あの二人が一緒の動きなんて。貴重なもの見れました(笑)
何故露雨さんはこのPVの潤くんが怖いのかな〜??
サブリミナル効果ですかね、あの『文字』の羅列は。
効果テキメン!って感じでかなりモルヒネの世界観に忠実に導いてくれてる気がしま す。
露雨さんは御存知ないと思いますが、 うちのHPのTOPが一瞬だけモルヒネのあの『文字』をモチーフにした文章を 載せてた時期があったんですよ。僕なりの遺書というか...。
その事を今思い出しました(笑)懐かしいですね、なんか。
今回のツアー(SUBLIMINAL FLOWERS)のNKでもこの曲聴いたんですが、 この対談最中だったので、なんか感慨深いものがありましたね(笑)
L:PVの潤くんの、あらぬ方向を見つめてる視線が怖いんですよね。
あの視線に捕われたら呪われそうな気が…(笑)
サブリミナル効果なんでしょうね、あれは。
色々と挟まってたり、挟まってるのかと思えば単に映像が切れ切れなだけだったり。
どういう意図でそういう映像にしてるのか、 モルヒネのPVは特に思う事が多いです。一生、解明される事はないでしょうけど…。
あの『文字』をモチーフにした文章…たぶん知らないです。
とても気になるのですが……。私の言いたい事はわかりますか?(笑)
今回のツアーでモルヒネ聴きたかったですけど、残念ながらまた聴けず。
いつか聴ける日を心待ちにしたいと思います。
Y:露雨さんのおっしゃりたい事は...とても良く分かりました(苦笑)
通常、遺書なんてものは本人が生きているうちは公開されないものですが...
でも露雨さんだったら見ていただきたいと一瞬思ったんですが、 よく考えてみたら無いんですよ、もうこの世に。
露雨さんも知ってる例のあの事件の時に僕の書いた文章のほとんどは 小説以外、みんな消え去りました...。
自分的にはあの『遺書』は気に入っていたので、とても残念なんですが...。
っというわけでこんなしょうもない僕のオチ(凹)で、 記念すべき第一回目は終了です。露雨さんありがとうございました。
対談させていただいてとても光栄でした。第二回もすぐ始めましょう(笑)
L:『遺書』ないですか、残念です。とっても残念です(笑)
こちらこそ、どうもありがとうございました。
闇人さんと知り合った頃は、 まさか2人でこんな事やりだすなんて思ってもみなかったですよ。
思ってた以上に面白かったです。……まだ続くわけですけども。
それではまた第二回目で、という事で。

【20020215】