Y:前回の対談最中に『PSYCHEDELIC LOVER』が発売され、c/wに『LANDSCAPE』なんてタイトルのカッコイイ曲も入っていたりで...。
何だかんだいっても僕らはちゃんとピエロの流れに乗ってるんでしょうか露雨さん?
今回は小冊子『LANDSCAPE-REAL SIDE-』っという事で、普段この解体新書では“ほぼ皆無”のピエラー的話からスタートしてみようかと。
キリト氏ファンの僕的には『PSYCHEDELIC LOVER』の歌詞とか最高だったんですけど、プロモを見て苦笑いでした...主人公は幻想見てただけだったっていう...。
さすがPIERROT。ただのラブソングではありませんでした...(苦笑)
そんなわけで、露雨さんのタカー的視点からの感想も聞きたいなと思ってるんですが、初っ端からこんな話題をフってもいいっすか?(フってから聞くな)
L:タカー的視点……ですか?と言うと、やっぱりドラム……ですかね?
私は明らかにタカー前と後では曲の聴き方が違ってきててですね、前は別にドラムなんて気にして聴いてはなかったですが、やっぱり気になるようになったわけで。
で、『PSYCHEDELIC LOVER』はリズムもそんな複雑そうではないので、さぞや叩きやすかった事だろうなと。
あとは、ライブでタケオさんこの曲を唄ってたんで好きなのかなぁとか(笑)、そんな事を思いました。
…これってタカー的感想になってますか?(苦笑)
Y:なってます(笑)
すいません、いきなり得体の知れない聞き方しちゃって。
そうですかータケオさん歌ってたんですねー...見れば良かった(悔)
『LANDSCAPE』の方もお聞きしたかったんですが...実は僕はまだ故意にあの曲を聴かない様にしてるフシがありまして。
曲と言うより詩の方ですが。この三部作の最終回まで我慢しようかと...。
っとは言っても...一体いつまでなんでしょうか(謎)

では小冊子『-REAL SIDE-』に入りたいと思います。
まずは漠然とした僕の感想から。
どこかこう、非現実的だった『-HADES SIDE-』の語りベとは真逆な感じの僕たちと同じ時代に生きて、この大地に根を降ろしてもがいている...タイトル通りREALな、そして普段会話の中ではしないような内容ですが...そのあまりの“包み隠さなさ”に正直、いたたまれない気持ちになってしまいました。
ものすごく客観的過ぎる視点で...個人的には冷たさまで感じました。
でも彼の言ってる事は分かるんですよ(苦笑)
分かるが故に痛い内容だなーって感じました。露雨さんはいかがですか?
L:三部作の最終回までって……年内には終われたらいいですね(苦笑) それでも遅いかな……。

私の『-REAL SIDE-』に関する感想はというと、パッと見この三部作の中では一番解りやすいかなと思いました。
ここで書かれている事は他のどれよりもREALに感じられますし。
――人を殺しちゃいけない理由――なんて私もよく考えたりするんですけど。
REALだからたくさん納得できる部分はあるんですけどね、でも私は最後の4行がなんだか府に落ちないというか、妙にしっくりこないなぁと……。
なんか違和感を感じるんですよね、話の流れ的に。
Y:なんか久々に(?)噛み合わない対談になりそうです、今回。
波乱の予感です(でも楽しんでいる)

実は僕的には最後の4行でしっくり来たんですよね(苦笑)
彼が『-REAL SIDE-』で言わんとしている主旨が分かったというか...。
「彼はまだ“片翼”なんだろうな」っていうイメージが湧いて、やっと彼の人間らしさを感じられたのがこの最後の4行だったんですよね、僕は。
あと『人を殺しては何故いけないのだろうか?』の個所は、読んだ時すごく怖くなりました(苦笑)この文章に二回も出てくる『人としての「モラル」』を僕は疑問に思った事もなかったんで...殺人に関しては、ですけど。
なので僕がこの文章の中で一番しっくりこなかったのはココなんですよ。
逆に僕がよく考えるのは『何故人は人を殺すのだろう?』っていう真相心理の方なんですよね。
L:思わぬところで私と闇人さんの人間性の違いが出てしまったような……。
『何故人は人を殺すのか?』という考え方もあるよなぁ、という事に初めて気付きました。

私が最後の4行がしっくりこなかった理由、それがどうも明確に答えられそうにないのですが(苦笑)
『-REAL SIDE-』を読み進めていて最後の4行に差しかかった時、なんでこの人は今さらそんな事を言い出すの?と思ったんです。
彼は実は全てに無関心、感じている違和感も瞬間的なもので持続はしない、と私は思い込んでいたんですよね。
何か大きな事件が起こって思う事があってもその時だけ、数日、あるいは数時間経てばそれ以前と変わりない自分があるわけです。
結局のところ、自分自身に直接関係ない事ばかりですから。
少なくとも私はそうなので、てっきり彼もそうだとばかり思っていたら違っていたわけです。
だからとても違和感を感じてしまったと思うんですけど、多分……。
Y:今のお話をきいてようやくこの対談の糸口が見えたような...。
この『-REAL SIDE-』って結局は『人間とは?』って事なんではないかと...。
露雨さんがおっしゃったように自分に直接関係のない出来事と、文中で主人公が語る『金も、仕事も、友人も、恋人も、どうにもならない事が多すぎる』という自分に直接関係のある環境と...彼はこの二つを“一緒くた”に話しているからこそこの『-REAL SIDE-』の文章は混迷を極めているわけで...。
仮に三冊の小冊子の内容がつながっていると想定して考えると、『-HADES SIDE-』で散々僕らに謎を提示していた『恐怖』の対象が『孤独』であると言い切られ、しかもそれが『とても個人的』な感情だった所に一見違和感を憶えますが、彼の『混沌』を思う時―『それは人間だから』だと思ったんですよ。
一つの答えではとても言い表せない、何が正しいのかを特定する事は容易に不可能。
それでも疑問や絶望や怒りや悲しみを抱えて生きていかなければならないとなった時に、人間が求めるものは「孤独」から自分を解き放つモノ...彼の言うところの『君』なんではないかと...。

ちょっと結論が飛び過ぎましたが...(苦笑)
1行目からではなく最後の4行目から遡って考えていくと、たとえ同じ境遇だったとしても、彼が「孤独」でなかったのなら、もう少し違う風に考えていたのではないかと思ったんですよね。
人間にとって「孤独」であるという事はかなりの影響を生活に及ぼすと僕は考えているので。
L:闇人さんの見解を聞くと「あぁ、なるほど」と納得してしまい、自分の考えていた事が飛んでしまいます(苦笑)
やっぱり三冊の小冊子の内容が繋がっていると考えるのが妥当なんでしょうね。
私、実はあまり繋がりは考えず考えてました。考えなくとも終わってみたら繋がってるだろう……繋がってたらいいな、くらいの気持ちだったので。

まぁそれは置いておきまして私の見解なのですが、私は彼が孤独だからこう考えたというよりも、こう考えてしまう彼だから孤独を感じてしまうようになったのでは?と思いました。
普通のごく一般的な人達は、もしも彼と同じような事を考えてしまう事があったとしても、彼が文中で言っている『だからといって、それが何だって言うんだ?』で終わるような気がするんですよね。
でも彼はそうできなかった、そうしたかったのに。
原因であろうと思われる自分を取り巻く状況全てを諦めているフリをして無関心を装っているのに、心はどんどん孤独に蝕まれていっている。
それをまた誤魔化すために発狂していると思い込んでみた。(実際に彼は発狂しているのかもしれない。または逆に周りがみんな発狂していて彼だけがマトモなのかもしれない。ただ、どちらにしても彼と周りは同調していないと思われる)
それでみんなと同じなんだという安心感を得たはず……なのに未だ拭いされない『孤独』という恐怖。
もう他に打つ術は彼になく、最後の最後で『君』を求めた。
そう私は考えました。

で、彼が最後に求める『君』という存在。
闇人さんは孤独から自分を解き放つものだというお考えのようで、確かに彼もそういう思いで求めているような気はするのですが、もしも『君』というモノが彼の前に現れた時、きっと彼は切り捨てられるに違いないと思ってしまいました。
ある意味、絶望の方向で解き放ってくれるのではないかなと。
Y:“絶望の方向で解き放ってくれる”...なんか新しい(?)ですねそれ。かなり衝撃的でした。

えー...同じセリフを僕も露雨さんに返したい気分です。
お話をうかがってたら自分の見解が消え飛びそうになりました。
『景色』が見えてきたとお話しした途端に見えなくなりました...(笑)
僕には『PSYCHEDELIC LOVER』が見えてたんです。
この曲は『-REAL SIDE-』の主人公の進行型ではないかと思ったんですよ。
発狂した次に来るのは、理想が現実になる『幻想』なのかと...。
もちろん彼が生きていく限り、その『幻想』の『先』も日々変化し、彼の見る景色はまだまだ続いていくのでしょうけど。
しかし...露雨さんのお話をきいて『HEAVEN』が流れて来てしまいました...。
最後にまた『PSYCHEDELIC LOVER』を語って、キレイに終わってみたかったんですが、ダメでした(苦笑)
実のところ、『-REAL SIDE-』の主人公にはかなり肩入れしています僕。
『君』を求めているところなんかリアルにシンクロしてとても他人とは思えなかったり...ので、客観的に語る事が到底無理なのだとここまできてやっと気づきました(苦笑)
せっかく露雨さんが前回、僕が司会の時は『話がまとまる気がする』と誉めて(?)くださったのに、まとまりません、何一つ(苦笑)。
っというワケで...このまま終わりに向かってもいいですか...?
L:そうですね、終わりに向かいましょう。
えー……、ブチ壊してごめんなさい(苦笑)
最後に少し話すとすれば、私はあまりこの主人公にいい印象を持てなかったんですよ、初めに読んだ時から。
すごく『逃げてる』という風に感じとれたので。
ただ私も闇人さんと同じくリアルにシンクロしてる部分があって、それが余計に嫌だと感じるのに拍車がかかってしまったようなんですけど(苦笑)
あと、私にもなんとなく『HEAVEN』が見えてましたね。
希望としては『OVER DOSE』なのですが。
良くも悪くも……。

始めた時はかなり今回は楽勝なのでは?と思ってたんですけどね、かなり苦戦してしまいました。
全ては己の文章力の無さが大きな要因ではないかと薄々気付き始めたような(苦笑)
そんなわけで、今回もお疲れ様でした。
Y:『OVER DOSE』!!...なんか妙に納得してしまいました。
一回溢れだしてしまえれば...『HEAVEN』よりはマシかなと(苦笑)
露雨さんは壊したというよりは、広げてくれたって感じなので謝らないで下さいませ...。
同じタイプの人間が対談しても面白くないですからね。自分達も、読んでいる人も。
改めてこの対談は僕にとって貴重な存在(研究材料?)だなーっと感じました。
しかしながら僕も『-REAL SIDE-』でこんなに苦しむとは思っていませんでした。
なんか真綿で首を絞められているような...徐々に苦しくなるというか...そんな感じでした。

次はいよいよ小冊子対談完結編の『-HEAVEN SIDE-』ですね。
『LANDSCAPE』をそろそろ自己解禁しようかなと思います(笑)

【20021110】